見出し画像

偽ブランド商品に注意


老若問わずブランド品が結構好きな人多く、最近はブランド品を持ったり、話題にしている小中学生の女子もいるよね。


また、SNSを見ていると「格安ブランド品」という販売広告が掲出されたり、ネットオークションなどでもブランド品が格安価格で提供されているものも多い。
昨今では、正規のブランド品は高価なため、「偽(にせ)ブランド品」「スーパーコピー品(『N級品』ともいう)」「格安」で販売されているのだ。

1.偽ブランド品やスーパーコピー品ってなに?

偽ブランド品もスーパーコピー品も正規メーカーが製造した商品ではない「偽物(にせもの)」。

一般的には次のような違いがある。

○ 「偽ブランド品」は、例えば、有名メーカーが製造したように装って、似たような商品を作ったり、偽造した「ブランドロゴマーク」をつけて販売されている

○ 「スーパーコピー品」は、単にブランド品をまねた粗悪な作りの偽物とは違い、精巧に作られたコピー品。
使用する革や金属などもメーカーと同じまたは同等の素材を使用し、プリントや縫製は本物と同等に仕上げてあることから、普通の人にはなかなか真偽が見分けられないハイレベルの偽物である。

2.どこで販売されているの

街頭やディスカウントショップ、並行輸入ショップなどでの販売、フリマアプリやネットオークション、オンラインショップ、雑誌広告販売など、その営業販売形態は様々。

中には「スーパーコピー品」とか「N級品」「レプリカ」などと表示して販売しているものもある。

3.関係する法律

偽ブランド品やスーパーコピー品(以下「偽ブランド品等」という)の販売等に関する法令には、

① 商標法
② 不正競争防止法
③ 詐欺罪
④ 不正競争防止法違反
⑤ 意匠法
⑥ 関税法

などがある

4.偽ブランド品等を人に販売する行為は犯罪

販売業者のなかには、「コピー品」「N級品」と明記した上で、「個人で使うだけなら違法になりません」などと購入を呼びかけていることがあるが、偽物を販売する行為は商標権の侵害等にあたり犯罪になる

業者のみならず、個人がフリマアプリやオークションなどで繰り返し「偽ブランド品」を販売し、または販売目的で偽ブランド品を所持すると商標法違反(5年以下の懲役または500万円以下の罰金または両方)に該当する犯罪になる。
また本物と偽って販売・出品すると詐欺罪に該当する場合もある。
“自分も小遣い銭稼ぎで・・”と安易に考えて販売するとアウト。

5.個人輸入でも商標法等に違反し没収の対象に!

○ 法改正
2022年10月1日に施行された改正商標法や意匠法、関税法により,海外の事業者から日本に模倣品(商標権または意匠権を侵害するもの)が送付された場合は、個人使用目的でも、税関で没収の対象となった。

つまり、購入した側も没収等のリスクや捜査機関の取り調べを受けることになるので要注意。

○ 偽ブランド品を購入するリスクは大きい

購入する側にも大きなリスクがある。
一般的には、偽ブランド品等を販売している事業者などは、違法行為を行っている危険な人や会社である可能性が高く、そのような業者等と取引すると次のようなリスクがあるといえる。
トラブルに巻き込まれないためにも関わらないようにしたい。

① 個人情報を流用される
② カード情報の悪用
③ お金を騙し取られる
④ 犯罪の片棒を担ぐことになる
⑤ 品価値がない

6.買い物をするときは、偽ブランド品等でないかをチェックする!

これからブランド品を購入する際はもちろん、持っているブランド品が本物であるかをチェックする必要がある。

① 正規品のデザインと比較チェック!
正規品にない色やデザインを勝手に作ったものや細かい部分が正規品と違うことがある。

② シリアルナンバーやギャランティカード(保証書)を確認!
シリアルナンバーやギャランティカードをチェックし、疑わしいときは正規販売店に問い合わせる。

ギャランティカード

③ 品説明をよく読み、不明点はよくきく
どのような方法で出品者や店舗がその品を入手したのか、購入時期・場所・入手価格などの情報を確認する。

④ 出品価格が安すぎないか?
有名ブランドなど高額な商品を買う時には、あらかじめ相場を調べておく。
極端に安いものは偽ブランド品等の可能性が大。また大幅な値下げ販売の場合には偽サイトの場合もあるので注意。

⑤ 受取評価の前に品物をよく見よう!
フリマアプリなどでは、受取評価をした後はキャンセルができない。

⑥ 評価やプロフィールを調べよう!
フリマアプリやネットショップでは、購入者からの評価や口コミがあるので参考にする。日本語の表現などもチェックする。

⑦ サイトのURLをチェック!
個人情報の入力画面のURLアドレスが「https://」になっているか確認する。
httpの次の「s」はsecure(安全性)の「s」を意味する。

⑧ 店舗(会社)情報の確認を
Web上ではいわゆる無店舗営業業者も多い。ショップの店舗情報などをもとに
㋐ 特商法による記載があるか
 特定商取引法で、事業者が法人の場合は、登記簿上の名称等の記載が義務付けられている。
㋑ 電話番号等が明確に記載されているか
 固定電話やFAXはなく携帯電話のみでの営業、連絡先、問い合わせ用のメールアドレスの記載がない等に注意。
㋒ 記載の住所の確認
 記載してある住所を地図検索すると、住所地が空き地や駐車場,山中など、架空住所を記載していた例がある。
などをチェック。

⑨ 支払方法は銀行振込以外もあるか
ネット取引での支払方法が、銀行振込しか選べない場合も要注意。

⑩ 取扱商品をチェック
 正規取扱店や直営店でないのに、ブランド品が大量にあるShopには気をつける。

⑪ 購入後の返品
 ネットショップで返品に関する記載がない場合には要注意。

⑫ 品発送元の確認
「品は海外から発送」というショップに要注意!

7.特許庁や国民背消費生活センターのWebサイトを活用しよう。

特許庁では、「買わない、売らない,買わせない」というキャッチで「コピー品撲滅キャンペーン」を実施している。具体的な危険性などについても説明しているので活用してみよう。

※ 参考サイト
特許庁
https://www.jpo.go.jp/news/kokusai/mohohin/campaign/2020/index.html
国民生活センター 
https://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20221012_1.html
一般社団法人ユニオン・デ・ファブリカン(UDF)
https://www.udf-jp.org/

8.最後に

ネットショッピングやフリマアプリ、ネットオークッションなど、最近は品の購入や売買が便利になったが、一方で偽ブランド品等の販売、購入などで、商標権等の侵害や詐欺罪などの犯罪も増加している。

安心・安全にネット通販等を楽しむためにも、偽ブランド品等の危険性をよく知ることが大切!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?