本の感想 「滅私」 羽田圭介
ミニマリストが主人公のお話。生活や意思決定のあらゆる無駄をはぶき「楽」に生きたい主人公はSNSやシンプルなエコ生活ができますよ的な商品のブランド開発などを生業にしています。主人公も参加するSNSを主活動の場とするミニマミストのコミュニティでは、いくつかの流儀のミニマミストがいて、それぞれの生き方に主人公は共感したり、どちらかというとちょっと見下した感じで見ています。そして自分自身にも疑問を持っています。モノを持たないという判断が人生にどうプラスなのかマイナスなのか。SNSを生業とする人の過去を知る人たちの感情や行動など。
こどもが小さいとき、2グループのおばさまたちとお付き合いがあり、一方は子育てサークルのサポートのおばさまたち、もう一方は家事を極める感じのおばさまたち。家事を極める感じのグループでは、鍋の数が少なくても、深めの鍋で天ぷらもできるし、煮物もできるし、持ち物は少ない方がいいわよね、という話が。そんなこともあって、「天ぷら鍋は買うのをやめた」と、子育てサークルで話していたら、「これからこどもが大きくなるから、揚げ物ばっかり作るようになるわよ! 天ぷら鍋くらい買えばいいじゃない〜」と言われたのを思い出しました。何かミニマリストって、尊敬対象な感じで思っていたけれど、せっかくの機会や喜びを逃すこともあるのかなとか、別に鍋を多く持っていて、罪悪感持つ必要ないよなーと。管理に時間とお金と場所を使うこととの引き換えに、揚げたての揚げ物を家族揃って食べれることを取るか、の判断だよな、と。(そこまで大げさに考えず、当時は買い物してましたが)
あと、家族がいろいろ探し物しまくったり、あれを使えば、それじゃないとか言われ、探して使って、とか言われると、もの多いんじゃない?と思ったりしますが、あまり人のものが多くてもいろいろ言うべきでもないし、うちが散らかっててもいっか、と、読後に思える本でした。とは言え、やっぱり、ときめかないものはいらないかな…。持っているものを大切に使いたいと思いました。
そして、今日は、棚をひとつ片付けてみました。散らかったところは、片付けた方が、やっぱりスッキリしますね…。