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「自分に合った効率の良い腸活を行うには?」サイキンソー管理栄養士 | 志田結インタビュー(vol.1)

本日は、株式会社サイキンソーの管理栄養士、志田結さんにお話しを伺いました。
株式会社サイキンソーは「細菌叢で人々を健康に」をミッションに、腸内フローラ検査を行っています。便を採取することで、お腹の中にどんな菌がどのくらいいるのか”マイキンソー(Mykinso)”という検査キットを通じて、誰でも簡単に検査を行うことができます。
また、検査にとどまらず、腸活サポートや、一般の方向けにセミナーなども行っており、人々の健康に寄り添った活動をされています。

今回は、InstagramのDM機能でできる、簡易的な腸内フローラ診断について、志田さんに解説いただきました!


【プロフィール】株式会社サイキンソー 管理栄養士  志田 結
保育園や健診クリニック、特定保健指導業務を経て株式会社サイキンソーに入社。腸内フローラ検査を受けた方への腸活相談サービスの立ち上げや医療機関向けサポート業務に従事。個別相談やセミナー登壇の実績も多数あり、腸内細菌の可能性や奥深さを広く発信している。

今回の腸内フローラ診断は、どんな方に試していただきたいですか?

「今回の腸内フローラ診断は、自分の腸内フローラの状態を少しでも多くの方に知っていただき、ご自身の健康を見直すきっかけになればと思い、設計いたしました。
様々な方に試していただきたいのですが、特に自分の腸内環境に少しでも興味のある方、日頃から健康的な生活や食事を意識されている方に受けていただきたいです!

この腸内フローラ診断を試していただくことで、今後の自分に必要かつ効率的な腸活のポイントが分かると思います。」

そもそも腸内フローラって?

「腸内フローラとは、腸内細菌の集まりです。腸には、100兆個以上の菌が大腸内に群れをなして存在しています。
これをお花畑に例えて、”腸内フローラ”と呼ばれています。」

腸内フローラが良い状態とは?

「理想的な腸内フローラとは、腸内細菌の種類が多く、それぞれの菌がバランスよく存在している状態、つまり菌の多様性が高い状態ですね。

特に、排便リズムを整えたり、免疫機能の調整、肥満予防など様々な健康効果のある”短鎖脂肪酸”という物質を産生する、ビフィズス菌や酪酸菌といった有用菌が十分存在している状態です。

腸内フローラが良い状態ですと、排便リズムが整いやすくなったり、免疫機能やダイエットや美容面のサポートにも繋がります。

反対に、腸内環境が悪い状態は、菌の種類が少なく、特定の菌が多い、または少ないなど、菌のバランスが悪い状態です。

腸内フローラが乱れると、便秘や下痢になりやすかったり、風邪をひきやすい、花粉症などのアレルギー症状、痩せにくい、肌トラブル等に繋がるリスクが高まります。

腸には、1000種類以上の菌が100兆個以上存在しているといわれています。しかし、菌のバランスは人によって様々です。今回の腸内フローラ診断では、自分の腸内環境が良いのか悪いのか、ある程度の傾向が分かるようになっています。

1つの菌でも良い働き・悪い働きがあるため、最近は、善玉菌・悪玉菌という分け方はあまりしないんです!
色々な菌を持ち、腸内の多様性を保つことが大切です。」

では、腸内フローラ診断について、それぞれのタイプごとに解説をお願いします!

「今回の腸内フローラ診断では、5つの腸内フローラタイプをご用意しました。InstagramのDMから、3つの質問に答えるだけで、ご自身のタイプが分かります!
まずは腸内フローラの状態知り、効率の良い腸活を実践しましょう!」

【1】これからくん

「このタイプの方は、腸内細菌としても働く”菌”そのものを含む補菌食材と、既にお腹の中にいる菌のエサとなる育菌食材が、どちらも日頃の食生活で不足していると考えられます。
菌の多様性が下がりやすく、腸内環境も悪化しやすい状態なので、積極的に、補菌・育菌食材を摂っていきましょう!」

【2】 繊細さん

「繊細さんは、一般的に腸に良いとされる食材(食物繊維の多い食材など)を摂ると、逆にお腹の調子が悪くなることが多い方で、少しゆらぎのある、不安定な腸内環境と考えられます。
この場合、”FODMAP(フォドマップ)”という特定の糖質を含む食材に少し注意した方がお腹の調子が整いやすくなるかもしれません。

”FODMAP(フォドマップ)”とは、特定の糖質の頭文字をとった言葉です。元々は、過敏性腸症候群という、腸の器質・機能自体には明らかな問題はないものの、便秘や下痢、腹部膨満感といったお腹の症状がある方にとって、このFODMAP糖質を多く含む食材(=高FODMAP食材)を摂ることで症状が誘発される、ということで注目されました。

高FODMAPの代表的な食材は、小麦製品や乳製品、たまねぎ、にんにく、一部の果物、キシリトールガムなどシュガーレス系のお菓子などがあげられます。
ただし、高FODMAPだからといって、それらの食材をすべて避ける必要はありません。人によって合う・合わない食材(糖質)が異なること、またこれくらいの量までだったら大丈夫、という許容量も人によって千差万別です。

まずはこれらの食材の中で、日頃よく食べているものなどがあれば、一時的に少し摂らないようにしたり、逆にあえて摂った後のお腹の調子を観察したりして、自分にとって合う・合わない食材(糖質)を少しずつ探していきましょう。

また、グアーガム食物繊維は、繊細さんにもおすすめです。腸内細菌のエサになるだけでなく、お腹が緩くなりにくいので、お腹の弱い方にもおすすめできます。万人向けの食物繊維です!」

【3】ファイバーくん

「このタイプの方は、腸内細菌としても働く”菌”そのものを含む補菌食材はしっかりと摂れているものの、菌のエサとなる育菌食材が足りていないと考えられます。
菌のエサが足りないと、せっかく外から取り入れた菌も定着しにくくなってしまいます。

食物繊維の中でも、水溶性食物繊維が特に菌のエサに繋がりやすいです。大麦や海藻類(わかめ、昆布、もずく、めかぶ等)、きのこ(しめじ、しいたけ、なめこ等)、ネバネバ系の食材(オクラ、長芋、モロヘイヤ等)によく含まれています。
意識しないと不足しがちな食材でもあるので、今後はぜひ積極的に摂るようにしましょう!」

【4】ほきんちゃん

「菌のエサとなる育菌食材はしっかりと摂れているものの、腸内細菌としても働く”菌”そのものを含む補菌食材が少し不足しているかもしれません。
せっかく取り入れたエサを有効活用するためにも、菌そのものも一緒に取り入れることが大切です。

いわゆる発酵食品全般が補菌食材となるので、納豆やヨーグルト、チーズ、味噌、ぬか漬け、甘酒などを取り入れると良いですね。

日頃料理される方は、塩麹などを積極的に使用していただくのもおすすめです!塩麹は、調味料代わりにもなるし、お肉も柔らかくなるので万能ですね!」

【5】まんてんさん

「腸内細菌としても働く”菌”そのものを含む補菌食材と、菌のエサとなる育菌食材をどちらもしっかりとバランス良く摂れているので、菌の多様性も上がりやすく、理想的な腸内環境に近づきやすい状態です!

今後も引き続き、発酵食品と食物繊維を意識しながら、なるべく多品目の食材を摂ることも意識すると、より菌の多様性も高めやすくなりますよ。

例えば、ヨーグルトにも商品の種類がたくさんあり、含まれている菌も商品によって異なるので、色々な商品を取り入れてみると多様な菌を取り入れることができます。
スーパーで、その日特売しているヨーグルトを選ぶのも良いかもしれませんね!(笑)」

vol.2では食物繊維の主な働きや効果、美容との関係など、より詳しく解説します!


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