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ゲームの女神を訪ねて・タイムギャルとゲーセン初体験

「よし、大丈夫だな」「うん」1985年の暮れ、学校帰りの僕は悪友FM7君とダンジョンの入り口にいました。迷宮の名はゲームセンター。その奥には数え切れない宝箱と、タイムギャルという名の女神がいると噂されていたのです。小さな2人の勇者の冒険が始まりました。


ゲーセンは薄暗い地下にあるのが定番でしたね。


タイトー系列のゲーセンではレイカちゃんがお出迎えしてくれました。


地下迷宮には怪物がつきものです。リーゼントで目つきの悪いヤンキー、イライラしているサラリーマン、巡回中の警察官、どれも手ごわい相手です。暗い・汚い・怖いと三拍子そろった3K環境に加えて煙草の煙でむせ返るゲーセンへの狭い階段を、僕たちは恐る恐る降りていきました。


トップランディング用のスチュワーデス姿の等身大POP。盗難されまくったとか😁

そこはまさに宝の山でした。星降る銀河宇宙大戦争、サンシャイン60を昇る勇者、戦場を駆ける狼、小っちゃな巨人の放つ16文キック。ポケットは空っぽでしたが、僕たちは飽きることなく光り輝く宝箱を眺め続けていました。


ギャプラス・ドルアーガの塔・戦場の狼・アッポー。忘れられないタイトル達です。

もちろん時空を駆け巡るLDゲームの女神、レイカちゃんもそこにいました。小学生には刺激の強すぎるビキニ型のスーツに艶やかなロングヘアーが僕たちの心を一瞬で鷲掴みにしました。底抜けに明るく元気はつらつな彼女のキャラクターは、薄暗い地下迷宮に現れたまさに女神そのものだったのです。


ゲームセンター用のチラシ



いきなり騒ぎが起きました、従業員が誰かと揉めているようです。「おい、あれお前の母ちゃんじゃないのか!」
突然の展開に僕たちは大慌て!逃げようにも地下のゲームセンターに裏口はありません。
「あんたたち何やってんの!」
突然の最終ボスの出現に2人の勇者は絶体絶命のピンチに陥りました。その後は皆さんで想像してください😁


ベタな落ちでスイマセン💦しかし誰がチクったんだ🤣

僕の好きなタイムギャルのシーンを2分ほどに編集してみました。
迷台詞?も収録。

日本におけるLDゲームの全盛期は1985年頃で、オリジナルの映像を使用したタイムギャルはその集大成とも言えるタイトルでした。TVや家庭用ゲーム機では見ることのできないレイカちゃんの笑顔は多くのゲーマーを虜にしました。


ゲーメスト1986年11月号に掲載された山本百合子さんのインタビュー記事。
何とセリフは99%アドリブという衝撃的な内容です。


収録時丁度ユリア役を担当していたので北斗の拳のセリフを使ったのだそうです😁
レイカちゃんの天真爛漫なキャラクターは山本百合子さんによって創られたと言っていいと思います。

しかし当時の小学校は密告制度を奨励してゲーセンの出入りを理不尽に禁止していました。北朝鮮かよ!
そんなわけで僕達がゲームセンターの情報を得る方法は、ゲームセンターあらしの連載が1983年に終了した後はパソコン雑誌のコーナー情報が頼りでした。このゲームセンターに対するパソコン少年の異常な憧れは、僕と同世代の人は解ってくれると思います。

マイコンBASICマガジン1985年12月号。悪友FM7君に見せてもらって大興奮。
二人でゲームセンターに乗り込んだ思い出の号です😊


これでタイムギャルを知ったという人も多いんじゃないでしょうか。

LDゲームの移植は不可能と思われていました。しかしMSXではレーザーディスクのパイオニアとVHDのビクターが多くのタイトルを移植しています。そのインパクトの大きさから1985年には盛んに店頭でデモが行われていました。
タイムギャルもMSX版が発売されていて、長い間一番画質のいい移植だったんです。しかしLDゲーム の旬は短く、1986年の夏ごろの発売ではあまり話題にもなりませんでした。MSX版グラディウスと同時期だったと言えば解りやすいでしょうか。


MsxMagazine1986年8月号。結局Mマガでは一度も特集されませんでした。


MSX版VHDタイムギャルの広告


最新鋭のLDゲームをすでに旧式になっていたテープで起動するのは非常にアンバランスで、子供心にも笑ってしまいました。因みにMSX版は価格が高騰してます。


ビクターのMSX2HC95とVHDのセット。天文学的価格になります。

しかし当時は最新ゲーム技術を体験する場としてのゲームセンターという側面がありました。このようなとんでもないゲームの出現に、パソコン少年は心躍らしていたと思うのです。ゲーセンにPC少年が魅せられることは必然だったのかもしれません。
一方でレイカちゃんはタイトーの看板娘となり、その笑顔は多くのゲーム戦士の記憶に刻まれることになるのでした。


飯島愛ちゃんがタイムギャルに変身😍
1992年末ウルフチームのメガCD版発表会での一コマ。
これを人気絶頂だったジュリアナ東京でやるというのがバブリーですね~
僕は学生だったのでジュリアナ東京はダームの塔より遠い世界でした😅
飯島愛ちゃんには若い頃お世話になりました😁


コンプティーク1986年8月号の特集記事。









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