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ウイザードリィ創作秘話・偉大なる魔導士ワードナに捧ぐ
PCゲーム創世記の1980年、ある大学の一室で狂王と邪悪な魔導士は地下迷宮の制作に没頭していました。それこそが現在まで続く終わりなき冒険譚・Wizardryだったのです。今回は2人のオタク大学生が壮大な神話をつむぐまでの物語です。
❶ウイザードリィと二人の魔法使い
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2024年8月30日訃報が伝わってきました。この投稿は彼に捧げるために執筆しました。
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箱絵はオリジナルのアップルⅡ版を踏襲しています。
これは1983年7月のサーテック社最初期の貴重な記事です。元々はゲームとは関係なく別の会社だったのですね。もしかしたらウイザードリィのグッツにスプーンなんかがあるのはその名残なのかな?大学でコンピューターの勉強をしていた息子たちが、経営管理のために駆り出されたことから物語は動き出します。
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まだこの頃は家族経営のアットホームなサーテック社の雰囲気が伝わってきます。
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ウィザードリィの存在は遠い異国の神話と言う趣でした。
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原作者のアンドリュー・グリーンバーグ氏は相棒に比べて日本になじみが薄いのでインタビュー記事は貴重です。
ウイザードリィの原型である「D&DというTRPGをPCゲームに」というアイデアは実は彼の物でした。
「見た目は簡素で内容は奥深い」という彼の言葉はWIZの本質を見事に現しています。
アンドリューの多彩な趣味と教養はウイザードリィの奥深さの礎になっているような気がします。
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親日家で何度も来日されているロバート・ウッドヘッド氏。自ら引きこもりハッカーであったとを告白しています。生粋のパソコン少年だったんですね。ウッドヘッド氏はアニメオタクとして覚醒した後、現在の日本人の奥様を追っかけて何度も日本に来てくれています。PC雑誌の資料が数多く残っていますので改めて投稿したいですね。
衝撃だったのはウイザードリィⅢのCGは17歳の少年の制作だったこと。しかもシートスキャンという荒業!
若い才能が黎明期のPC業界で爆発するのはアメリカでも日本でも同じですね。
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ウッドヘッド氏はウイザードリィを
「言わば連綿とつながった鎖の輪の一つ」
と述べています。歴史上の多くの神話が世界中に語り継がれていったように、ウイザードリィと言う神話もまた時代や国境を越えて連鎖を続けています。
その語り部の末席にいた冒険者の一人として、偉大なる魔導士ワードナことアンドリュー・グリーンバーグ氏に改めて哀悼の意を表したいと思います。
多才でPCオタクから弁護士と言う上級職に転職したアンディ氏。きっとその魂は次なるシナリオに転生し、新たなる冒険を始めていることでしょう。
* 邪悪なる魔術師 ワードナの事務所 *
* 営業時間 9:00 AM〜3:00 PM *
*永遠に ワードナは 「貴方の心に在室中」*
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これもまたWIZ神話の1つだと思います。
❷日本語版が発売される前のWizardry
おまけでテクノポリス1983年1月のWizardry紹介記事。この頃はアップルⅡ&英語&豊富な資金が必須で、一部の愛好家だけが楽しんでいました。なんせ1ドル240円の時代ですからね。
まだ日本にファンタジー文化やRPGが殆どなかった頃です。指輪物語などのファンタジー小説からTRPGの元祖であるD&Dへの発展を経て、ウイザードリィに繋がる歴史を紹介しています。
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いよいよウイザードリィ本編の内容の紹介。
たどたどしい内容ではあるのですが、何とかその魅力を伝えようとしていることを感じます。実際小学生の僕はこの記事を読んで、まだ見ぬウイザードリィという壮大な神話に期待を膨らましていたのです。
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この地味な白黒の中に夢と冒険が詰まっていました。
❸魔法使いアンドリューの意外な作品
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ゲーム全般に造詣の深い岩崎啓眞さんがXでポストされていましたがMSXにも移植されたアーケードゲームのQバートはアンドリューの作品なんだそうです。名前を隠してデザインしたとか。
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また元はボードゲームのOGRE(オーガ)という超戦車オーガを多種多数の兵器を用いて迎撃するシミュレーションゲームのアップルⅡ版もアンドリューが作製しているそうです。僕はMSX版をプレイしましたが、どうりで手強いはずです。
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