電気の直列と並列って何?(抵抗編)【大人になって抱く電気のギモン_6】
割引シールをはがして
元の値段チェックしがち
まいど!
理系大学院卒現役エンジニア
兼フィットネストレーナー
サイバーサイエンスTAMOです。
これまでの1~5の記事で、
電流、電圧、抵抗、電力について、
またそれらの計算方法についても
初心者向けに説明してきました。
今回は抵抗の直列と並列について特徴などを初心者目線で
説明していきます。
回路図でいうとこんな感じですね。
日常的に考えるとこんな感じです。
さて、まず電気の特徴をおさらいしましょう。
ある大きさの抵抗にある強さの電圧を与えると
ある量の電流が流れます。
これらの関係式は
電圧 = 電流 × 抵抗
でした。
電気の世界ではこの数式に従って電気が流れる
という法則があります。
この法則をオームの法則と言います。
まず単純な回路で考えてみます。
4Ωの抵抗に40Vの電圧を与えると、
この回路に流れる電流は
オームの法則より電流は電圧÷抵抗になるので
10Aになります。
では、抵抗を1つ追加してみます。
抵抗Aは4Ω、抵抗Bも4Ωとします。
このとき、回路に流れるを求めていきます。
回路上に抵抗が直列な状態で2つあります。
この場合、これらの抵抗を足し合わせます。
合計8Ωになりました。
この8Ωの抵抗に対して
40Vの電圧が与えられるということになります。
なので回路に流れる電流は
40V ÷ 8Ω = 5A
となり、5A流れます。
このように1つの回路の中に、複数の抵抗があって、
それらをかき集めて1つの抵抗とみなして考える場合、
この抵抗のことを合成抵抗
と言います。
では次に抵抗Aと抵抗Bが並列な状態で接続されていたとします。
この場合の合成抵抗は、 4Ω + 4Ω = 8Ω
というわけにはいきません。
正解は2Ωです。
はぁ?????
なんで?
っていう声が世界中から聞こえてきましたが、
理由を説明します。
マラソンランナーをイメージするとわかりやすいです。
次のようなコースで大勢のランナーが走っています。
コースの途中に障害物があります。
ランナーは障害物を突破するのに当然ながら少し時間がかかります。
ランナーにとって障害物は抵抗の役目を果たします。
この障害物がコース上に連続して2つあるとさらに時間がかかりますよね?
ではコースが2つに分かれていて、
それぞれの分かれ道の先に障害物が1つずつあるとした場合、どうなるでしょう?
コース上には障害物は2つあるものの
ランナー1人に対して突破すべき障害物は1つのみです。
さらにコースが2つに分かれているため、
後続のランナーは前のランナーが選んだ道と違う道を選ぶと
待ち時間なく障害物に進入できるため、ランナー全体でみると
渋滞が緩和されます。
コース全体で見ると流れが良くなっているってわけです。
もうお判りですね!
電気回路もこれと同じです。
抵抗が直列に接続されている場合、
単純にそれだけ抵抗の大きさが増えますが
並列に接続されている場合、
ある電気に対しては1つの抵抗しか突破していませんし、
回路全体でみると電気の流れ道が2つに増えているので
渋滞が緩和され、よりスムーズに流れることができるのです。
抵抗が1つしかない回路に比べて分かれ道が2つあるので
2倍スムーズに流れます。
ということは合成抵抗として考えた場合、
抵抗の能力は半分になっているので、
抵抗1個分の4Ωの半分なので2Ω
ということになります。
いかがでしたか?
直列と並列はマラソンランナーをイメージすると
簡単に理解できます。
じゃあもし2つの抵抗が同じ値でない場合、
例えば抵抗Aが5Ω、抵抗Bが6Ωだった場合、
合成抵抗は何Ωになるのか?
これについては以下の記事で説明します。
【この記事は近日公開予定】
ではまた!
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