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サイラスさんのビリヤニ教室|多文化・多世代共生を実現するコミュニティ・カフェ@大久保の挑戦

読者の皆さま、こんにちは!牧です👩
先日、CWS Japanが運営しているコミュニティ・カフェ@大久保の活動のひとつとして、シェフ歴19年のサイラスさんによるビリヤニ教室を開催しました。なんと告知をしたところ数日で満席に!今回はそんな料理教室イベントの様子を、サイラスさんとの出会いも振り返りながらお届けしたいと思います。


誰でもウェルカムなコミュニティ・カフェ@大久保

2023年3月のオープニング記念イベントを皮切りに始まった、わたしたちが運営するコミュニティ・カフェ@大久保は、新大久保の日本福音ルーテル東京教会を会場に、月2回(第1・第3水曜日)オープンしています。

コミュニティ・カフェは誰でもふらっと来ることができ、オープン以来、近隣の大学生やお年寄り、外国人らが訪れる場所になっています。

大久保・高田馬場を中心とする多文化共生地域において、市民・難民・移民が出会い、つながる場づくりの活動を通して、これらの人々が見守り・見守られる、助け合いが生まれることを目的に開設しました。

難民・移民との出会いから始まった各国の料理教室

コミュニティ・カフェではドリンクを片手にのんびり過ごせるのはもちろん、音楽・料理・防災まち歩き・落書きワークショップ・写真・上映会などさまざまなミニイベントを企画してきました。中でも大変人気が高いのが、難民・移民の講師による料理教室で、これまでにイラン・チリ・スリランカ・パキスタンと4ヵ国の料理をテーマに実施しています。

この料理教室は、CWS Japanが取り組んでいる外国人相談・伴走支援によってつながった相談者が自身のスキルや特技を活かし、参加者との食の交流から、地域住民や日本人市民の間でさまざまな気づきや理解が生まれることを願って始めました。

サイラスさんのビリヤニ教室をお知らせしたチラシ©CWS Japan

すぐに定員に達したサイラスさんのビリヤ二教室🍽

1月に開催した料理人歴19年のサイラスさんによるビリヤ二教室は、たった数日で定員に達するほどの人気でした。ビリヤ二とは、中東のスパイスをふんだんに使った炊き込みピラフのようなもので、日本でもインド料理レストランなどで食べられます。

日本でもファンの多いビリヤニを、彼と一緒に作ってみようという企画に集まった参加者の中には、その分野に詳しいマニアやライターの方々もおられ、この教室について記事を書いて下さいました

また、今回の企画でひとつ工夫したのが「英語で学ぶ」という点でした。

サイラスさんは日本語が話せないため、英語で参加者と会話するしかありません。となると、通訳が必要…?しかし、誰しもに共通する料理を介すれば言語の壁は大して問題にならないだろうと、あえて通訳を入れませんでした。それによって、料理教室では参加者の間で自発的な助けあいが生まれ、終始和やかに教室が進んでいきました😊

ビリヤ二に必要なスパイスの数々©CWS Japan
皆さんスマホやノートに、サイラスさんの説明を真剣にメモしていました。
ビリヤ二料理教室©CWS Japan
実演を交えながら調理のコツを伝授する©CWS Japan

そして、大鍋でみんなで作った出来立てのビリヤ二の美味しかったこと!今まで食べた中でも最高の味でした💛

サイラスさんとの出会いもコミュニティ・カフェ@大久保でした

サイラスさんとの交流は、2023年5月にコミュニティ・カフェで行ったイベント"ワールドバザール"がきっかけでした。

彼は、パキスタン出身のクリスチャンです。イスラム教国パキスタンでクリスチャンであり続けることは彼にとって過酷だったようで、それは来日後、パキスタン人コミュニティ内でも続いたそうです。そんな彼が礼拝出席していたのが、コミュニティ・カフェの会場である日本福音ルーテル東京教会であり、イベントチラシを見て、私を訪ねてきたことが最初の出会いでした。

彼はプロの料理人👨🏽‍🍳でありながらも、働けないほど健康を害していました。来日後、何度も入退院を繰り返して、医療費を払いきれずに困窮し、教会の信徒さん宅に身を寄せているという事情を抱えています。その医療費を補助するというのが、私たちが最初に行った彼への支援でした。

実は2023年12月にルーテル教会で行われたクリスマスの昼食会で彼の腕を振るってもらおうと計画していたのですが、彼の体調が再び急変し、入院することになったため実現できませんでした。その後、無事退院はしたものの、彼の持病は完治する病気ではないので、今後も安心はできません😔

多様な文化的背景を持つ人々と共生できる社会を目指して

私たちは、多様な文化的背景を持つ人々と共生できる多様性のある社会づくりを目指しており、コロナや自然災害など有事の際に取り残されがちな脆弱層と平時からつながることを目指して、コミュニティ・カフェの取り組みを始めました。そして、「多文化・多世代共生」というコンセプトを目指して運営しています。

そこで、次回の2024年2月7日(水)には、地域のディサービスにもお声かけして、地域の高齢者の方々も交えて「歌声カフェ🎵」を企画しています。当日は、ベトナム人の仲間が手作りしたベトナムのお菓子🍰もカフェに並ぶ予定です。ぜひ、コーヒー☕片手にご一緒に歌いましょう🎤

さいごに|在日外国人支援緊急募金のお願い

CWS Japanでは、さまざまな事情を抱え、生活困窮する在日外国人の相談・伴走支援・日本語学習支援を行っています。彼・彼女らの多くは公的支援を受けられない事情を抱える人々が多く、彼らの命をつなげるには民間の力に頼るしかありません。

12月から開始した緊急募金は、現在40名あまりの個人・団体から50万円超のご支援をいただきました。まだまだ、目標額350万円には遠い道のりです。ぜひともこの支援の輪に加わっていただければと思います。

そしてぜひ一度、私たちのコミュニティカフェにも足をお運びください。

ご支援に関する詳細は下記URLよりご確認いただけます。

(文:ディレクター 牧 由希子)

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