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Go Greener ~ 茶色く染まった地球を、もっと緑へ

CUZEN MATCHAの代表 塚田 英次郎です。
僕がなぜCUZEN MATCHAをはじめたのか。そして何を成し遂げようとしているのか?を書いてみました。最後まで読んでいただけると嬉しいです。


美味しいお茶 体験

挽きたての抹茶だけがもつ鮮やかな緑色、さわやかな香り、うまみを五感で味わう体験を…

おいしいお茶を飲んだ記憶はありますか?

僕は、子どもの頃、おばあちゃんが淹れてくれたお茶の味わいを、今でも忘れられません。

どんな茶葉を使って、どうやって淹れてくれたのか?
今となっては知る由もありませんが、きれいな緑色をしていて、さわやかな香り、あまみ、やさしさがつまった、ちょっとぬるめのお茶だったことは、今でも鮮明に覚えています。

その後、僕はサントリーに入社し、伊右衛門やサントリー烏龍茶など、ペットボトル入りの茶飲料事業に携わりました。
その間、伊右衛門特茶の開発をリードして大成功を収めたり、サントリー烏龍茶のリバイタライズを実行し成功させたことで「 人々の健康 」と「 会社の利益 」に少しは貢献できたかなと考えています。

しかし、自信を持ち始めた矢先、とあるソムリエに言われた一言に衝撃を受けました。

「ペットボトルのお茶の味わいって、どれもそんなに変わらないですよね」

その道のプロに言われたこの言葉はとてもショックだったし、同時に、悔しくもありました。

確かにペットボトルに求められる「常温で1年の賞味期限が必要」というルール下では、過酷な熱で殺菌しないと食品としての安全性を担保できません。そのプロセスで、きれいな緑の水色は消え、さらにフレッシュさや、さわやかな香りは飛んでしまいます。

飲料業界の中の人間として、微細な味わいの差別化にこだわっていた僕には衝撃のコメントでした。しかし、熱殺菌をすると、要は誰がつくっても大差がないものしかできない、ということなのです。

確かにワインは赤白含めてさまざまな味わいがあり、さらに温度やグラスにもこだわることで、さらに違いを楽しむことができます。

お茶のポテンシャルはもっとあるのに…

挽きたての抹茶との出会い

それと重なったのが、当時お世話になっていたお茶屋さんでの体験です。
自分で石臼を使って茶葉を挽き、茶筅で点てたお抹茶をいただきました。

そのときの、挽きたての抹茶だけが持つ鮮やかな緑色、さわやかな香り、そして、それを飲んだときに五感で感じた美味しさ。本当の挽きたての抹茶は、全く苦くなく、フレッシュで、スムースで、幸せな味わいがしました。

健康的なカフェイン飲料としての抹茶

今、世界では、抹茶の飲用が飛躍的に伸びています。世界の消費者は、抹茶を「コーヒーよりも健康的なカフェイン飲料」として見ていて、「コーヒー⇒抹茶」の飲用シフトが起こっています。ただし飲用機会はカフェなどに限られています。

お店で提供されている抹茶の多くは、最初から甘みが加わった、単に苦い味わいの抹茶の加工パウダーが使われていることが多い。水に溶けやすく店舗オペレーション的には良いのですが、そこには、フレッシュな味わい・香りは…ない。あのきれいな緑色も…ない。日本の抹茶が、世界で流行るのはとても喜ばしいことですが、多くの人は、加工されたフレーバーとしての抹茶しか味わったことがないという現実がそこにあります。

CUZEN MATCHAの誕生

そんな現実を変えようと、2019年に一念発起しました。誰でも簡単に、挽きたてフレッシュで美味しい抹茶の飲み物が自宅で作れる、そんな空前絶後な抹茶ソリューションを開発しようと決意し、アメリカでWorld Matcha Inc.を。その子会社として、World Matcha株式会社を日本で創業しました。

抹茶マシンの開発

文字通りシリコンバレーに住むエンジニアの家のガレージで開発をしていた頃の様子。
とにかくたくさんの人に、自分達の考えていることをぶつけ、フィードバックをもらい改良をかさねていきました。

2020年1月 ラスベガスで開催された世界最大の家電展示会CESにて「CES 2020 イノベーション賞」を受賞

はじめてのCESでInnovstion Honoreeを受賞。さぁここから!という時にパンデミックが…

2020年、米国のクラウドファンディングKickstarterを通じて、世界初の家庭用抹茶マシン「Cuzen Matcha(空禅抹茶)」をリリース。

石臼の原理を生かして開発したセラミックミルを電気で動かすことで、ボタン1つでフレッシュで美味しい抹茶を楽しめるだけでなく、オーガニックの抹茶リーフを毎回挽きたてで飲むことで、粉の抹茶のような酸化もなく、茶葉の栄養素を最大限に摂取するを可能にしました。

サンフランシスコのRitual Coffeeにて。まずは体験してもらうことを大切にここまできました。

その後、日本・欧州にも事業を拡大し、これまでの抹茶マシンの累計販売台数は9,000台を突破し、月間リーフ売上も1,000万円を超えています。

ありがたいことに、世界で9つの賞を受賞し、多くのメディアにも取り上げていただきました。

受賞歴

・2020年1月 CES2020 Innovation Awards Honoree 受賞
・2020年6月 San Francisco Design Week Awards 2020 Future of Foods 受賞
・2020年8月 Dezeen Awards 2020 Design Longlist 受賞
・2020年11月 TIME's Best Inventions of 2020 受賞
・2021年3月 Esquire Home Design Awards 2021 受賞
・2021年4月 IF Design Awards 2021 受賞
・2021年10月 グッドデザイン賞 受賞
・2023年10月 A Good Housekeeping 2023 Coffee and Tea Awards 受賞
・2024年2月 クールジャパン・プラットホームアワード2024 プロジェクト部門 準グランプリ 受賞

メディア掲載

Financial Times誌からは「飲料業界のSteve Jobs」とまで言っていただきました。

ユーザー層も拡大し、おかげさまで著名な方々からもご愛用いただけるようになりました。

オリンピックで3つの金メダルを獲得しているスノーボード界のレジェンド ショーン・ホワイト の10 Essentialsに選んでいただきました。

ヘイリービーバー|YouTubeの自宅キッチンツアーでCUZEN MATCHAを紹介いただいています。

ブラックピンクのジェニー|彼女も自宅でCUZEN MATCHAを使ってる様子を紹介してくれています。

2025年春には、いよいよ業務用抹茶マシン「Cuzen Matcha Maker Pro」を法人向けにリリースし、高品質な抹茶を提供したい世界中の飲食店にもCuzen Matchaの挽きたての味を広めて行きます。

抹茶マシンの開発を通じて、抹茶の世界にイノベーションを起こしましたが、美味しいお茶の味わいは、最後は、茶葉そのものの品質で決まります。

高品質でオーガニックな抹茶リーフ(碾茶)の調達

僕たちは、日本各地の茶畑をめぐり、生産者さんと会い、独自のルートでオーガニックかつ高品質の碾茶(てんちゃ:抹茶の原料茶葉)を直接調達できるオペレーションを確立し、それを世界の消費者にD2Cリーフのサブスクリプションという形で届けています。

国内のお茶の市場にも、この20年ほどで変化が起きています。

急須からペットボトルへと消費が移行したことで、一番茶など高品質な茶葉の需要は年々減少し、茶葉全体としての価格は下がり続け、生産者の収入も減少を続けている状況です。

このままいくと、日本から高品質の茶葉をつくる生産者がいなくなってしまいます。

CUZEN MATCHAで叶える世界

「Cuzen Matcha」を通じて、高品質な茶葉の需要を新たに世界中から創出することで、国産で高品質なお茶をつくっている生産者さんたちを支えていきたいと考えています。

今から200年以上前に起こったフランス革命は、人々がコーヒーを飲み、活発な議論をしたことが引き金になった、といわれています。それを機に起こった近代化、そして資本主義の台頭。その後経済合理性が追及され、世の中は便利になってきていますが、その過程で地球環境は犠牲になりました。

食品業界でも効率が重視された結果、本当の美味しさも犠牲になってきたと感じています。コーヒーは深煎りやエスプレッソ抽出が中心となり、生豆が持っていた個性は失われました。緑茶についても、熱殺菌することで、品質は安定しますがフレッシュな緑は失われてきました。我々はそんな、茶色く染まった地球と食べ物を消費して生きるようになりました。

茶色は、さびの色、こげの色、シミの色です。

一方で、食物の持つ本来の新鮮さを表すのは緑色。

僕たちは、人は、もっと緑のものを口に入れるべきだと考えています。

Cuzen Matchaを通じて、オーガニックで高品質な国産抹茶を、自宅で挽きたてフレッシュで飲む文化を育んで行くことで、地球上のグリーンシフトを実現していきます。

「 コーヒーのBrownから、抹茶のGreenへ 
「 ボトル茶のBrownから、抹茶のGreenへ 
「 加工抹茶パウダーのGreenから、挽きたてオーガニック抹茶のより鮮やかなGreenへ 

僕たちは世界中でこれらを推進・実現していきます。
Go Greener with Cuzen Matcha. 

志は大きいものの、事業的には、まだまだやりたいことのほんの一部しか実現できていません。

単なるD2C、B2Bを超えたビジネスに育成していきたい。
エリアも北米・日本・ヨーロッパはもちろん、中東・東南アジア・中南米・アフリカなど、地球規模で広げていく必要があります。
それも早く実行していかないといけません。

我々と一緒に、日本の本物の抹茶の力で、茶色く染まった地球を、もっと緑にしていきたいという方、ぜひお話ししましょう。


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