【ライブレポ】2021/11/23 東京アイドル劇場mini Fragrant Drive公演
11月23日(火)、高田馬場BSホールにて5人組アイドルグループ・Fragrant Driveの30分公演が開催されました。
個人的には久々の東京アイドル劇場でのFragrant Driveでした。
ここからは何人かのメンバーについて書いていきますが、誰かが目立ちすぎるというよりも全体としての見栄えが恐ろしいほど良かったです。
これこそがFragrant Driveなんだなと、他にはない和の強さを感じました。
象徴的なシーンを、最後に書こうと思います。
◆セットリスト・見出し画像参照元
M3. パピナ
この日は勤労感謝の日でした。
だからではないのかのしれませんが、「パピナ」がいつも以上に入ってきました。
2010年代前半は「労働賛歌」が生産年齢に対しての応援歌だったのかもしれませんが、この時代には「パピナ」なのかもしれません(本来の曲の趣旨とは少し違うかもしれませんが)。
「あきらめることなんか楽さ 今すぐにでもやめられるさ」
「だけど僕らはあきらめずに 日々を泥臭く生きている」
M4. Magnet
「SとS NとN どちらも巡り合わないの」
パピナの終わりから繋ぎ目無しでイントロが流れ、ノンストップでクラップが始まります。
サビで下手側に立つのが、辻梨央さんです。
観ていた位置がバミリのちょうど正面だったので、辻さんをモロに食らう機会がこの日は特に多かったです。
磁石のN曲のように腕を曲げたり腕を振り降ろしたりと身体を大きく使っている辻さんを見ると、実際以上に大きく見えます。
そんなはずはないのに天井も存在感に押されて低く感じてしまいます。
「乾いた唇を潤して欲しいだけよ それすら叶わないのはどうして?」
直後のフレーズが、これでした。
5人がセンターに密集し、上半身を目いっぱい伸ばしながら手で繰るような動作が付け加えられています。
Fragrant Driveは、この複数のアイドルが単独ライブ形式で出演する「東京アイドル劇場」に2回に1回くらいのペースで登場しています。
東京アイドル劇場の開催がほぼ毎週末なので、2週間に一回はアイドル劇場のステージに立っているということになります。
アイドル劇場のコロナ禍以降の会場にはYMCAホールYか、この高田馬場BSホールかの二択なのですが、意外にも「Magnet」をBSホールで披露するというのはこれが初めてらしいです。
BSホールでの初Magnet、サビの手繰り寄せる振りは映像や以前観た時よりも段違いに大きく、立体感を増していました。
大きく見せるといっても、メンバーの立ち位置によっては中腰や変な姿勢のまま手繰り寄せないといけないため言葉で言うより遥かに難しいはずです。
三田のえさんは確か立つとも座るともつかない中腰のような恰好でしたが、腰からひねっていた姿が印象に残っています。
M5. ふたりのストーリー
「Magnet」のラストにはリーダー・板橋加奈さんの吐息が入ります。
この日はちょうどここでMCに入ったのですが、吐息から区切りをつける板橋さんの「ありがとうございまーす!」という挨拶までの流れが面白く、ひと繋ぎにしたほうがいいんじゃないか、もう一回そこだけやってみようみたいなひとくだりが、この日はありました。
「Magnet」から増してきた全体のボリュームはさらに充実していきました。
落ちサビ前に全員でのハモリパートがあります。
以前にも書きましたが、上下が綺麗に重なり誰がどちらを歌っているのか分からなくなりました。
続く三田さんの落ちサビも、まさに歌い切ったという感じで、息継ぎの間を与えず走り切っていたところが素晴らしかったです。
M6. 胸の奥のVermillion
勤労感謝のこの日、平日は会社員として働いてもいる片桐みほさんが、イントロの時間をいっぱいに使ってフロアに向かってねぎらいの言葉を呼びかけました。
「きっと花はもう枯れたと 懐かしき場所を寄り歩いて」
辻さんが下手から中央に歌い歩く一方で、他の4人はステージ中央で手を重ね、花が開いて枯れ落ちていく様を表現するかのように腕を下ろして床をなぞります。
これまでは辻さんの姿に注目していて、そこまで気にすることができていなかったのですが、この日はむしろ歌っていない4人のほうに目が行きました。
4人が成す「花」感が一層強かったように思います。
意図をこちらが正しく汲み取れているのであれば、一人一人が花弁をモチーフとした振り付けになっているはずです。
息が合っているかが如実に現れる振り付けだと思うのですが、本当に花のようでした。
以上がライブレポです。
短い語に集約しすぎたかなとは思いますが、変わらず素晴らしいパフォーマンスでした。