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【ライブレポ】6/5 東京アイドル劇場 Fragrant Drive公演

先日、7/3,4に幕張で開催される野外アイドルフェス「超NATSUZOME2021」の全出演者が発表されました。

「夏を初め、夏を染める」とタイトルに込められた意味どおり、このフェスは他にもいくつかある夏フェスの中でも真っ先に開催されます。
2日間で延べ100組以上のアイドルグループが参加するということで、いつもは余り交じり合わないようなライブアイドルがタイムテーブルに並ぶこととなるのでしょう。
ただ、出演グループを確認してみたのですが、その中には今回ライブレポで書くアイドルグループの名前はありませんでした。

先に書いたようにアイドルフェスはこれだけでなく、いずれはTokyo Idol Festivalなど他アイドルフェスの開催も発表されるでしょうが、このグループは大きいフェスであっても有名アイドルの中にあってもどこでも映えるグループだと思っているので、その機会がひとつ無くなってしまったことは残念です。

今回は、そんな5人組アイドルグループ・Fragrant Driveの表題公演のライブレポです。

フラドラメンバー紹介

◆見出し
①5人そろってのライブ
②一曲目からバーミリオン
③深く聴こえる音

前回のライブレポではメンバーの動きの緩急が素晴らしい、特に止まる動作でしっかり止まっているから見栄えがとても良い、といった内容のことを書いていました
別の視点として今回記録しておきたいのが、随所に見られる歌声の良さです。
これまでのレポでも書いてきたことではあるのですが、こればかりは念押ししたい点なので、他のことも書きながらご紹介しようかと思います。

◆セットリスト
M1 胸の奥のermillion
M2 Dance Flight
M3 恋花
M4 Want Your Love
M5 Evergreen
M6 Everlasting First Kiss

①5人そろってのライブ

Fragrant Driveを前回観たのは今回と同じくアイドル劇場でのライブでしたが、その日はメンバーの一人、片桐みほさんが欠席でした。
一人欠けた4人のパフォーマンスもそれはそれで素晴らしく、振り付けの動静のメリハリが目に留まったことは前回のライブレポに書いたとおりです。
月並みな表現ですが、フルメンバーで無いことを時に忘れてしまうようなところがありました。

しかしこの日、改めて揃った5人でのステージはさらに良いものでした。
歌割やフォーメーションなどが本来あるべき形に戻ったことで、言葉にしにくい無形のバランスが良くなっていたのでしょうか。
個人的には、5人でのFragrant Driveを観たのが1カ月以上ぶりとかなり期間が空いていたので、久しぶりという新鮮さがそう思わせたのかもしれないのですが、それにしてもでした。

復帰した片桐みほさんの歌声は、ボーカルの柱である辻梨央さんのそれと対になっているような気がします。
強さを出してくるような辻さんの歌声に対し片桐さんはソフトな感じです。
後述する「恋花」の落ちサビはこの二人で担当しているのですが、両者の歌声がほどよく中和されていました。
ここも5人での魅力なのかもしれません。

②一曲目からバーミリオン

たまたま目にした配信ライブで「胸の奥のVermillion」を披露するメンバーを観てFragrant Driveに興味を持った身としては、この曲ばかりは冷静な気持ちを欠いて観てしまうところがあります。

ライブでもかなり高い頻度でお見かけするこの「バーミリオン」、この日はいきなり1曲目に披露されました。
曲自体この記事でも書いたようにかなり良いので、セットリストのどの立ち位置であってもしっくりくるのですが、冒頭に置かれることでより一気に気持ちを昂ぶらせてくれます。

ここで特筆すべきは、辻梨央さんが歌う落ちサビパート「胸の奥で薫り発つVermillion わたしの胸に希望灯してくれる」
「薫り発つ」というフレーズで迎える高音域では、辻さんがいつも地声で歌っているところをファルセットを使って包み込むように歌っていたことが印象に残っています。
テンポもトーンも落ち、まさに「落ちサビ」たる歌い方だったように思います。

辻さんの情感を込めたような表現は、この日他にもありました。

恋花」のソロではあえてジェスチャーや振り付けをつけず、まるでスタンドマイクがそこにあるかのように歌っており、歌声に相当の意識を集中していたように思いました。
客席を眺める目の圧が意味ありげに強かったようにも見えました。
あくまで想像でしかありませんが、このステージに対し辻さんの中での何かテーマがあったのかもしれません。

③深く聴こえる音

Fragrant Driveが頻繁に公演を行っている東京アイドル劇場ですが、コロナ禍となってからの会場にはYMCAホールという場所が主に使われています。
このYMCAホール、ライブアイドルの会場にありがちなオールスタンディングのライブハウスとは違い、固定式の椅子が設置されている純然たるホール会場なのですが、行くごとにこの会場の音には「深み」があると感じます。
PAの良さなのかホール特有の音響の良さによるものなのかは分からないのですが、イヤホンで音源を聴いている時よりも低音はより低さが、高音はより高さが際立って聴こえます。

Evergreen」という曲にはサビの強拍に高音が目立つのですが、音響も手伝ってかこの日の高音の伸びは特にさわやかに聴こえました。
落ちサビでの伊原佳奈美さんの歌声も、これまた調子の良さを感じさせる高音でした。
メンバーの衣装こそ、グループカラーの真っ赤なものでしたが、「Evergreen」の時ばかりは「常緑の心」に染まっていました。

この曲だったか、「恋花」だったか不明なのですが、ソロパートを辻さん、板橋加奈さん、三田のえさんで繋いでいた曲があった気がします。ここも素晴らしかったです。

結局、メンバーの歌声の調子の良さは、最後の「Everlasting First Kiss」まで落ちることがありませんでした。
Fragrant Driveメンバーは週末を中心に精力的にライブをしていますが、この週末は珍しくアイドル劇場でのライブしかありませんでした。
先にも後にもライブがなく、喉も消耗していなかったことも幸いしたのかもしれません。

ライブレポは以上になります。

冒頭の話題に戻りますが、日々のライブや練習で磨きをかけたFragrant Driveのパフォーマンスを、狭い箱だけではなく開放的な屋外で観られる機会を楽しみにしています。

見出し画像:Fragrant Drive公式ツイッターアカウント(@FD_LTG)画像を改変


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