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【ライブレポ】210718 東京アイドル劇場 Fragrant Drive公演

7月18日(日)に、お茶の水YMCAホールYにて開催された5人組アイドルグループ・Fragrant Driveの表題のライブに行ってきました。

フラドラメンバー紹介

ここ最近は各メンバーに対しての各論的な雑感をメインに書いていたので、今回はライブの全体図を書いていこうと思います。

Fragrant Driveのライブでまず見るべきは、振り付けの柔らかさやしなやかさだと思います。
Fragrant Driveがライブで披露する曲には、オリジナル曲や他グループからの継承曲ともに感情の微妙な動きを歌った曲が多いイメージです。
そうした曲のに込められた想いを、メンバーの振り付けは見事に再現しています。
腕はムチのようにしなやかで、ときに関節はどこにいったのかと思ってしまいます。

また、感情の機微を表現するような微妙な動きの半面、ターンやフォーメーションチェンジは驚くほどダイナミックです。
この日の会場、YMCAホールYはステージが広く、それだけに各メンバーの移動範囲の大きさがよくわかります。

Fragrant Driveは日々ライブに出演しながらも、時間をみて積極的に自主練習を行っているようで、こういった振り付けやフォーメーションチェンジはよく揃っています。
それだけでも素晴らしいことなのですが、例えば「ガルスピ」サビでの両足の曲げ方などメンバーごとに違って見える部分もあり、動きの全てを杓子定規に決めているわけではどうやら無さそうです。
このような、ある程度フリーになっているであろう動きは、各メンバーの個性を出す余白を生んでいるように思います。

また、歌声について書きたいのが、ピンポイントですが「ガルスピ」という曲の冒頭。
高音から一音ずつ転がり落ちていくようなイントロが流れ、その音に辻梨央さんが歌いだしの一音目をピタリと合わせていました。
毎回ここがハマると非常に気持ちいいですし、特にセットリストの一曲目に組み込まれている日に綺麗なハマりを聴けると良い滑り出しになったなと直感的にライブの成功を確信します。

しかし、こうしてライブを観て思うことを書いていても、まだまだFragrant Driveには掘り下げられていない魅力が隠されていると思っています。

まだまだ書き足りないような気がするのは、見たもの感じたものをうまく言葉に出来ていないというこちらの表現の稚拙さもあるのですが、メンバーが日々のパフォーマンスに言語下での工夫をたくさん凝らしてもいるからだと思います。

例えば、板橋加奈さんが主にする「アオリ」。

コロナによってお客さんによるコールが出来なくなって久しく、今やフロアからの返事は聞こえてこないものの、板橋さんは簡単な振り付けの時には「フリコピ」を促したり、そうでない場面でもフロアを盛り立てる言葉をひたすらに発してくれています。
板橋さんのアオリ効果は存外に強く、思い返してみると、ライブ中のちょうど気持ちが上がってくるタイミングとともに板橋さんのアオリがあった気がします。

YMCAホールでは着席して観ていることが多く、座ったまま大きな動きもさしてしていないこちらの反応がどれだけステージに伝わっているのかは分かりませんが、少なくとも板橋さんの言葉はフロアに確実に伝わってきています。

アオリ文句にも、ライブごとにその言い回しを変えているのだと思うのですが、流れるようなライブの中ではその内容までは完全には聞きとれておらず、これまでのレポではあまり取り上げることができていませんでした。

アオリ以外で取り上げるとこの日、ライブ中の撮影可能曲であった「Everlasting first kiss」では、片桐みほさんは曲の途中突如しゃがみこみ、意外と見落としやすい最前列のお客さんのほうに目線を送っていました。これも工夫のひとつと思います。
ここなどは象徴的な場面ですが、Fragrant Driveメンバーからはパフォーマンスの上手さを見せつけるという風ではなく、フロアとともに楽しんでいこうという姿勢が透いて見えました。

また「Everlasting first kiss」のラスサビでは、いつもなら身体いっぱい使って真似しやすい振り付けを踊るのですが、この日は横一列に並んで動き少なく見えました。
振り付けは顔の近くで小さくするのみで、それよりも歌や表情に神経を使っているように見えました。
恐らく、撮影可能曲ということでカメラのフォーカスしやすさを考え、できるだけ動きを少なくしたのではないでしょうか。
勘違いかもしれませんが。

もう一つ挙げると、伊原佳奈美さんがどこかの曲でテンポを外してしまったようで、直後メンバーに対してでしょうか、直後「ごめん!」みたいな手を合わせるジェスチャーとともに申し訳なさげな、しかし深刻そうな風でもない顔をしていました。
ミスを取り上げるのは失礼な気もするのですが、ここで強調したいのはそこではなく、このシーンからメンバーがライブを楽しんでいることや互いの関係性がなんとなく伝わるような良いシーンに思えた、という点です。
こういうところも日々変化するライブの見どころと思います。

以上がライブレポです。
Fragrant Driveはこの夏にかけ、@JAMといった大型フェスや対バンライブなどいくつもイベント出演を予定しています。
夏に続々と誕生日を迎えるメンバーの生誕祭も予定されています。

個人仕事では辻梨央さんのソロ名義「つじりお」のライブも開催されます。
とくにつじりおのライブには行ったことがなく、しかし毎回評判なので早めに生で観ておきたいと思っています。

見出し画像:東京アイドル劇場公式ツイッターアカウント(@tokyoidolgekijo)画像を改変


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