【ライブレポ】『緊急開催エクストロメ!!2/6』
2021年2月6日(土)に渋谷のTSUTAYA O-nestにて行われた女性アイドルグループによる対バンライブ「緊急開催エクストロメ!!2/6」に行ってきました。
出演グループは以下の4組でした。
グーグールル
サンダルテレフォン
NELN
Ringwanderung
前知識としては、サンダルテレフォン以外はこれまで観たことがなく、未見のグループの曲は一週間前くらいから慌てて聴き始めたものの、さすがに全てをカバーできてはいないという状態でした。
そのため、曲の詳細というよりも、初見目線による第一印象的なところを中心として出演順に振り返っていこうかと思います
◆グーグールル
メンバーが3人しか居ないとは思えないほどにステージを広く使っていた印象で、メンバーから発せられる、その気にさせるようなアオリに”つい”乗せられてしまいます。
気が付いたら2曲目「CRAZY BUT GENIUS」の途中で身体が暑くなってきているのを感じました。
盛り上がる部分だけでなく、ソロパートなどでは歌唱力も高いなという印象でした。
1曲目から既にフロアの中央付近では、ファンの方のジャンプなど縦ノリによって、O-nestの床の耐久試験をしているかのようにドンドンと揺らされていましたが、下手最後方にいた僕にまでその熱は伝わってきました。
また、曲についてはベーシストの方が多くの作曲を手掛けておられるようで、そのこともあってかベースの音が目立ちます。
イントロから広く深く響くベースの低音が狭いO-nestのフロアに響き渡り、どこまでも耳に残ります。
◆サンダルテレフォン
今回の本命です。
メンバー皆よくフロアを見渡しているな、という印象は一貫してあるのですが、今回で言えばとくに藤井エリカさんはファンと目線を積極的に合わせに行っている感覚がありました。
僕はステージからだとかなり見えにくいであろうであろうはじっこの後方に立っていましたが、こちらも含めた隅々に目を配っていることが俯瞰だとよくわかります。
もう一人、メンバーについて特記すると西脇朱音さん。
サンダルテレフォンに関する記事を書くたび毎回西脇さんのことを書いているような気がして、書くメンバーの偏りを生んでしまっていることは恐縮なのですが、それにしても西脇さんのダンスは見ていて非常に気持ちが良いです。
彼女のダンスは身体を大きく使った振りで、それによって手足は実際よりも長く大きく存在感を増して見えます。
本人の顔の小ささとは対照的です。
今回もそうした視点で西脇さんのダンスをまじまじと見てしまいましたが、新たな発見として、彼女は次の動作に切り替えるとき、曲のリズムから0.5拍くらい遅らせて移っているように見えます。
もしかしたら勘違いかもしれないのですが、これによって、動作が「クイッ」とキレよく切り替わったような感じを受けました。
個人的な解釈をすると、この西脇さんの若干遅らせる動作には、同じ振りをするでも若干の間合いといいますか、タメをつけるという意図があるように思われます。
とはいえ、それは明らかにずれた振りともなっておらず、全体像にアクセントもつける絶妙な塩梅となっています。
こうして西脇さんをピックアップして書きましたが、誰か一人を抜き出して書くということがなかなか難しいほどに、サンダルテレフォンのメンバー4人のスキルはおしなべて高いです。
雨水を吸う土のように、メンバーの中に歌やダンスがしみついていることが伺えます。
また、これも都合の良い妄想といわれればそれまでなのですが、ステージ上に立つサンダルテレフォンのメンバーはなんだか立体感をもって大きく見えます。
これも、歌やダンスがしみつくほどに経験を重ねてきたという自信が表情など立ち振る舞いににじみ出ており、それがオーラのごとくメンバーを包み、大きく見せているのかもしれません。
◆NELN
現在12カ月連続新曲リリースの10カ月目を迎えているというNELN、2020年4月にデビューしたばかりにも関わらず、既にその楽曲の良さは高く評価されているようです。
僕はこのライブへの予習で遅まきながら聴き始めましたが、確かに曲が良いです。
今回披露されませんでしたが、「ワンダーフォーゲル」はじめ、なにか違うぞと思わせる雰囲気が漂っています。
今回のライブでは、ABメロ等での低音や小さい音に関してはボーカルが聴き取りづらいなと思うところはあったのですが、サビなどの盛り上がりどころに向かうにつれて一個ずつたがを外していくかのようにボリュームが大きくなっていき、次第には「こんな声出るの?」と驚くばかりの歌声に変わっていきました。
弱弱しくあり儚げにも聴こえる歌声からサビに至るまでの強弱の付け方はもう素晴らしいの一言につきます。
なんだか、音楽用語のクレッシェンドという言葉がよく合いそうです。
Aメロでピアノだったのがサビでフォルティシモになっていくようなイメージでしょうか。
よくよく思い返してみると、ボーカルで強弱をここまではっきりとつけるアイドルはあまり見かけないような気がして、新鮮さを感じるとともにすごいなと思うばかりでした。
表情の作り方も上手く、とくに1,2曲目では物憂げな表情によって曲の世界を作り上げていました。
ここの表情に関してはとくにNATSUMIさんが素晴らしかったです。
◆Ringwanderung
YouTubeにてライブ映像を事前に見ましたが、軍服のような、深い青と赤色の光沢のある衣装を着たメンバーが歌い踊る姿は、なんだか洋画のワンシーンのように見えます。
洗練された曲やメンバーの立ち姿も大きいのですが、洋画のようだと思った背景には、「es」に代表される、特徴的な鍵盤の音というのもあるのかなと思っています。
せわしないピアノの音につられ、そのまま曲の世界に引き込まれるような感覚があります。
髪の毛を赤やミルクティー色でしょうか?などに染めているメンバーもいて、黒髪のままのメンバーも含め、ターンして髪が巻き込まれるときなどは色彩的にも非常に綺麗です。
NELNと同様、僕が観ていた位置が端っこであり、位置としてはあまり良くなかったからだと思うのですが、歌声が若干伴奏に負けているのかな?とも思ったので、ライブ映像くらいボーカルが強く聴こえていればより入り込めたかもしれません。
次回もどこかで観てみたいグループです。
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ひとつ残念なことを挙げると、ライブのセットリストを終演後に公開してくれるグループが少ないということでした。
このライブにおいては、NELN以外は公式アカウントによるセットリストの掲載がなされていませんでした。
このライブに限りませんが、公式での掲載が無いとなると、披露された曲が何だったのかを知る方法は、ライブ中にメモを取るなどした親切なファンの方のセットリストツイートを頼るより他にありません。
それすらも無いとなるともはやあきらめるしかないです。
ハマりかけているのにそのグループを知る手がかりも無いとなると、少しばかり気持もなえてしまいます。
もちろん自分で音源を漁りながら「2曲目はこれだったかな?」となんとなくの当たりはつけますが記憶はなかなか頼りになりません。
ライブをしてくれるだけありがたいといえばそれまでなのですが、その日のセットリストを掲載することというのははそこまで大変なことなのでしょうか。
ワンマンライブであればともかく、対バンライブでは僕のような初見が多いです。
あくまで新規ファン目線となってしまいますが、ライブ後に振り返って余韻を楽しむという意味でも、セットリストは掲載してほしいものだなとふと思ってしまいました。
見出し画像出典 エクストロメ!!公式ツイッターアカウントより