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【ライブレポ】転校少女*2月11日「私立元麻布学園入学試験2021~Day3 体力審査編~」

2/11(木)に、6人組アイドルグループ・転校少女*の表題のライブが開催されました。
昼と夕方の2部開催で、僕は1部に行ってきました。

公演タイトルにDay3とあるように、これまで3日にわたって行われてきたライブシリーズなのですが、通常のライブとは少し趣を異にしており、曲のパフォーマンスは全体の半分にとどまり、残り半分はメンバーの企画コーナーという構成になっていました。

そのため、曲を聴かせるというよりも、昨年11月に加入したばかりの新メンバー3人を主としたメンバーのキャラを知ったり余興を楽しむことが趣旨の、いわば特別編のようなものでしょう。

全体を通して1時間程度の公演なのですが、曲のパフォーマンスは5曲とミニライブ程度の尺であり、しかも前回僕がレポを書いた(不)定期公演と曲目がほとんどかぶっています。

残り半分の企画自体も面白かったのですが、内容をどう書いたら良いものか分からないということもあり、今回は書くポイントがぼやけてしまい、いつも以上に乱文となってしまいそうな予感がするのですが、とりあえず書き進めます。

会場と客数のバランス

今回のライブ会場は、渋谷にあるTSUTAYA O-WESTでした。
個人的には、ここは昔好きだったpaletというアイドルグループの解散ライブが行われた会場として記憶していました。
2017年末のグループ解散から3年経ち、新たに好きになったグループのライブでこうして再び訪れることに、確実に時が進んだことを実感するとともになにか不思議な気持ちになります。

前述の通り今回のライブは通常のワンマンライブのスピンオフ的なものでした。
そうしたことやコロナの関係もあってでしょうか、会場に来ていたファンの方は50人弱程と少なく、まず真っ先に会場のキャパと来ている人数との差に驚きました。

O-WESTに行かれたことのある方ならなんとなくの規模感がお分かりかと思うのですが、O-WESTのキャパシティは地下アイドルのライブ会場としてはそれなりです。
調べてみたら通常時ではスタンディングで600人収容可能だそうです。

そこに50人しか入れていないという状態ですから、かなり贅沢な使い方です。

下に見るのはO-WESTのフロアを撮影した転校少女*の公式ツイッターですが、写真の中央のスペースに間隔を開けてイスを並べ、上下手はスタンディングの撮影可能席としていました。

こう見ると分かりにくいかもしれませんが、フロアの中心に席をギュッと集めたような感じで、言ってしまえばこじんまり系です。

【企画】「そこがいいんじゃない!」体力審査

そんな会場と客の入りとのアンバランス感は否めなかったものの、企画自体は普段のライブ以上に「そこがいいんじゃない!」という箇所が多く、面白かったです。

まず、メンバーが着てきた衣装なのですが、いつもは最新曲の衣装のところを、今回は特別編「体力審査編」ということで「ジャージ」着用という指定がなされていました。

てっきりテツ and トモ的なジャージ姿をお揃いで着ている姿を思い浮かべていたのですが、どうやらジャージは事務所の用意ではなく、メンバーそれぞれの持ち寄りとのことでした。
メンバーのチョイスしたこの「ジャージ」というのが見事にバラバラで、登場の時点でまず面白かったです。

結果まともにジャージと呼べるものを着てきたのは小倉月奏さんだけで、他のメンバーは寝巻きみたいなのものや、それウィンドブレーカーではないのか?というものを着ていたり、新メンバーの佐藤かれんさんに至っては半袖短パンといういでたちでした。

「ジャージ」のこれまでの定義が覆るようなばらばら具合ですが、これに関してはそもそもみんながみんなテツトモみたいなジャージを着たところでという話ですし、なかなかレアなものを見られたなと特別感があります。

みうらじゅん的に言えば「そこがいいんじゃない!」ということですね。

こうしたばらばらの衣装も、各人の持ち寄りですから、いわばメンバーそれぞれの私服です。
それぞれの着る服に個性を感じましたし、これはメンバーのビジュアルレベルの高さもあってだとは思うのですが、くだけた格好であろうともステージ上では映えます。

個人的に、ランニング用のウィンブレを着てきた成島有咲さんはツボでした。

こうしたレッスン着のような服を着たメンバーと、大きい会場に対しての観客の少なさ、真昼間の時間帯という要素などが重なり、今はリハーサルを見ているのかな?と一瞬錯覚することもあったのですが、それくらいゆったりとした時間が流れていました。

衣装の話が長くなりました。企画に移ります。
今回のライブは「体力審査編」とありましたが、これの趣旨としてはメンバー6人で個人戦・チーム戦の以下3種類のゲームを行い、メンバー間での最終的な順位、「体力王」を決めるというものでした。

1.  フラフープを使った人間輪投げ(?)
2. シャトルラン
3.  椅子取りゲーム

ファンも事前に順位予想をして、ピタリ賞で当てた方にはメンバーのチェキがプレゼントされる特典があった気がします。

このコーナーの何が面白かったのかというと、そもそも企画としてまともに成立したのが最後の椅子取りゲームくらいだったというグダグダ度合いでした。

例えばシャトルランは本来は20mくらいの間隔を取り、その間を音が流れている間に走り切るといったものですが、今回のコーナーではそもそもO-WESTのステージ上の幅の限界もあり、10m弱の距離しか取られていませんでした。

それを踏まえ、音源のテンポレベルをレベル1(最も遅い)ではなくいきなり100に上げてそこからスタートしていたのですが、予想に反したあまりに距離が短かかったためか誰も脱落する気配がありませんでした。

結果として、レベル145くらいに達したところで強制終了となりました。
それまではメンバーがひたすらステージを走っているのをただながめている光景になっていて、「落としどころはどうするんだろう?」とこちらが勝手に心配してしまったのですが、こうしたハラハラも、「そこがいいんじゃない!」ポイントの一つでした。

強制終了とはいえ、このままでは勝負のつけようもありませんから、シャトルランの勝ち負けを最終的にじゃんけんで決めていました。
結局運じゃないか、体力関係ないじゃんと突っ込んでしまいたくなるような所もよかったです。

もしかしたら企画倒れという見方になってもしまうのでしょうが、これも一つのコメディーだと思うとかなり面白いです。

椅子取りゲームや人間輪投げもしかりなのですが、メンバーがステージ上でわちゃわちゃしているところをマスクとフェイスシールドをした我々ファンが無言で眺めるというこの一連の構図は、引きで見るとかなりシュールな画になっていたのではないでしょうか。

また、今回の「体力審査企画」を行うにあたっては体力、運動神経の悪さに定評のある小倉月奏さん、佐藤かれんさんあたりでブービー賞を争うだろう、との予想がメンバー間でなされていたらしいのですが、結果として、最終順位ではこの二人で1,2位を分け合うという結果になりました。

やはりシャトルラン、もといじゃんけんが効いていたのかもしれません。

とくに佐藤さんの1位はファンも予想していなかったようで(僕にとってもまさかでした)、ピタリ賞には該当者なしということでした。
急遽、上位3人のメンバーを順不同で当てた人が「ニアピン賞」的に当選ということになっていました。
3連単はならずとも、3連複ということでしょうか。

図らずもこんな驚きの展開になりましたが、このオチにたどり着くまで見事にフリが効いていて面白いです。
ここに至るまでにメンバーはひたすらステージを走り回っていたのか...と思い返すとさらに来るものがあります。

【ライブ】成島さんはすごい

そして、5曲の披露のみですがライブに関しても触れておきます。

これまで僕が転校少女*に関して書いてきたライブレポの中では、全員にスポットライトを当てて書くことがなかなか出来ていませんでした。

今回こそはそうならないようにと思ってライブを観ていたのですが、ちょっと厳しそうです。今回も新メンバー3人に触れるのみとします。

まず成島有咲さんですが、彼女はダンスと歌、そして表情どれをとっても魅入られるような凄味があります。
今までのライブレポとも重複するのですが、低音から高音への移り変りや表情の切り替えなど、見た目とのギャップを感じさせる引き出しの多さが素晴らしいです。
これに加え、開けていない引き出しがまだまだありそうなところが恐ろしいです。

今回も「Mad Good Love」サビの振り付けでは誰よりも腰が低く、ここも個人的にはかなり響いています。


続いて佐々木美紅さん。
彼女も彼女でパフォーマンスには強いものの成島さんとは違った魅力があります。
フロアから眺めてのなんとなくの感想ですが、佐々木さんの場合は特にシリアスめな曲の世界観に入り込むのがダントツで上手いように思えます。
佐々木さんを見ていると、アイドルというより、それを超えたなにか表現者のパフォーマンスを観ているような気がします。

これまた「Mad Good Love」の話ですが、佐々木さんは2番サビのソロパート
アヤフヤになって混乱ドーパミン
を担当しているのですが、ここの一番高い音(高いド#)を綺麗なファルセットで出しているところも独自色があっていい感じです。

佐藤かれんさんはまだ若干の粗削り感があるものの、それでもダンスでの振り、動作の大きさは目を引くべきところかなと思っています。

O-WESTは長尺ライブをやってこそ

最後に、今回の会場となったO-WESTについての話に再び戻すと、前回僕が行った(不)定期公演にて感じたステージ上の狭さや、PAのキンキンするようなうるささはまるで感じなく、メンバー6人のパフォーマンスを十二分にたのしむことが出来ました。

こうなると、数曲程度のパフォーマンスでは物足りなく、この会場でまだまだ観ていたいなという思いも出てきます。

今は新体制が始動してから1カ月程度しか経っていなく6人でやれる曲目にも限りはあるため、会場もさほど大きい所ではなかったり、そもそもライブ時間が短かったりもするのですが、いずれ曲数が増えたらここO-WEST、いや道を挟んでお隣にある1000人越えのキャパの会場であるO-EASTで日常的にライブを観られる日を心待ちにしています。

見出し画像: 転校少女*公式ツイッター(@tenkoushoujo)画像を改変


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