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【ライブレポ】サンダルテレフォン定期公演"エス・ティー Vol.8" 藤井エリカBDF2021

【まとめ】
この日の主役である、藤井エリカさんのあふれる優しさを感じたライブでした。

5月14日(金)に、恵比寿CreAtoにて開催された表題のライブに行ってきました。
4人組アイドルグループ・サンダルテレフォンが月に一回行っている定期公演なのですが、この日は特別編で、5月15日に誕生日を迎える藤井エリカさんの生誕祭を兼ねていました。

ダルフォンメンバー紹介

藤井さんのためのソロコーナーも設けられたのですが、これはレポの後半に書くとして、まずはライブ全体の雑感からいきます。

・音を楽しむメンバー

「音を楽しむ」と書いての音楽ですが、この日のサンダルテレフォンメンバーの笑顔や歌声などからはその体現を観たような気がしました。

一つ具体的なシーンとして覚えているのが、「Step by Step」という曲での最後のパートでした。

ああ 素晴らしい 景色を 君と重ねよう

ここの、「君と重ねよう」のワンフレーズでは全員でのハモリとなるのですが、たしかメンバーの誰かがハモリパートを音源より高めの音で歌っていた気がします。

意外なところでのハモリからは、カラオケの伴奏に合わせるだけでなく自分たちで音を作り出していく姿勢を見たような気がしますし、それができるだけの余裕があることを感じます。

夏芽ナツさんがこうしたツイートをしていますが、サンダルテレフォンの曲は昔懐かしさを感じさせつつも、そちらにすり寄りすぎていないバランスの良い曲が多いです。

しかし、それだけでは不十分で、メンバーの日々のライブで積み重ねられたスキルがあることでより光るのだと、「Step by Step」のこのワンフレーズを聴いて感じました。

ここからは各メンバーにフォーカスし、各人がどうしたアプローチから音を楽しみ、表現していたのかを書いていきます。

まず、ボーカルの柱を担う小町まいさんと夏芽ナツさん。
二人には、それぞれ違った声の特性があります。

小町さんの歌声は、落ち着き払っている印象です。
こうした声質はフレーズごとに効き、特に多少の緊張感が残るライブ冒頭で安心感を与えてくれます。

これは歌声からは離れますが、小町さんはこの日一発目に披露された「Sleeping Beauty」という曲で、「君と」というフレーズを歌っているとき、ちょうど傍らにいる生誕祭の主役・藤井さんの誕生日をお祝いするかのように目を合わせていました。

夏芽ナツさんは、小町さんとは対照的に、歌声がピンと張ったようなイメージで、特にロングトーンは聴き入ってしまいます。

藤井エリカさんについては後述しますが、西脇朱音さんは、コーラスのときの存在感が以前より増してきています。
他の3人とも違って甘めに響く西脇さんの歌声はコーラス全体の声色を変えてくれます。

しかし、西脇さんについては、歌声以上に動きの激しさが目を引くところだと思っています。

振り付けの動作が人一倍激しく、その激しさは弾んでいるかのようにも見えます。
冒頭で「音を楽しんでいる」と書きましたが、身体全体から溢れそうなほど表現しているという点では、この言葉に西脇さんが一番当てはまっているように感じました。

しかし、他の3人の動きから外れていたり浮いているという感じでもありません。
メンバーとのアイコンタクトも積極的にしながら、上手いことバランスを取っている印象です。

・藤井エリカさんソロコーナー

ここからは、この日の主役である藤井エリカさんについて、ソロコーナーの様子も混ぜつつ書いていきます。
お誕生日を迎える藤井さんには、ライブ中盤にソロコーナーが用意されました。
他のメンバー3人はステージから捌け、藤井さん一人でのパフォーマンスでした。

ここで藤井さんが歌ったのが、かつてグループのオーディション時にも歌ったという、あいみょんの「マリーゴールド」でした。
本人曰く「ファン一人一人の顔を観ながら歌った」とのことで、確かめつつ出される音は優しく、穏やかな空気がフロアに充満していました。

穏やかな歌声と、ファン有志の方からファン全員に配られたオレンジ色のサイリウム、そしてステージ背景のオレンジ色いっぱいになったモニターが作り出す景色は、「特典会でファンと喋った内容をメモし、次回何を喋るかを考えている」という藤井さんのファン想いな人柄の写し絵かのように思いました。

そしてこの日、藤井さんの優しさを象徴するようなエピソードがもう一つありました。

時系列としてはこの日の開場時に遡るのですが、入場する際にスタッフの方から名刺サイズのカードを頂きました。

ソロコーナーで振る用のサイリウムと一緒に頂いたのですが、僕は会場についたのが開演時間ギリギリだったため、サイリウムはともかくカードについては中身を確認するほどの余裕がありませんでした。

家に帰って初めて分かったのですが、これは藤井さんからのメッセージカードでした。
来場者全員に対して書かれ、しかもデザインや中身が一枚一枚で(恐らく)微妙に違うという凝りっぷりでした。

210514藤井カード

思いがけないこうした心遣いはかなり嬉しいですし、藤井さんの暖かさあってこそのソロコーナーの空間だと実感します。

せっかくだからカードは開演前に見ておけばよかったなという後悔はありますが、思い出に残る公演・ソロコーナーでした。

最後に、新曲について軽く触れてライブレポを終わりにします。

この日は藤井さんのソロコーナーに加え、もう一つの目玉として6月8日発売の新EP「碧い鏡 / It’s Show Time!」より新曲「碧い鏡」のMusic Videoの初公開がありました。

MVの初お披露目のあと、間髪入れずにメンバーが出てきて生で「碧い鏡」をパフォーマンスするという流れでした。
作り物(MV)と現実世界(ライブ)をひと繋ぎにしたような構成は魅惑的で、息を飲むものがありました。

曲自体は少し前に解禁されていましたが、これまた90年代の香りもほのかに感じるようなメロディーで、サンダルテレフォンらしさというのでしょうか、「そこを突いてくるか」とうなるような完成度になっています。
MVは真夜中の路地のショットが印象的なダークな雰囲気です。
なんとなくの第一印象を書きましたが、これ以上書こうとするともう少し長くなりそうなので、「曲紹介」の記事として別にまとめて書くこととします。

以上がライブレポになります。

尻切れトンボになってしまいましたが、ここまでご覧いただきありがとうございました。

見出し画像:藤井エリカさんツイッターアカウント画像を改変


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