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産業医の資格を取るには

産業医、メンタル休職歴ありのhanakoです。
医学生・研修医・医師に向けて多様な働き方があることを伝える活動をしています。

今日は産業医の資格を取るにはどうしたらいいのかをお伝えしようと思います。
今はまだ産業医をやるつもりがなくても、持っておいて損はない資格だと思うので、研修医や若手医師の方に特に読んでいただきたい記事です!

そもそも産業医ができるのは以下の者とされています。(読む気しない方は読み飛ばしてもらって平気です笑)

①労働者の健康管理等を行うのに必要な医学に関する知識についての研修であって厚生労働大臣の指定する者(法人に限る。)が行うものを修了した者
②産業医の養成等を行うことを目的とする医学の正規の課程を設置している産業医科大学その他の大学であって厚生労働大臣が指定するものにおいて当該課程を修めて卒業した者であって、その大学が行う実習を履修したもの
③労働衛生コンサルタント試験に合格した者で、その試験の区分が保健衛生であるもの
④学校教育法による大学において労働衛生に関する科目を担当する教授、准教授又は講師(常勤勤務する者に限る。)の職にあり、又はあった者
⑤前各号に掲げる者のほか、厚生労働大臣が定める者

https://www.sangyo-doctors.gr.jp/about/

つまり、
①研修を受ける➡️スタンダードコース
②産業医科大学卒業➡️卒業してないと無理
③労働衛生コンサルタント試験➡️試験は結構難しいらしいので産業医経験ないと厳しいかも
④労働衛生に関する教授や准教授、講師➡️やってないと無理
⑤その他➡️ほとんどない

なので、今回は①研修を受けるについて説明していきます!

①合宿免許型と通い免許型

産業医をやるには、医師免許以外に産業医資格が必要である。産業医資格を取るには、自動車免許でいうところの合宿免許型と通い免許型がある。

②合宿免許型

1.産業医科大学産業医学基本講座@福岡or@東京
2.産業医学基礎研修会夏期集中講座@福岡
3. 日本医師会認定産業医制度基礎研修会 産業医科大学産業医学基礎研修会 東京集中講座@東京

があります。私は2を受講しました。

②-1 産業医科大学産業医学基本講座

https://www.uoeh-u.ac.jp/medical/training/course.html

まず、1.産業医科大学産業医学基本講座は、@福岡だと4~5月の約2ヶ月間:月曜日~金曜日、土曜日に行われます。また、@東京だと、開講期間は6月~10月の約5ヶ月間:火・木曜日の夜間及び隔週土曜日に行われます。

まずこの時点でお分かりかと思いますが、資格取得にかかる時間が長い!そのためこの講座を受講できる先生は限られるのではないかと思います。ただ、その分内容は濃いはずなので、産業医をやる上で役に立つのではないかと思います。

②-2 産業医学基礎研修会夏期集中講座

https://www.uoeh-u.ac.jp/medical/training/sc.html

私が受けたのはこちら。福岡県北九州市で開催されます。

令和5年度の開催は、
(第1クール)令和5年7月24日(月)~7月29日(土)
(第2クール)令和5年7月31日(月)~8月5日(土)

募集は 令和5年 4 月上旬~1週間程度です。

6日間で資格取得ができるので大変人気となっており、募集期間が過ぎたらまず当選する見込みはありません。

私の場合、コロナ禍で2-3年ほど当選せず、繰越当選でやっと当選しました。

こちらは6日間仕事を休めれば資格が取れるので、とてもおすすめになっております。

なお、この講座が終われば産業医活動は可能なのですが、企業によっては日本医師会認定産業医の方がメジャーなので求めてくる場合もあります。講座受講後、日本医師会に申し出れば日本医師会認定産業医は取得可能なので安心してください。


②-3 日本医師会認定産業医制度基礎研修会 産業医科大学産業医学基礎研修会 東京集中講座

https://www.uoeh-u.ac.jp/medical/isikaikensyu.html

こちらは都内で受けられるのが特徴です。
②-2と同じく、6日間で受講が完了します。

令和4年は、11月21日(月)から26日(土)までの6日間の開催でしたが、8月で応募を締め切りしています。

令和5年の募集がまだ出ていませんが、おそらく8月には応募が出るので、こまめにチェックすることをお勧めします。

都内なのでより倍率が高いものと思われます。

③通い免許型

日本医師会認定産業医 基礎研修会と呼ばれるものを50単位取得することが必要です。

①前期研修(14単位以上)
入門的な研修
総論 2単位
健康管理 2単位
メンタルヘルス対策 1単位
健康保持増進 1単位
作業環境管理 2単位
作業管理 2単位
有害業務管理 2単位
産業医活動の実際 2単位
上記8項目の研修については、それぞれの単位の修得が必要です。
②実地研修(10単位以上)
主に職場巡視などの実地研修、作業環境測定実習などの実務的研修
③後期研修(26単位以上)
地域の特性を考慮した実務的・やや専門的・総括的な研修

https://www.sangyo-doctors.gr.jp/about/institution.html

前期研修、実地研修、後期研修それぞれについて単位が必要です。順番は前後しても大丈夫なので、例えば後期研修を取ってから前期研修をやっても大丈夫です。

私も②-2で資格が取れるまでにこの研修会を受けていましたが、大変だったのは前期研修。やっている日程が少なく、どれも倍率が高くて、なかなか受かりませんでした。

また、1日で5-6単位まとめて取れる研修がありますが、それはとても人気なので、応募しても抽選に当たらないこともしばしばです。
1日1-2単位取れる研修の方が、倍率は低いです。

それでもこの研修会が良い点は、時間はかかるけれども、土日に空いている日に資格を取れるので、6日間とかまとまった休みを作らなくて済むということです。

③-1通い免許型で資格を取るには?

研修会を自力で調べなければなりません。
私が使っていたのは、東京都医師会のHP。
その他に日本医師会のHPもあります。

https://www.tokyo.med.or.jp/sangyoi_schedule

東京都医師会のHPの画面はこのようになっています。基礎研修で絞り込んで調べます。

このように基礎研修(前期)の単位が取れる講習かを確認していきます。 

調べると分かると思いますが、基礎研修(前期)はとても少ないです。
右側三列、生涯研修なら沢山あるじゃん!と思われるかもしれませんが、これは資格取得後に更新のための単位なので資格取得前は関係ありません。無視してください。

https://www.sangyo-doctors.gr.jp/seminar/

都内在住でない場合は、日本医師会のHPが使えると思います。(もしくは自分の都道府県のHPを利用するのも良いかと思います)

基礎研修にチェックをつけて調べていきます。

ただ、このHPは東京都医師会と違い、実際の研修会のリンクが貼ってなかったり、募集終了しているのか分からなかったりするので、正直少し使いづらいです。

なので、都内で研修を受ける予定の方であれば東京都医師会のHPで調べると良いと思います。

④まとめ

いかがでしたでしょうか。
近年産業医の人気が高まっており、資格取得、および実際に働く倍率も上がっていますが、やりがい、働き方ともにとても良い仕事だと思うので、目指してみて頂きたいと思います。

この記事の間違っているところや、今後こういうことを知りたい、などあればコメントでご教示ください!

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