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「告白 水平線」

割引あり

   

 ボートは、ダイビングショップから見える水平線に浮かぶ小島からやって来た。何も視界の邪魔になるものがないので、米粒くらいのボートが走ってきて漸くボートだと認識できたのは、一時間前だ。ビーチに乗り上げたボートから男が一人おりてきた。その男は、まっすぐ私のショップに向かって歩いて来た。よく見ると真っ黒に日焼けした地元の初老の男性だった。

一体この老人は何の用があって私のショップに来たのだろうか?私は、ここポナペ島でダイビングショップを始めておよそ1年が過ぎていた。

地元の人は、ダイビングなどしない。ダイビングに来るのは、もっぱら観光客でアメリカ人かヨーロッパの人か日本人だ。しかしボートできた男性は、
私のショップへ入ってきた。

英語で何の用事なのか聞いたところ「あんた日本人だろ日本語でしゃべれ」と言われた。ここポナペ島は第二次世界大戦中日本軍が駐屯していたことでほとんどの年を経た人達は日本語を話せる。

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