「親離れの葛藤」
私は就活真っ最中、 親の言うとおりの就職をするか、それとも自分で選んだ独自の道を進むのか迷っていた。
実はこういうことだ。
私は父の仕事にあこがれ専攻学科とはかけ離れた父と同じ映像メディアの仕事に進もうとしている。しかしこの道に進むうえで、父親の影響力はとてつもなく大きい。私はこの業界が父親の生きて来た映画産業からテレビ産業へと変革している最中だと考えている。つまり父親の言う旧態然とした考え方は古いと思う。だからと言って自分一人で道を切り開いていく自信はない。
友人や父の知り合いなどに相談した。父の知り合いは、映画はもう駄目だからテレビにしなさいとアドバイスしてくれた。
最終結論の日は、来年の3月迄だ。
父がひいた線路を進むのならば撮影のアシスタントとして映画社へ入り仕事をしながら修行を積んでカメラマンを目指すことになる。
自分の力で進むとなるといくつもの会社の就職試験を受け採用されたらその会社に就職する。もしだめなら希望に近いアルバイトをしながら就活し再チャレンジすることになる。
いよいよ決断の時が突然来た。
父が私の就職を頼んでくれていた父の先輩の会社から「出来れば来週から仕事に入って欲しい」と連絡があったからだ。
ずいぶん乱暴な話だとは思った。
私は父の紹介してくれた会社に入ることを選んだ。