ハムスターを見て飛び上がった話

※カエルとハムスターの話

会社帰りに、下校中の高校生を見かけて、思い出した話。

高校生の頃、生物部に所属していた私は、放課後を生物実験室で過ごしていた。
実験室では、トカゲ、ハムスター、そして繁殖実験用のアフリカツメガエルを飼育していた。

やることが無い日は、ハムスターに実験室を自由に闊歩してもらいながら、読書に耽った。

帰宅前にハムスターを飼育カゴに戻すのだが、その日は、なかなか姿を見せない。
実験室は綺麗に整頓されているので、隠れる場所は限られている。

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ハムスターを探しているとカーテンが揺れた。
カーテンを退かして「おいでー」と呼ぶと、ハムスターが出てきた。
「何か」を咥えて。

その何かの正体に気付いた瞬間、私を含む部員が全員、光の速度で椅子に飛び乗った。
ハムスターが咥えていたのは、干からびたアフリカツメガエルだった。
大きさはハムスターと同サイズ。

ハムスターは、「僕の獲物、見て見て😆」くらいな無邪気さで、寄ってくる。
幸いにも、ハムスターは椅子には登れない。

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ハムスターは悪くない。
呼ばれて飛び出て、獲物を「ジャジャジャジャーン」しただけだ。

理不尽だが、私たちはハムスターを威嚇した。彼が威嚇に負けて獲物を口から離した瞬間、
彼を捕らえて飼育カゴに戻した。
腐っても生物部員なので、干からびたアフリカツメガエルを、自分たちでなんとか廃棄した。

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あの、全員が光の速度で椅子に飛び乗った光景を思い出すと、ウヘヘと思い出し笑いをしてしまう青春の1ページのお話でした。

以上

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