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最後から2番目の「恋物語」じゃなくて「挑戦物語」です。1

朝目が覚めて、iPhoneに手を伸ばし時間を見ると5:00
「あ、起きなきゃ」
と一瞬慌てたけれど
もう、そんなに早く起きなくていいんだと目を閉じました。
くうちゃんはもういません。

5:30ごろになると夫が起きた気配がします。
ごみを出し、家中の窓を開け、自分で買ってきたコンビニのサンドイッチなどで朝食を済ませています。
そして自室にこもり、朝ドラをみます。

娘が起きてくる時間に合わせ私もリビングへ行き、
一緒に朝食を済ませます。
そして、洗濯物を干し終わると何もすることがなくなります。
娘はテレワークで仕事です。

「今日は何をしよう」
テレビの番組表を見て、再放送ドラマや古い映画を物色、「世界街歩き」や「鉄道ぶらり旅」などの旅番組の再放送がお気に入りです。
でも、見飽きていました。

「つまんないなあ」

次にノートパソコンを開いてYouTube検索。
同じくらいの年頃の主婦が日常を素敵に編集して動画をあげています。
「すごいなあ」
「素敵だなあ」とため息。

3年前、仕事を辞めるときは
「これからは、丁寧に毎日を暮らしていきたいと思っています!」
などと退職の挨拶メールに書いていました。
けれども、退職したとたんコロナが始まり、翌年には母が乳がんで亡くなり、そのひと月後には愛犬が24時間介護状態になってしまい、丁寧どころではない毎日だったのです。

そして2年間、娘と愛犬くうちゃんとの幸せな介護生活を過ごしたあとに
何もすることがなくなりました。

終活で荷物を片付けなくちゃ、何かあったらたいへん。
結婚して43年。家の収納は不用品で溢れています。
「よし!」
YouTubeで「実家の片づけ」「断捨離」などと検索しました。
「うわ~、たいへんだ~」
「やばい、むり」動画を見るだけでどっと疲れてしまいました。

「来週からにしよう」と決意して、
Amazonprimeで映画を1本観終わるともう夕方近くなってしまいました。
洗濯物を取り入れて、夕食の支度をはじめます。
今日も一日が終わっていきます。
夜はなかなか熟睡できないうちに翌朝になります。
そしてまた、何もすることがない一日が始まるのです。

さあ、どうする?
このまま、あと何十年こうして過ごす?

車椅子おばあちゃん、絶賛迷子中です。

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