真新しい本が手に馴染んでゆく。文字が頭に馴染んでゆく。仲良くなれそう。いや、もう仲が良いのかもしれない。本との距離が近すぎることに気が付き、時々、手を伸ばして距離をとってみる。茶色い床が視界に入ってくる。周囲の声が聞こえてくる。そうだ、ここは病院の待合室だ。

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