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器が小さい男はいつまでも恩をキセル!? #1

はじめに

これは、私が現役のサラリーマン時代に経験した実話である。
その人は、Hさん。
Hさんから学んだことも併せて紹介しよう。

Hさんとの出会い

時は、1987年5月。
私の職場が地方の工場に移管されたので、新しい職場に異動したときにいた先輩社員のHさん。
Hさんは当時は44歳で、なんとまだ平社員であった。
私は、24歳で勿論、平社員。
異動直後は、仕事内容など指導をいただいた先輩社員の一人でもある。
Hさんは、決められたことは忠実に順守する一面、クリエイティブな業務は少し苦手な人であった。
1年経過したころに、リストラが起こりHさんは、その業務に向いていないので日程管理に異動させられた。
担当業務を紹介すると長くなるので割愛する。

主任昇格

異動して、日程管理の業務に合っていたのか、50歳でようやく主任に昇格した。
オメデトウ。
Hさんは、決められたことは忠実に順守する性格であったからであろう。
当時は、昇格に必要な語学力であるTOEIC550点以上の条件が無い時代。
まさに、昭和の昇格。
その後も、日程管理で何回か業務で相談する機会があったが、深い付き合いはほとんどなかった。
私は、32歳で主任に昇格し、すぐに係長になった。
主任の昇格は、早い方ではなかたが係長になったのがその1年後だったので、同期では早かった。

事件発生

Hさんとの関係がこれである程度説明できたので、前置きはこれくらいにしよう。
時は、1998年6月。
会社の特別食堂で、職場の懇親会があった。
定時後なので、ビールを飲みながら立食形式で懇談していた。
私が、課長と話した後に、Hさんがいる付近に行ったときに、その事件は起こった。

Hさんが、いきなり私の近くに来てこう言った。
「胡麻すり男め!」
次の瞬間、焼き鳥を顔にめがけて投げつけてきた。
想定外のことだったので、避けきれずに見事に焼き鳥は私の顔面に命中した!
横にいた、同僚もビックリ!
一瞬、何が起こったのかわからなかったが、Hさんの次の一言で理解した。
「課長に胡麻すったから、係長になれたんや!俺なんか、50過ぎて主任にやっとなれたのに!!」
Hさんのロジックは、おそらくこうである。
知らんけど・・・。
「仕事を教えた先輩が、50歳でようやく主任になれたのに、仕事を教えてもらった若造が33歳で係長になれたのは、課長に胡麻をすったからである。」

・・・・・!!・・・・???。
ずっと根に持っていたのか?

仕事を教わったのは、10年以上前のことである。
そう、10年ひと昔。
しかも、ほんのごく僅かな期間。
若造が、早く昇格するとヤキモチを焼いてしまうのだろうか?
私には、Hさんのロジックが全く理解できなかった。
残念ながら、課長はその瞬間を見ていなかったが、その瞬間を見ていた同僚が課長にチクってくれた。
私が、初めて受けたパワーハラスメントである!
今なら、完全にア・ウ・ト!

課長から、Hさんに注意しようかと言われたが断った。
本当に注意しなくてもいいのかと、何度も言われた。
「もうこのことで揉めたくないので、注意は結構です。」ときっぱりと断った。
それ以降、Hさんは私に話すことは無くなったし、私も話すことはなかった。

学びがくれた新たな気づき

以上の経験から二つの事を実践している。
①年上の同僚とはすぐに仲良くならない
②部下は上司になる可能性があるのでそのつもりで接する

おわりに

器の小さい男は、被害者意識が普通の人より高い!
器の小さい男は、人にしてやった恩をいつまでも忘れない!!
器の小さい男は、ある瞬間を見て全てだと思い込む!!!
器の小さい男は、本当にケチである!!!!
器の小さい男は、女性のヤキモチより怖い!!!!!

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