看取り介護の流れを把握しよう
介護施設でおこなう看取り介護には5段階の流れがある。この流れを理解し、その時期に合った対応をすると良いだろう。
適応期は、利用者に施設での生活に慣れてもらうための時期だ。利用者の心身の状態に合わせてケアプランを考え作成する。利用者や家族に施設での方針や、医療体制、対応可能な範囲などを説明し看取り介護への理解を深めてもらい、最期の対応や過ごし方などを聞き取り確認する。
安定期はだいたい入居から半年くらいで、利用者が施設に慣れてきた時期だ。施設で生活していくうちに要望などに変化がないか利用者と家族に確認する。
不安定・低下期に入ると食事の量が減少したり、体重が減ってきたりと身体機能の低下が見られるようになる時期だ。今後の予測される流れを分かりやすく伝える。
看取り期は回復が見込めなくなり、最期を迎えるための準備をする時期だ。施設でできることを説明し、どのような最期を迎えたいか再度確認をする。利用者や家族に寄り添い不安をできる限り取り除けるようにケアをする。会いたいや人会わせたい人がいる場合は早めに連絡を取り、家族が最期に立ち会えるように配慮する。
看取り後は必要であれば葬儀の手配や手続きなどをおこなう。利用者へのケアが適切であったか振り返り、看取り介護によって介護職への精神的な負担がないかも確認する。このように看取り介護には流れがある。この流れを理解し適切な対応を取ることで、利用者、家族、介護職が心の準備をすることができるのだ。