【1分小説】26# 認証システム :奇妙
「今月で何件目だ?」
「100は超えてるんじゃねぇか?」
2人の国家公務員が会話をしていた。
そして今は休憩中である。
「しっかし、国は俺らの給料を上げる気無いのかね」
「まぁ業務内容は“監視”だし」
「楽だと思っているんだろう」
「だが、実際には異常者が暴れた際の鎮静がメイン……」
「ホントに危険が多すぎるって話さ」
「この間も血液が俺にまで飛び散ってたぞ?」
「あー、ありゃヤバい奴だったな」
「見え見えの移植をしていて何が“俺の腕だ”だよ」
人々が自分の身体にチップを入れる事が当たり前となった今
誘拐や刃物で襲われる事件が増えた。
犯人は他人のチップや肉体を強奪、そしてハッキングしてから移植するらしい。
最近では身体に不自然な凹凸を持つ人が多くなった。
その為、本人の肉体適合率を調べる肉体認証システムが導入された。
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