
【1分小説】2# 私の大切な :霊
私はいつも守られていた。
おばあちゃんに?
いや、おばあちゃんは今日も元気モリモリ。
おじいちゃんに?
いや、おじいちゃんは新聞を見ている。
お母さんに?
いや、お母さんは夜ご飯を作っている。
お父さんに?
いや、お父さんはテレビを見ている。
弟に?
いや、弟は部屋でゲームをしている。
じゃあ誰が……
とにかくありがとう。
……
大人になった。
今なら分かる。
私は守護霊に守られていたんだ。
ご先祖様、私を守ってくれてありがとう。
精神的にダメになっちゃった時、楽になる決断を
させないでくれてありがとう。
お腹に子供がいる時、交通事故から守ってくれてありがとう。
30年の私の人生、たくさん守ってくれてありがとう。
だから、これからは私が守る。
私の大切な子供たち。
1分間立ち寄って頂き誠にありがとうございます。
あなたの時間を奪ってしまい、大変嬉しく思います。
また次の作品であなたの時間が奪われぬよう、ご注意下さい。