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大好きだった人に終止符を

以前、「恋人になりたかった」という記事で綴った私が大好きだった人。
(気になってくれた人はそちらの投稿も)

先日、ついにお互いの最寄り駅で再開。
久しぶりに顔を見た。
彼だと認識したのは早かった。
でも思い込みじゃないかと少し疑った。

目が合った時に「あ!」という顔をした彼。
会いたくて仕方なかった人、
どうか会いませんようにと願った人。
彼だと確信したときの気持ちをどう表現したら良いか分からない。

飲み会後の帰り道。
「彼だと思い込むほど酔ってるのか」という気持ちと「なぜ、今。」と思う気持ちが一瞬にして流れる。

さすがに私ももう30歳になる女だ。
余裕はいくらでも出せる。
笑顔で「久しぶり!」と声をかけた。

私の左手の薬指にはまってる指輪にすぐに気付く彼。
「結婚したの?」と。
「したよ!」と応える私に「いつの間に彼氏ができてたのー」と笑いながら言う彼。

私が結婚したと聞いてどう思ったのかなと思いながら「良い人できた?」と聞いてみた。
余裕をこいてた。
「俺も結婚したよ!」
驚いた。正直、当分は結婚しないだろうと思っていた。

でもやっぱり30歳の良い大人。
すぐに笑顔で「おめでとう!」と言った。
彼からは幸せそうな優しい笑顔で「ありがとう」と。
きっと良い人に出会えたのだろう。

「今日飲んでたの?」と彼から言われて頷く私。
「引っ越した?」と聞かれて最寄りは変わらないという私は彼に聞き返すと「〇〇駅になったけどそんなに変わらず遠くないね」とのこと。
一人暮らしの隣駅とそれぞれ家庭持ちの5駅の距離は違うだろうと思った私に「近々またいつものところ飲み行こう」と言う彼。
私らが2人でよく行ってた場所だ。
「いいね!じゃあ次はお互い惚気でも話そうか」と応える私に彼は「だね!」と内容のない返事をして解散した。

数分の立ち話に私は何ヶ月分の思い出が頭を流れただろう。

また飲み行こうはアラサー男女のお世辞だ。
きっともう彼とは会うことはないだろう。
隣駅の好きな人から5駅離れた過去の人。

恋人になりたかった気持ちはきっと昇華されることはない。けど、きちんとこの恋に終止符を打てたと思う。
彼と解散した後、旦那から「明日お祭りがあるよ!行こう」とLINEが来た。
私が好きなことをよく知ってくれている今のパートナー。
涙が溢れそうだったのはきっと気のせい。
「お祭り行こう」と旦那に返事する時に携帯の画面が滲んでいたのも気のせい。

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