世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?
1.論理的・理性的な情報処理スキルの限界が露呈しつつある
→多くの人が分析的・論理的な情報処理スキルを身につけた結果、世界中の市場で「正解のコモディティ化」が発生している(差別化の消失)
→VUCAな世界において、いたずらに論理的で理性的であろうとすれば、それは経営における問題解決能力や創造力の麻痺をもたらすことになる
→様々な要素が複雑に絡み合うような世界においては、要素還元主義の論理思考アプローチは機能しません。そこでは全体を直覚的に捉える感性と、「真・善・美」が感じられる打ち手を内省的に創出する構想力や創造力が求められる
2.世界中の市場が「自己実現的消費」へと向かいつつある
→このような市場で戦うためには、精密なマーケティングスキルを用いて論理的に機能的優位や価格競争力を形成する能力よりも、人の承認欲求や自己実現欲求を刺激するような感性や美意識が重要になる
3.システムの変化にルールの制定が追いつかない状況が発生している
→システムの変化に対してルールが事後的に制定されるような社会において、明文化された法律だけを拠り所にして判断を行うという考え方、いわゆる実定法主義は、結果として大きく倫理を踏み外すことになる恐れがあり、非常に危険である
→そのような世界において、クオリティの高い意思決定を継続的にするためには、明文化されたルールや法律だけを拠り所にするのではなく、内在的に「真・善・美」を判断するための「美意識」が求められる
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