特定技能・農業
農業分野の特定技能について
■ 農業のお仕事とは?
農業分野の特定技能では、主に2つの業種があります:
耕種農業:野菜や果物、お米、花などの作物を育てる仕事(栽培管理、農産物の集出荷・選別など)
畜産農業:牛や豚、鶏、馬などを飼育し、その生産物を管理する仕事(飼養管理、畜産物の集出荷・選別など)
これらはそれぞれ別の試験が設けられており、技能実習から特定技能へ無試験で移行できるかどうかも、この業種によって決まります。
農業の特長として、派遣が認められている数少ない分野である点が挙げられます。
■ 農業分野で可能な業務
農業分野で働ける仕事は、作物や家畜の管理だけではありません。関連業務として、以下の作業も付随的に行うことが可能です:
製造・加工:農畜産物を使った加工食品の製造
運搬・販売:収穫物の運送や販売(ただし、新たに外国人労働者にだけ行わせることは不可)
除雪作業:冬季に必要な除雪業務など
これにより、トマト農家、キャベツ農家、キノコ農家、米農家、花の栽培、さらには競馬用の馬の飼育など、幅広い仕事で外国人労働者が活躍できます。ただし、運搬業務では運転免許が必要な場合があるため注意が必要です。
■ 農業分野での特定技能外国人の増加
農業は、近年特定技能外国人の受け入れが増えている分野です。2020年9月末時点で1,306名が在留しており、特定技能全体の約15%を占めています。また、同年3月時点で569名が「農業技能測定試験」に合格し、10月からはベトナム語での試験予約も開始されました。
これは、日本の農業が外国人労働者の力を必要としている現状を反映しています。
■ 具体的な業務例
農業分野では、次のような業務が具体的に認められています:
農畜産物の栽培・飼養管理、集出荷や選別
農畜産物を原料として使用する加工品の製造
生産物や加工品の運搬・販売
農業副産物(稲わらや堆肥など)の加工や利用
冬季の除雪作業や複合経営での補助作業
これらの業務を通じて、日本の農業を支える重要な役割を担っています。
■ 農業特定技能協議会への加入
農業分野で外国人労働者を受け入れる企業や団体は、農業特定技能協議会への加入が必要です。これは、農業分野での適正な受け入れや労働環境の維持を目的としたものです。詳細な加入方法は農林水産省の公式ウェブサイトから確認できます。農林水産省HP
■ 最後に
日本の農業は、生産年齢人口の減少に伴い、外国人労働者の力が必要不可欠な状況です。農業分野は、耕種農業と畜産農業の両方で多くの業務を提供できる可能性があり、今後さらにその重要性が増すと考えられます。外国人労働者の適正な活用を通じて、日本の農業の未来を共に支えていきましょう。