
生活の楽しみと節約
3歳年上の姉と行動を共にすると、彼女は毎日の生活を実に楽しんでいる、といつも感心してしまう。
季節にそって飲む紅茶の種類を変えたり、まとう香りを変えたり。
姉は元々おしゃれでセンスがある。情報のアンテナの感度がとても高く、
世間で注目される前に、ファッション、食するもの、音楽、映画など多くにおいてすでにめをつけている。このアンテナ感度は素晴らしい。
美味しいもの、心を豊かにする情報には常に敏感。
高値で良質の服、靴等は気に入ったら、10年以上は丁寧に丁寧に使い続ける。
それは世間一般的に知られる有名ブランドではない事が多いけれど、ツウな人なら知っている知る人ぞ知る物ばかり。
その反面、私と言えば、紅茶は一箱50袋入りのそれなりの味と値段でセール狙いが多い。衣服もあまり手のかからないカジュアルなものが多いし、香りも常に体にまつわりつくような香水が苦手で、つけなくても気にならないから滅多に購入しない。素敵な入れ物に入ったお菓子も値段を考えて買わないし。
でも常に節約モードでささやかな生活の楽しみを怠ってはいけない、と60回目の誕生日を迎えた私は思った。
心地よく楽しく暮らすための、ちょっとした贅沢。
1箱50袋入りのセールの紅茶を買いつつ、1箱10袋入りで倍の値段はするけど、パッケージも素敵で味も香りも美味しい紅茶を買って、その時の気分や時間の余裕に応じて楽しんでもいいじゃない。
香水が苦手な私だけれど、コロンはお手頃だからツーシーズンで楽しんでもいいじゃない。
自分の毎日の生活を心地よく過ごしていくために。
それを口にし、手にし、眺め、香り、身にまとうと、肩や頬の力が緩んで心が和む時間が作れるように。
これからささやかな贅沢を自分に許すように心して暮らしていこうと思う。
あなたのささやかな贅沢はなんですか?