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シャンディ・ガフと春の夜

行きつけの酒場で
きみとふたり
もうどれくらいだっただろう
きみのことはじめて見てから
そんな時間がとても好きだな

レコードから流れる春の歌が
シャンディ・ガフのほろ苦さと
ゆっくりとゆっくりと混ざりゆく
ふたりだけのしあわせに
ゆっくりとゆっくりと染まりゆく

聞きつけたあの日
きみがここに来てるって
本気にしてここに来て確かめた
ちゃんとその席にきみはいたんだ
でもそんな話はしない
きょうもきみの友人の自慢と
いつか叶える夢のはなしを
聞いている
そんな時間がとても好きだな

レコードから流れる春の歌が
シャンディ・ガフの複雑な味を
ゆっくりとゆっくりとほどいていく
ふたりだけのしあわせに
ゆっくりとゆっくりと染まりゆく
ゆっくりとゆっくりと
春の夜が更けていく

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