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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ/映画レビュー




【ジョーカーの続編、その内容とは?】


ジョーカーフィリ·ア·ドゥ見た感想です。
冒頭のシーンはめっちゃ惹き込まれるような描かれ方だったしホアキンフェニックスの演技も凄くてぶっちゃけそんなに悪くないとは思いました。
ただ社会に対する復讐劇というテーマの続編を求めるならこの作品は違い、むしろジョーカーという人物に祀り上げられたアーサーの苦悩が描かれています。
作品として傑作じゃないし売れるタイプじゃないアート系ストーリーなのは確かですがジョーカーっていうタイトルの作品の枠に入る作品かなと思います。
ストーリーは全体的にカリスマジョーカーになる話っていうよりアーサーフレックがジョーカーを演じ刑務所に入った悲しい末路を描いた物語という感じでアーサーを描いてることが主です。


ハーレクインの役割


ハーレクインとなるリー役のレディ・ガガは歌唱力も高く演技力もありますがハーレクインのオリジンは描かれていませんアーサーに影響を受けたというところから始まります。
作中ではリーはアーサーに接近しジョーカーの隣にハーレクインとして君臨する野望を秘めています。
自身をより大きな存在にしようとアーサーに近づく時はひたすら手段を選びません。
そして劇中では結構な尺でハーレクインが出て来て必ずミュージカルをします。
しかし、この作品の重要人物のハーレクイン自体はあまり深く作られたキャラクターではないので今回のハーレクインにがっかりする可能性があります。

なぜならこの物語のハーレクインの役割とはジョーカーを演じ続けるアーサーに恋する大衆を象徴する為にいるキャラクターだからです。

ミュージカルパートの意味とは?


終始アーサーが看守に痛めつけられていたりするような胸糞な部分あるしその割にはそこまで悪事働く看守とかが制裁受けてないこと、アーサーがずっと報われないことなど明るい気持ちで見れる要素はないですが、その代わりこの作品には明るめなミュージカルパートでエグい部分とバランスを取ろうとしている目的があるのかなと感じました。

ただ…ミュージカル自体は確かに尺とりすぎかな…という部分はあるしミュージカルパートは大体アーサーの願望や妄想、心情を現す役割がありますがホアキン・フェニックスの演技が上手いのでホアキンの表情映すシーンもうちょい増やしたりすればあんなミュージカルしなくて良いんじゃね…?とは思うかも…しれないです。
ついでにレディ・ガガはマジ歌上手いです。
特にエンディングではガガが歌うのですがマジで歌上手いんだなって実感しました。

衝撃のラスト、作品の評価が低い理由

この作品の評価が低い最大のポイントは映画における衝撃のラスト、ネタバレになりますがそれは、最後にアーサーが囚人に殺されるシーンです。

アーサーは幾度の裁判の末、自分を支持した囚人が看守に殺されるのを見てしまいます。
これが引き金になりアーサーはジョーカーを演じることをやめ有罪判決に、最後に面会をするから来いと看守に連れられると廊下で男の囚人に話しかけられジョークを聞いて欲しいと言われます。
ノック・ノック、そう言いながらアーサーに語りかけてる男は不気味でジョークを言い終えるとアーサーを何度もナイフで刺し最後は口を切り裂いて高笑いをし始めます。

アーサーが殺される瞬間、笑顔になったシーンは結局、アーサーにとって人生はあまり良くないものだったことをわかりやすく見せたシーンでしょう。
アーサーの人生がどこか救われたように感じました。

もう少し作品での問題点があるとすればそれは描かれる場所が刑務所と裁判所が中心なことではっきり言って画面映えはしないです。

アーサーの刑務所内での虐待シーンと妄想のミュージカル、裁判所でのバカ騒ぎの3つがこの映画の要素で、前作のジョーカーでは様々な場所に移り変わるシーンの連続だったのでそれと比較すると凄い窮屈に感じます。

また前作同様、冷たい社会と優しくあろうとする弱者の対比などわかりやすい構図ではない上、どのシーンもドキュメンタリー作品観てんじゃねぇかなとか思うような生々しさがありそれも観客受けしなかった要因だったと思います。

個人的には他のDC作品に繋げる為、アーサーがジョーカーという人物像を拡散させて新しいジョーカーまでのストーリーを作り出す流れを描いてるしバトンを渡す役割を果たした部分があるからアーサージョーカーを消してジョーカー自体が一人歩きしてる状態にしたんじゃないかなと感じました。

最後に

正直一度見たらもう見ないくらいマジ暗い映画です。
友達と鑑賞するとたぶんなんにも話す話題が無いくらい救われない話なので鬱になりやすい要素があることを覚悟して観ましょう

以上がレビューになります。


 ジョーカーの最初のストーリー、こちらにレビューしているのでぜひ見ていただけたら嬉しいです!


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