【続いてる写経 725日め】〜”蠱惑的”どころか、”こわく”なってきた・・
昨日、小説『十二神将変』の表現が「蠱惑的」、と書いたところ、
「”蠱惑的”が読めん」と夫からツッコミが入りました。
”蠱惑的”とは、”こわくてき”と読みます。
コトバンクによると”人の心を引きつけてまどわすようなさま”。
ワタシも”独特の色香で惹きつけて引き摺り込んでいく”・・みたいなイメージで使ってました。
とそこで改めて”蠱惑”という漢字をじっとみたところ、
虫がお皿に三匹も乗っている・・・キモい文字でございました。
ナウシカの”王蟲”は、虫三匹ですが、こっちはお皿に乗っかっているのです。
この”蠱”だけを改めて調べると、
まどわす/まじない/のろい/食物につく虫 の意味。
これは、お皿に乗った食べ物が腐り、虫が湧いている様子なのだそう。
さらに、先日学んだ易の六十四卦にも出てきていました。
18.山風蠱(さんぷうこ)
蠱。元亨。利渉大川。先甲三日。後甲三日。
(こはおおいにとおる。たいせんをわたるによろし。こうにさきだつさんじつ、こうにおくるるさんじつ。)
山風蠱は、「どんなに表面はよく見えても、その内部はどろどろした難問が山積の時」なんだそうです。怖いですねえ。。
蠱惑的って、ちょっと悪魔的な女性の表現に使われますけど、”内面はドロドロ”な感じをいってるんですね。
また、”蠱”にはまじないの意味があって、これはピンときました。
神社で奏上される大祓詞の国津罪の一つなのですね。
一般に奏上されている大祓詞には、「天津罪・国津罪」と、短縮されて具体的な罪には触れてないのです。
が、結構この国津罪、キモい罪が十三も挙げられておりまして・・・
そのうちの一つに、蠱物 (まじもの) せる罪があるのでした。
この蠱物 (まじもの) っていうのが、またキモいのでございますが、
「ヘビ、ムカデ、ゲジ、カエルなどの百虫を同じ容器で飼育し、互いに共食いさせ、勝ち残ったものが神霊となるためこれを祀る。この毒を採取して飲食物に混ぜ、人に害を加えたり、思い通りに福を得たり、富貴を図ったりする。」(Wikipediaより)
想像するだけで、、ううう・・・。
これだけの呪術を生み出してしまう、人間の心が怖い。。
易の六十四卦にも、大祓詞にも出てくる”蠱”。
勉強になったけど、キモかったぞよ。。
この意味を知ったら、安易にセクシーな女性に「蠱惑的な人だよね」なんて言えないですね。
だって中身はドロドロよねん、ってことだから、要注意!!!