【続いてる写経 838日め】〜「資産家」特有の悩み
月一回の香道お稽古日。今回は七夕香というので、短冊がわりの葉っぱに回答を書く趣向でした。
この葉っぱ、「梶」の葉といい、昔の風習では笹ではなく、この梶の葉に願い事を書いて吊るしたのだそうです。
葉っぱに文字を書くと言うのも、普段なかなかやる機会はないので、感触が違って楽しかったです。
葉っぱに写経?それもありかも?
今回使った梶の葉は先生の伊勢にあるお宅から取ってこられたとのこと。
以前は低木だったものを玄関脇に移し替えたら、どんどん育って大変なことになっているというのです。
先生の伊勢お宅は豪邸ゆえ、広い庭に木々が植えられ、蔵もあるそう。
この木がやっかいでしかたないそうで、すぐに枝が伸びるので、定期的に植木屋さんを入れて剪定しなければならないこと。
木はどんどん育つので、どんどん高くなり、普通に梯子をかけただけでは届かなくなってしまった。
木に登って切ってくれる植木屋職人も今はいないので、梯子車を入れねばならないのだそうです。
ですが、敷地に梯子車を入れるには、家の周囲の道路の幅が狭すぎて入らなかったので、その隣の土地を購入して、梯子車が入るスペースを確保したとのこと。
つまり、手入れするために、家のとなりの土地を買われたのです。
維持するためとは言え、通路用の土地を買ってまでやらねばならないのは、代々受け継がれた土地家屋を維持するためなのでしょう。
これはこれで大変です。
また、落葉の季節は掃除が大変なこと。近所の人たちが集団になって”陳情”してくることがあり、それがとても”怖い”のだそうです。
他にも土塀があって、これに車がつっこんで修理しなければならなくなったとか、エピソードは尽きず。。
大きな屋敷を持っているのは、気苦労が増えて大変だとのこと。
「ちいさい家でいいのよ、住むだけなんだから」
悩みのスケール感を共有できない庶民としては、一度そんな経験をしてから、「小さい方がいい」と言ってみたいような気も…。
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