【続いてる写経 876日め】〜『おおきなかぶ』の”かぶ”のなぞ
米原万里さんのエッセイ『旅行者の朝食』を読んでいたら、ロシア民話の『おおきなかぶ』の話が出てきました。
おじいさんがかぶをひっぱって、、って続いてくアレです。
日本では佐藤忠良先生の手による絵本は、オールタイムベストとなっておりますね。佐藤先生の絵の芸の細かさはほんと名作!!
米原さんの記述によると、ロシアに民話が浸透している割には、200回近くロシアを訪れた米原さんですら、ロシアで”かぶ”を食べたことがないそうな。ただ、疑問を解消してくれる本に出会ったことが書いてありました。
なるほど。そんなに古い歴史があるのか〜。
しかし、ここでちょっと疑問が生じまして、「”かぶ”はそんなに保存できるのか?」。青々とした青葉も食べられる”かぶ”は、どうも痩せた土地に生えてる印象がない…。
日本の”かぶ”とは違うのかしらん?とちょっと調べてみたら、別のぴったいの野菜がヒットしました。
件の野菜は”ルタバカ”、別名スウェーデンかぶ。
貯蔵性が高く、食料が底をついたときに食べるような非常用の食物…。米原さんの本にある”かぶ”の記述とピッタリやん…。
どうやら引用された『ロシア料理ーその伝統と風習』という本で、このルタバガと”かぶ”が混同されたのではないかと思われました。
”かぶ”料理はなく、”ルタバガ”だったらロシア料理にあったのかもしれません。
ちなみにルタバガは明治時代の北海道に入ってきたそうですが、日本人の味覚に合わなかったのか飼料用になったそうです。時代的に、『ゴールデンカムイ』にも出せそう。
一体どんな味なのか…。非常食として使えるものなのか、ルタバガに興味津々。どこで手に入るんだろう…。