【続いてる写経 1492日め】『法然と極楽浄土』展、後半展示に驚いた
これまでの経験から、トーハク平成館の特別展は、”てんこ盛り系”と、”スペースの割に展示少ない系”とあります。
”スペースの割に展示少ない系”は稀で、9割は”てんこ盛り系”。
しかも国宝や重要文化財が一堂に会する豪華さの饗宴。
よって、入って左側の最初の第一会場だけで、たいていとんでもなく消耗します。
第二会場に入る前に、ショップにちょっと立ち寄って気分を改め、後半戦に臨むのです。
そして、だいたい第二会場は、”大物”(巨大展示物)が待ってます。
『法然と極楽浄土』もこのパターン通りで、第一会場は法然上人中心の展示で、第二会場は浄土宗の弟子たちと今後。
第二会場、少しは息をつけるかと思ったら、そんなことは全くなかった…。
特に驚いたのは2点。
1つは東京都の芝にある増上寺が所蔵する『大蔵経』。
大蔵経とは、仏教聖典の一大集成のこと。編纂時代や国ごとに新たに経典が加わえられたり、違いがあるようです。
しかも増上寺は3種類所蔵。
その伝来のご由緒もすべて判明しており、それぞれ徳川家康公に献上されたものが、家康公から増上寺に寄進されたとのこと。
世界でもこの3種類を保存していると公言しているのは、増上寺のみなのだそうです。
文化財にも江戸幕府の平和な時代の恩恵が大いにあったわけです。
グレイト、家康!グレイト、ジャパ〜ン!!
はるか昔にインドから伝わった仏教経典が、漢訳され、編纂され、印刷され、そして大事に保管されたからこそお目にかかれるもの。
ホント、ありがたいものです。
『大般若経』の高麗版を眺めていると、馴染みありすぎな文言が!
「般若心経」の掲載箇所が公開されていたのです。
外国版の「般若心経」はあまりお目にかかったことがなかったので、
他国でも存在してたのか。。感激。
そもそも、中国から伝来しているので当たり前なんですけどね。
自分が接しているもののルーツを辿った気分でした。
2つめの驚きの展示は『立体涅槃図』。
これは香川県高松市にある法然寺のもの。
「釈迦涅槃図」を彫刻で再現したものなのですね。
この展示のみ写真撮影可能でした。
讃岐と言えば、うどん❗️
仏教界では空海さん‼️
なのですが、法然上人は晩年讃岐国に流されていたことがありご足跡があったのです。
江戸時代に法然上人を慕い、極楽浄土を表すお寺として開かれたのが法然寺。
この立体曼荼羅ならぬ、「立体涅槃図」、壮観でした。
お遍路のお寺以外にも、こんな特徴的なお寺さんもあるのですね…。
いや驚きました。
この最後の部屋に辿り着く頃には、集中力が少々切れかけていたので、
もう少し観察すべきだったと心残りが。
この後、本館の聖武天皇の写経や、あらたに国宝となった藤原道長の写経にもお目にかかれました。
それでも、全部はまったく見切れてない。。
恐るべし、トーハク…。
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