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【続いてる写経 1627日め】四国八十八ヶ所お遍路:その4 第60番〜第51番
4日めの朝は少々曇り空。
暑いのはつらいけど、青空でないのはちょっと寂しい。
第六十番 横峰寺
ご本尊・大日如来
石鎚山の中腹、四国霊場3番目の高地にある札所。もとは役行者が開いた修験道の拠点。
遍路転がしと言われる難所。
林道が昭和58年に開通するまでは、登山道のみ。
六十一番の香園寺へは山道を歩いたそう。
冬季は通行止めとなる。
険しい山寺に、ライトな参拝者も車を使えば来られるのだから、ありがたいものです。
横峰寺までいく林道は有料道路、一台1800円。
車でいくとしても道は、狭くてクネクネで、しかもガードレールもろくにない。
絶対自分では運転したくない。
個人で周るとすると、こうした有料道路や駐車場代もばかにならないですな。
それ以上に運転技術、いる。
駐車場からの山道を下ると、境内。下っていく様子は玉置神社を思い出した。
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山奥にある割には整備が行き届いている。
今でも修験道の拠点だからか。
山の上なのに蒸し暑い。そんなところも修行向け。
しゃくなげの群生地で、5月中旬が見頃だったが、現在は5月上旬にになってきているそう。
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第五十九番 国分寺
ご本尊・薬師如来
こちらは伊予国の国分寺。
焼き払われたのち江戸時代に復興したもの。
聖武天皇ゆかりの歴史ある場所なので、再興しようとした人々がいるということか。
霊場唯一の握手大師像がいらっしゃる。(寒川神社近くの安楽寺にはある)
願いごとは一つだけ
お大師様も忙しいですから
看板の文言に笑った。しっかり一つだけ、お願いした。
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第五十八番 仙遊寺
ご本尊・千手観世音菩薩
高台にあるので、瀬戸内海を一望できる素敵なロケーション。
山門は写真撮れず。(この近くに空海さんが掘ったと言われる”お加持の井戸”があったらしい)
駐車場脇の子安観音様が美しい。
大師堂には六時観音様、水月観音様と、レア系観音様像が。
ご住職の陶芸作品が売られている。こだわりを感じるお寺。
御手洗に木札が飾られており、それ用のお札も売られていた。
※ここでは両替ができる。
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第五十七番 栄福寺
ご本尊・阿弥陀如来
こちらも何となく小洒落たお寺。
納経所の横に、モダンなお堂もある。
昭和8年ごろ、足の不自由な少年が病気平癒祈願で見事治った話がある。
その少年が乗っていた箱車が奉納されている。
”昭和”の話だけに信憑性高し。
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第五十六番 泰山寺
ご本尊・地蔵菩薩
立派な白い石垣。納められている仏像も新しいものが多い。
ピカピカしてる。いかにも潤っているお寺。
その理由は分かった。境内に赤岩あった。
本堂で読経中、大きな黒アゲハが飛んできた。
歓迎されてる。
空海さんがこの近くの川の堤防工事に携わったとき、犠牲となった人々を弔うために植えた不忘松がある。現在のは三代目。
二代目はお堂の中にお祀りされていた。
奈良時代からとしたら、三代めでも相当長寿。凄いことだ。
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第五十五番 南光坊
ご本尊・大通智勝佛
もとはお隣の大山祇神社の神宮寺。
霊場中唯一"坊"がつくお寺。広々としたご境内。
ご本尊の大通智勝佛は四国霊場中ここだけ。
ご真言もこの仏様のものがあるが、最近変えられて大日如来のご真言に統一されたらしい。
なんとなく、疑問。
名前が違うのだから、違う仏様なのでは。
そちらのご真言をよんだほうが良いような。
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第五十四番 延命寺
ご本尊・不動明王
山門は今治城のものを移築したそう。
境内の不動明王像がクール。
公開されていないご本尊の不動尊も立派な宝冠を被っているという。
大師堂は一段高台。
お参りを終えて下に戻ると何やら騒然としている。
他の大型バスの団体が、間違いだって!と騒いでいるのだった。
八十八ケ所とは別に、四国には別格二十霊場というものがあり、そちらにも
”延命寺”というお寺があるのだそう。
その延命寺と、第五十四番を間違えたって…。
恐ろしいミスだ。この後どうなるんだろう…知らんけど。
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第五十三番 円明寺
ご本尊・阿弥陀如来
ここも行基菩薩の開基。
本堂の仏像群がカッコ良い。
江戸時代に隠れキリシタンが礼拝していたらしい。
キリシタン灯籠があり、中央にマリア像が彫られている。
言われないとわからない。
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第五十ニ番 太山寺
ご本尊・十一面観世音菩薩
本堂は鎌倉時代のもの、国宝指定。
ちょうど空にいい感じの雲がかかり、神々しい写真がとれた。
かっちょえー、さすが国宝。
山門も立派でした。
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第五十一番 石手寺
ご本尊・薬師如来
道後温泉の歓楽街を抜けて辿り着いたのは、逆打ち元祖、衛門左衛門ゆかりの寺。
道後温泉での観光スポットとなっているため、より俗っぽい感じ。
太山寺の清々しさのあとでは、ちょっとびびる。
昨日も最後のお寺は、あれ?って感じだったけど。
ただしこちらも鎌倉時代に再建された、本堂、三重塔(修復中)、鐘楼と国宝だった。
参道や絵馬堂の納経品の多さをみるに、霊験あらかたななのだろう。
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後方に巨大な大師像が聳える。
16メートルあるこの大師像、日中友好の証なんだと。
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