【続いてる写経 772日め】〜覚えた単語はТоварищ(同志)でした
おそらくこれを逃すと当面お目にかかれない、と思われたロシア映画『親愛なる同志たちへ』を観てきました。
これは戦争映画ではなく、1962年のソ連で実際に起きた「ノボチェルカッスク事件」を題材としたものです。
映画はこの事件の前後3日間、共産党市政委員会のリューダを主人公に描かれます。
リューダは、第二次世界大戦の最前線で看護師を務め、その最中に妊娠、出産し現在はシングルマザー。父親と娘の3人で暮らしています。
このリューダがまあ、エリート特権を使って物資を手に入れるところとか、会議での発言ぶりを見ていくと、ちょっと鼻につくキャラ。
ソ連万歳、共産党万歳って人です。
(そうでなきゃ市の幹部にはなれないでしょうけど)
それに対して、娘のスヴェッカは工場で一般の労働者として働いており、母親とは意見が合わないのです。
そんな中で工場での大規模ストライキが起こります。
当然ストライキにはスヴェッカも参加、事件に巻き込まれてしまいました。
市の本部に大勢の労働者が暴徒のように押し迫る中、ストライキの混乱を制圧するため、労働者への発砲が始まりました。
目の前で撃たれ、倒れる人々を目の当たりにしたリューダには、党の方針への疑念が生じてきます。
スヴェッカは行方知れずになり、病院や遺体安置所などを探すも見つからない。
放心状態になった彼女のところにはKGB(ソ連時代の諜報機関、秘密警察)の捜索も入りました。
リューダはここから共産党員の姿を捨て、1人の母親として娘を探すことになります。
そして、その彼女を手助けするキーマンが、なんとKGBの職員。
しかも、劇中で唯一といっていい感じの昔の俳優さん風イケメン。
この辺りは映画的演出なんですが、こうした少し甘ったるい設定がないと救われないかも・・。
とにかくこの事件の当局の隠蔽ぶりがすっごいのですよ・・・
つづく