見出し画像

【続いてる写経 600日め】〜最澄さんの臨書をしてみた

書いた文字について、たまには解説。記念すべき600日め、初の試みとして最澄さんの集字版(該当の文字をさまざまな出典からあつめて、一つのものにまとめたもの)の般若心経を臨書してみました。

これまで王羲之集字版、空海さんの集字版を臨書したことがあるのですが、その2人のとはまた違うタイプの文字でしたね。

特に”羅”の文字が特徴的で、糸の部分が省略的。
”意”などの下につく”心”の字が、特徴的な丸みを帯びていたり、”是”の下の部分もくの字になってたり、結構独特なクセがあります。

有名な書の臨書って、楽しいんですよ。

臨書していると、その人が書いた時の空気感や息遣いを感じられるのです。すごく意志の強い、真っ直ぐな、書いてると背筋が伸びてくるような文字でございました。

最澄さんのご真筆の般若心経は見つかっておらず、これはあくまでも臨書版なので、実際般若心経だけを書かれていたらまた違った感じなのでしょうけど。

空海さんほど書の世界では話題になっていない最澄さんですが、司馬遼太郎さんが書いた『空海の風景』を読んでいたら、最澄さんの書にまつわるエピソードが紹介されていて、”唐の時代に懐素という草書の達人が、最澄さんの筆力に感嘆した”のだそうです。

まじか〜!!懐素といえば、あれやんアレ。あのぐわんぐわんって、すごい文字書くんですよねえ〜。

「顔真卿展」で観ましたよん、度肝抜かれました。
https://www.tnm.jp/modules/r_free_page/index.php?id=1925

この自由な書風の人が、生真面目な最澄さんの筆を誉めたのかと思うと面白いですね。

マンガの『阿・吽』から始まり、
・司馬遼太郎氏『空海の風景』
・梅原猛氏『最澄と空海』
・永井路子氏『雲と風と―伝教大師最澄の生涯』。。

と関連書籍を色々と読んできましたが、それぞれに違うエピソードが出てくるんで面白いですね。

そして近頃『最澄と徳一 仏教史上最大の対決』という本が出たので、次はこれを読もうかと。
『阿・吽』の最後の方でも中心となった話です。

この最澄さん、空海さん周りと、そこから発展する仏教関係の話は興味がつきません。


いいなと思ったら応援しよう!