【続いてる写経 518日め(隅寺心経)】〜聖徳太子といえば一万円札ですが
やばいやばい、と会期が終わってしまう『聖徳太子と法隆寺』展へ慌てて行ってきました。
聖徳太子って言うと昭和の子どもにはもちろん「一万円札のひと」です。が、あれは別の人物の肖像画の可能性もあるとして、今日ではあれを「聖徳太子」として用いないみたいですね。(この展覧会には原画の複製は飾られてました。)
展示は国宝、重要文化財となっている仏像や絵画はもちろん、中には滅多にお目にかかれない秘仏もあり見応え十分。
飛鳥、奈良時代の仏像の姿はちょっと頭が長くて大きめで、大陸的な影響が色濃いですね。日本仏教の黎明期の作品だと感じます。
十七条の憲法の木版の擦り切れかたとか、聖徳太子の500年遠忌に制作された法隆寺聖霊院の「聖徳太子および侍者像」(秘仏)の侍者たちのユーモラスな姿が印象的でありました。
ほんと、聖徳太子以外、みんなコミカルな顔なんですよ。。実際本人たちがそうだったのかもわかりませんが。
その他色々おおっと思ったものがありましたが、今回気になった作品はこれ。
鎌倉時代の作品で「五尊像」。描かれているのは、左上から虚空蔵菩薩、如意輪観音、中央が大日如来、左下が聖徳太子、右下は弘法大師。
なんか日本仏教界のアイドルブロマイドだ。。思わず見て笑ってしまったわ。
これが鎌倉時代に描かれたものとすると、聖徳太子様は一万円札イメージではないですね。どちらかというと山岸涼子先生の描く厩戸皇子です。
聖徳太子と弘法大師、どちらも日本の仏教の発展に寄与した人物、かつ大衆の人気が高い人なわけですが、この組み合わせが絵画となっているものがあるのは驚きでした。
弘法大師については、四天王寺のHPに「聖徳太子を讃仰され、若き日に四天王寺に詣でて、西門にて入日を拝する日想観を修された。」とあります。それを縁として、四天王寺でも弘法大師の月命日である二十一日に、大師会が開かれているということです。
弘法大師が聖徳太子の生まれ変わりだという説もあるそうで、日本史上屈指の伝説的天才同士、何かと結びつけられたがるみたいです。
タイシ繋がり、人気者のコラボを望むのは、昔っから変わらないんですねえ。他にもこのモチーフ、あるのかしらん?
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