【続いてる写経 448日め(隅寺心経)】〜三輪山とのご縁を紡ぐ〜
トーハクで素晴らしい写経をみてきたあとなので、隅寺心経を書きました。
今日は月一回の香道のお稽古後に、東京国立博物館の『国宝 聖林寺十一面観音―三輪山信仰のみほとけ』に行ってきました。
今年は大神神社様に5月に登拝、さらに東京において大神神社様とご縁のある仏像を拝めるとは、ご縁続きで嬉しい限りです。
トーハクの特別展としては、特別室1室のみの開催で、少々寂しいボリュームなのですが、中身は素晴らしかったです。
十一面観音像と、地蔵菩薩様と日光菩薩、月光菩薩。。
ワタクシ如きよりも、その素晴らしさは数々の文化人がすでに称えているものなので、HPで紹介されてるものを引用しますと。。
「神々しい威厳と、人間のものならぬ美しさ」(和辻哲郎『古寺巡礼』)
「世の中にこんな美しいものがあるのかと、私はただ茫然とみとれていた。」(白洲正子『十一面観音巡礼』)
「それは菩薩の慈悲というよりは、神の威厳を感じさせた。」
(土門 拳『古寺巡礼』)
思わずひれ伏したくなるような、威厳でした。
とにかく胴体のふくらみや、衣の曲線が素晴らしいのです。
この頃の独自の仏像制作方法で、木造彫刻ではなく、「木心乾漆造り」という、木心の上に木屎漆という漆と木粉の練り物で形をつくる技法でつくられたものだそうです。それで流麗な曲線が表現できたわけですね。
けれども、この観音像、明治元年の神仏分離令では、廃仏毀釈の危機にさらされたのです。
展示には「住職や周辺の人々の手によって、近傍の寺院に移され、今日に至ります。」とありました。
が、これかなりの大きさなんですよ。209センチとあります。
早々簡単には動かせるもんではない。一体どうやって運んだのかしらん??と、この妙に「さらり」と書かれているところがきな臭い。
(図録は購入しなかったので、そこに書いてあったかもですが)
とりあえず感動を胸にしつつ、疑問を抱きつつ、トーハクの常設展をみて、ミュージアムショップに向かいました。
いつも特別展がボリュームありすぎて、じっくり見られなかったのですが、ここのラインナップすごい。。
トーハク過去の特別展の図録はもちろん、近隣美術展の主要図録がずらり。見逃した『怪しい絵』展もあるし、買い逃した『運慶展』もある!
今度改めて大人買いしに来よう。。
『明恵の夢と高山寺』(中之島香雪美術館)という、鳥獣戯画も全部掲載され、明恵上人の夢記解説が詳しく載っているものをゲット。
そして、さっきの十一面観音像が誰によって、どんなふうに運ばれたか、疑問にちゃんと答えてくれる書籍を見つけたのです。。
いやはや、びっくりですわ、その内容。(続く)
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