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はじめに|CURRYgraphy

 今日はCURRYgraphyの企画についてのお話。
なぜかというと、まだ取材ができていないから。(緊張したけど、なんとかご依頼はさせてもらった!)でも水曜日に更新するって決めたから、今日は本の「はじめに」みたいな部分。


カレーとの出会い

 いつか高山なおみさんの料理本を編集したくて編集プロダクションでインターンしてた頃、ランチで通ったカレー屋さんのバターチキン&ナーンに出会ったのが全てのはじまり。自分がカレー大好きって気づいたタイミングでdancyuのカレー屋さん特集を見つけ、片っ端から食べ歩いた。
 そのうち自分でも作りたくなって、「自分好みのカレー粉を作る」というイベントに参加し、出会ったのが水野仁輔さんとご著書「3スパイス&3ステップで作る はじめてのスパイスカレー」。作るのも食べるのも楽しくて、いつの間にか12年、カレーを食べ続けている。

目指すはカレー界の妹尾河童

最初のうちはカラーで描いてた

 カレーを食べに行った際に「はじめまして」の感動を永遠に残せないのがすごくもったいなく感じていた。私のために盛り付けてもらったカレーの湯気の感じとかお腹のすく匂いとか。
 ある日、銀座の伊東屋ですべすべのノートを買った。早く使ってみたくて、なんとなくさっき食べたカレーを思い出しながら描いてみると、味や、匂い、温度、店内の様子までもが頭の中に浮かんできて、これならカレーとの「はじめまして」が永遠に残しておけると思った。写真が下手でうまく記録できなかったのもあるけど、クリーム色のページががカレーで埋まっていくのが嬉しくて、暇さえあれば思い出し描きするようになった。
 その後、シャンカール野口さんとコリアンダー鈴木さんから「カレー界の妹尾河童」とありがたいお言葉をいただき、「河童が覗いたインド」という本を知る。緻密な絵と文(手書き!)でインドの日常や生活、ホテルの俯瞰図を紹介していて、インドの旅を追体験しているような感覚に興奮した。河童が覗いたシリーズやトイレまんだら等読み漁り、今後は私がカレー界の妹尾河童としてカレーとの出会いを記録・発信していくことに決めた。おこがましいけど勝手に使命感に燃え、Instagramで投稿を始めたのが@currykkoとしての活動のはじまり。

CURRYgraphyの内容について

 CURRYgraphyのコンセプトは「おいしいカレーのおいしい理由」。
お店それぞれの「ここでしか食べられない、このお店の味」が、どんなふうに作られてきたのか、シェフの歴史を聞きながら解き明かしていく。
 結局出版関係の仕事には就かなかったけど、本が作りたい気持ちはずっとあって、10年ほどこの本を作りたい気持ちを温めてきた。たくさんの編集職の方にご相談し、最終的にたどり着いたのが「私の読みたい内容にしよう」ということ。ものすごく寄り道したけど、最後はストレートに、一本でいくことに決めた。

 店主はどんな幼少期を過ごしていたのか、どうして料理人を志したのか、なぜカレーの道を選んだのか、自分のカレーを見つけるまでの道のり、今後目指すところ。そんなお話を伺いながら、おいしいカレーのおいしい理由を探っていきたい。

類書について

永遠の憧れ

 カレーについて書かれた本は、見つけられる限りはチェックしてきた。その中でも、CURRYgraphyの類書と位置付けて、お手本に何度も読み返す本はこの7冊。

 流行りのお店を何となく集めたような本はいくらでもあるけれど、ある一皿との出会いを物語的に感じられる本は意外と少ないと思う。情報を消費するのではなくじっくり読み込めるカレーの本が作りたい。

とにかくぼくははじめてカレーを食べて、そのなんともいえない味にびっくり仰天し、唇がどこかへ飛んでしまった。カレーは食における黒船だった。

私的カレーライス雑考/安西水丸

今後のスケジュールについて

 まず最初の取材は12/11に決まっている。大好きなお店だから、大切に取材したい。
 と、いうわけでまだしばらく水曜日は雑記になりそうです。

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