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第1回カレーの小中学校 (前編)

第1回『カレーの小中学校』を開催しました。
カレーの人、水野仁輔さんが校長先生です。

カレーの小中学校?
なにをするの?
料理教室なの?

ん?よくわからない?
端的にいえば「カレーを通して世の中を学ぶ」みたいなこと。

え?ますますわからない?

今回の授業内容は
1コマ目:カレー/スパイスを知ろう
2コマ目:みんなでカレーを作ろう
3コマ目:お客さんにカレーを提供するには
なにが大事か考えよう
4コマ目:お客さんに提供しよう
5コマ目:みんなで片付けよう
総まとめ

といった感じ。

〈カレーを作って→食べて→美味しかったね〉
という料理教室とはちょっと違う気がしませんか?

だって、自分たちの作ったカレーをお客さんに食べてもらうんですから。しかもお金もいただくのです。


集まってくれた生徒は、下は小1〜上は中2まで。男女比は半々くらい。付き添いの方は授業は見学しません。先生と生徒のみ。

まさに学校と同じような空間に、はじめは口数も少なく緊張した表情の子どもたち。

シールに自分の名前書いたら胸に貼ってスタートを待ちます。

開始前、ちょっと緊張した表情の子どもたち


13:00、水野校長の挨拶とともにゆるっと始まりました。

水「今日はなにをするか知ってる?」
生「カレーをつくる」
生「食べる〜」
生「なんか、お客さんに出すみたいな、、?」
水「そうなんだよ。カレーを作って、お客さんに出すんだよ」
生「え〜」
水「お客さんがくる1時間くらい前に作らないといけない。ってことは、16:00までに絶対にカレーを作らなきゃいけないんだ」

平然とした顔でミッションを伝える校長。

生「えーー!もう13:00過ぎてるよ。急がなきゃ」
生「やばーい!」

カレーの「カ」の字もみあたらない机の上を見ながら焦る生徒たち。
ミッションの大きさに表情が少し引き締まります。

でもさ、カレーの作り方、みんな知らないよね?

そこで水野校長は
•カレーに必要なもの
•カレーを作る流れ

クイズ形式にして、子どもたちの好奇心を煽りながらカレー作りの大切な話をします。

イラストを描いて説明する校長


そして、作るカレーの発表です。

①最強カレー
ガラムマサラの香りが効いた甘みのあるチキンカレー

※『AIR SPICE』で取り扱い中のカレーキット(ただいま品切れ/10.23.2023時点)


②シード系のホールスパイスを効かせた香ばしいチキンカレー

お客さんがよろこぶ①と②の「あいがけカレー」をつくるんですって。


水「②の名前は何にする?」
生「うーん」
生「小中カレーがいい!」
生「それいい!」
ドンピシャの名前が挙がって即採用。


さあ、2チームに分かれてつくる工程に入ります。

まずは、スパイスをチェック。

ブレンドされたカレーの粉をくんくん。
シード系のホールスパイスをつんつん。
コリアンダー、クミン、セロリシード、キャラウェイシードetc…

はじめて香りをかいだり、はじめて触ったり。
はじめてって楽しいよね。
子どもたちの目がキラキラしてきます。

生「うう、へんなにおい」
生「ぼく、このスパイス知ってるよ!」

スパイスを嗅いだらクシュン!鼻がむずむず。


次は、お肉の準備です。なんと、今回、水野校長が用意したのは丸鶏!
鮮やかな手つきで、次々と丸鶏を解体していきます。部位ごとにならべられていく鶏肉たち。みんな真剣な表情で見届けます。 

スーパーのお肉売り場じゃ見られないよね、この光景。

あっという間に各部位に解体される丸鶏


鶏ガラはおいしいスープに。
寸胴に入れて火にかけて、グラグラと煮立たせます。

水「このスープが美味しくしてくれるんだよ」


それから、それから。

鶏肉の身の部分は鍋で煮ます。
じゃがいもも丸ごと鍋で煮ていきます。
玉ねぎは、ざっくりとくし形に切ったら水を入れて蒸し煮に。


さて、お気づきの方がいらっしゃるでしょうか?

今回用作る量は35~40食分。
そう、家庭の少人数用ではなく、大人数分。
つまり「大量調理」になるんです。

玉ねぎ炒めからスタートして鍋に具材を追加していく通常の作り方ではなく、具材をそれぞれ別で下処理して、あとで「がっちゃんこ」する大量調理の手法。 
それを水野校長は小中学生に伝授しているのです。ほんと普通の料理教室じゃないですよね。


水「鶏のスープに灰汁が溜まってきたよ。取ってみたい人」
生「はーい!」

灰汁だけ上手にすくえるかな


生「ぼくは玉ねぎを見てる!」
水「おっ、いいね!大丈夫?」

どんどん、水野校長と生徒たちの連携がとれていきます。

焦がさないようにひっくり返して、と。


それぞれの具材の鍋から良い匂いが立ち込めてきます。

あっという間に15:30。

水「そうだ、そうだ。そろそろ用意しないといけないものがあるよ。カレーライスに必要なもの、なんだ?」
生「え?なに?」
生「ごはん!」
水「そうだよね。ごはんがなくちゃ」

ごはんも大量。なんせ20合炊きですから。
お米の量を間違えないように、声を出してカウントします。
生「いーち、にー、さーん.....」
生「給食みたい」
生「ぼくが洗う!」
すぐに、手が挙がります。

20合のお米を手際よく洗っていきます


そして、ここで水野校長からとっておきのアイテム登場。

水「これはサフラン。スパイスのなかで、いちばん高価なんだよ」
生「へぇ~」
水「しかも、これは特にいいサフランだからね」

なんと、大分の八世屋さんの高級サフランをご飯に混ぜ込むという贅沢さです。
みんなで香りを嗅ぎます。

スタッフも初めて目にする高級国産サフラン


サフランを少量のお湯に溶いてから炊飯器へ。
香り高いごはんが炊けますように。

サフランの色が広がってお湯が黄色くなった!


さあ、ここからスピードアップ! 

それぞれ仕込んでいた具材を「がっちゃんこ」していきます。

お肉もいい感じに柔らかくなり、ついに、各具材とスパイスの融合タイムです。

部屋中の空気が、一気にカレーに染まります。

スパイス入りまーす!
ライスも炊けました。サフランの鮮やかな色!

チキンスープの旨みたっぷり。みるからに美味しそうなカレーができました


みんなで味見します。
味の違い、わかるかな?

左:小中カレー/右:最強カレー/中:スリランカカレー(スタッフ作成)



[後半へつづく]

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