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【白井未衣子とロボットの日常】1・正夢の日 《12》

※予告なく変更のおそれがあります。
※設定上、残酷な描写があります。


敵のロボは見事に自爆のような爆発を起こした。
私達のロボはあのロボにはそんなに手を加えた、感触がない。
おまけに、私達のロボは現在、男の人が言う「自動操縦」のおかげで、私達自身は何もしていない。
ただ、両脇のレバーを握っていただけである。
ずっとレバーを握っていたから、レバーが汗で濡れた。
ずっとロボに振り回されてたから、心臓バクバクしたし、息も荒い。
でも敵が爆発したら、ロボは落ち着いた。
『破片が落ちそうやけど、拾ってくれるから心配せんでええ。一旦戻ろうな。』
後ろに俺がついとると、男の人が言った。
男の人の言う通り、爆発で出てきた破片はやってきた小型ロボが回収していた。
それはモニターで確認したからいいけど。
『いろいろ出てきたよなあ。敵を縛りつけた上でパンチかよ…。』
勇希兄ちゃんの声だった。
コクピット内で終始、1番うるさかったのは彼である。

『球で縛りつけたのが【パスティーユ・フラワー】。鉄拳制裁したのが【パスティーユ・サニー】や。』
『パ、パス…?』
『機体名や。今は頭の片隅に置いといたらええ。飛んでるシャトルがあるから、そこで降ろしたる。』
モニター画面に飛行機を太らせたシャトルがあった。
再び私達の乗った【パスティーユ】?が光った。
やっぱり眩しいので目をつぶって下を向いた。
今度は何に変形するのかな、と思ったら「分離」をしたみたいで。
画面上部も《Separate Mode》に変わっていた。
『シャトルにはジェット機状態で入ってもらうからな。』
『あ、そうそう。俺の名前言うとくわ。黒川武人でええで。君らは?』
『俺は白井和希です。』
『俺は勇希。』「未衣子です。」
『3兄妹なんで、名字は全員白井です。』
『へぇ…兄妹かあ。仲良いなぁ。』
未だジェット機に乗ったままだけど、名前の紹介までできた。慣れたかなあ。

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