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それでも生きたい、

生きているだけで、丸儲け

誰、こんな言葉を、明言を世に出したのは、

そんなはずがない、

この世界で何よりも辛いのは生きていること、呼吸があり、欲があり、感情と思考を持つこと。

生きているだけでいい、それ以外には何も望まない、生きているだけで価値がある、、、

そんなことない、

生きているから、その次の苦しみが生まれるんや。

そんなことを思って生きてきた、
今も、ひにくれた私の一部は今もそう思う。

なのだけど、今回、おそらく身体的精神的不調から、自分の哲学的な部分とはまた離れたところで、希死念慮に襲われた。実に2、3年ぶりくらいに。

いやいやまだ死ねないよ

そんな自分に対して、自動的に死にたいのスイッチが入っている自分に対して、私はこう言い聞かせていた。

なんでだろうか、希死念慮に対して、すごく焦りを感じて、言葉にして、水曜日の自助グループのミーティングのテーマも「生と死」にしたいってお願いして、自分の中のお風呂の水がばしゃんばしゃん揺れ動くのを鎮めようとしてた。荒れた日の海を航海する船に乗った時にお風呂のイメージ、、ね。

私は、どうして希死念慮に抗おうとするのか、
自分の中で生じていることが不思議で不思議でたまらなかった。

過去の自分なら、希死念慮モードに入ればあとは落ちていく一方で、それはそれで楽であり、別に嫌じゃなかった。だって初期設定が死にたいなんだもん。死にたい、で、でも怖くて死ねないから生きているというのがわたしだから、希死念慮は異物じゃない、、これまではそうだった。


○○○


どうして希死念慮に抗おうとするのか、
どうして生きたいと思うのか、
今の私の思いを記録したい。

どうして希死念慮に抗おうとするのか、
どうして生きたいと思うのか、

この連載の続きが気になるから。知りたいから、自分のまだ分かってないことを。それで、考えたい、今分からないってなってることをもっと考えたい。これがひとつの答え。


大学の先生から紹介して頂いた猪飼先生の連載を、また別の先生にも紹介して、引用させていただいた記事に関してあーだこーだ、とメールでやりとりさせてもらっていた。
(この先生はいつも私の長文メールを読んでいただいていて丁寧に返信してくださる大好きな先生。)

そうそう、生きるってこと、語るってこと、幸せってこと、一つの尺度で説明できない。長く生きていて、その醍醐味があります。

先生の言葉

そう、それで、そのメールに、こう返信を下さった。

―長く生きて、その醍醐味がある

ああ、だから私、生きるんや、生きたいんや、一気に腑に落ちた。

希死念慮に抗おうとする訳、生きたい訳、

分からないものが、いつか分かる時が来たら、それは私にとって幸せで、これまでもそのような経験をしていて、言葉にできない思いが、言葉にできた時の感覚。

今、分からないことが、この先、長く生きることで分かる時が来るかもしれない、という希望を今の私は知っていて、その希望を希望として自分の中に育めていて、だから、生きたい。

今の私が生きる意味は、自分の内側にある「分からなさ」への探求のようなところにある。


この私の生きる意味を大事にしたい、そしてその素材にあたるもの、生きるための希望を増やしていきたい。

自分の興味のある学会に申し込んでみた、自分の中で分からないものが見つかればいいな、また自分の分からなさへのヒントが見つかればいいな。

イギリス滞在中、少し遠かったり条件はいろいろ不都合もあるけど、トーマスさん家族と過ごそうって決めた。(また後日記事にしたいのだけど、)トーマスさんがすごく面白い。精神疾患を生物学的な側面で研究している方で、私にいろんなことを教えてくれる、それも翻訳機能を使って日本語で。私の話も聞いてくれる、社会学的なところから考える精神疾患のことや、哲学のこと、大好きな画家の話や、私のこれまでの人生のこと、もっと聞かせてって言ってくれる。
トーマスさんと関わり合うことで、これまで分からなかったものが分かるかもしれないし、また新たな疑問にぶつかるかもしれない。

生きる希望を積み重ねていけば、生きる意味だけじゃなくて生きる幸せや面白みも見つかっていくかもしれない。

―迷ったときは、どっちが楽しいかで決める

自分が面白いと思うもの、自分の希望がある方を選びたい、だからまずはこれからも生きていたいし、不調の中でも生き延びる術をもっと身に付けたいし、

生きていくならば、自分が楽しい、面白いと思う機会にアクセスできる時間を増やしたい、猪飼先生の連載を読んで感想を共有したいし、学会にいってみたい、感覚が合う人との出会いを大切にしたい。


今日の私は、自分が生きたいと思うわけを、言葉にできた。
今日の私は、自分の生への希望になるものを、見つけている。

今日の私にとって、希死念慮は異物なんだ。


喜ばしい気持ちに、心細さと不安と。
私は少し脆くなったのかもしれない。

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