世界の人に聞いてみた

世界のいろんな国の人たちと会話して聞いた話をnoteにまとめておく。多様な文化の人たちから話を聞いて、幅広い世界観を理解したい。そうすることで最終的には「自分がどういう人間か」を理解したい。最近まで8年間ドイツに在住、アラフィフ男性。使っている写真は全て自分で撮影したもの。

世界の人に聞いてみた

世界のいろんな国の人たちと会話して聞いた話をnoteにまとめておく。多様な文化の人たちから話を聞いて、幅広い世界観を理解したい。そうすることで最終的には「自分がどういう人間か」を理解したい。最近まで8年間ドイツに在住、アラフィフ男性。使っている写真は全て自分で撮影したもの。

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最近の記事

「自分たちはアイツらとは違う」

「アイドルは自分の実力でアイドルの地位につくのではなく、世の中がその人をアイドルの地位につける」 正確な表現は憶えていないけれど、たしかこんな言葉だったと記憶している。 この言葉を何かで読んだのは、もう20年くらい前のことだっただろうか。当時はモーニング娘とかAKB48といった、それまでとはタイプの違うアイドルが急にメジャーになった時代。人気アイドルのメンバーの人数が、それまでより飛躍的に多くなった。その社会背景について語った新聞記事だったかも知れない。 この言葉が意味

    • おいしい干し草をつくる道具

      今回は、むかしドイツで住んでいたときに撮影した写真にまつわる話を書いてみる。 当時、秋色に色づいた田舎道で自転車に乗っていたときのこと。牧草地で絵になる風景をみつけて、写真に撮った。その風景の中には、僕にとっては見慣れない道具が映っている。 今回の主役は、この道具。ひょっとしたら、日本で馴染みのある人もいるかも知れない。 この時は、見慣れない道具だな、どうやって使うのかなー、ってぼんやり眺めていたんだけれど、後日、これを使っている現場に出くわした。 実際に使用していた

      • 「セルビア人は国がバラバラになることを望んでいなかった」

        久しぶりに「旅先で聞いてみた」シリーズを書いてみよう。今回の舞台は2017年に旅行したセルビア。 セルビアってどこ?地理的にいえば、セルビアはヨーロッパと中東の間のバルカン半島に位置している。この地図の赤丸部分。 セルビアという国の名前にあまり馴染みのない人も多いかもしれない。この国は、僕が学生の頃には存在していなかった。当時、この地域にはユーゴスラビアという大国があり、セルビアはその中の一つの地域。ユーゴスラビアの中では、首都ベオグラードを擁するリーダー的な地位を誇って

        • 馬のいる日常

          むかし住んでいたドイツでは、馬が日常生活に溶け込んでいた。少なくとも日本との比較でいえば、日常で馬に遭遇する機会はずっと多い。 馬を飼っている人がいたり、馬術クラブに通う人がいたり。同僚の中にも子どもを馬術クラブに通わせている人がいた。 ちなみに、なにを隠そう、うちの息子も小さな頃に馬術クラブに通っていた。受講料は非常に安い。毎週末、車で20分くらい走ったところの村へかよって乗っていたなぁ。懐かしい。 豊かな自然の中で乗馬で、ドイツでは湖の周囲や林など自然の豊かな場所へ

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        • こころのひだを観察すれば
          8本
        • 写真
          10本
        • 旅先で聞いた話
          24本
        • 社会派ネタの話
          35本
        • 小ネタ
          29本
        • 〇〇文化のまとめ
          44本

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          なぜメルケル首相は難民受け入れを決断したのか?ドイツ人たちに聞いてみた

          世界史を左右するような大きな決断だったのに、その決断の理由についてみんなに聞いてみると、それぞれ違うことを想像していた。 「なぜ?」や「何のために?」を大事にしているドイツ人たち。にも関わらず、この件については、その理由についてみんな違った考えを持っていた。 今日のテーマは、先日書いた記事「ドイツ人たちに移民・難民問題について聞いてみた」のスピンオフのテーマ。2015年のメルケル首相の難民受入れ政策について。 世界に大きな影響を与えた難民受け入れ政策2015年の晩夏。ハ

          なぜメルケル首相は難民受け入れを決断したのか?ドイツ人たちに聞いてみた

          国際結婚した奥さんとの食事事情について教えてくれた

          先日、学生時代からの友人と居酒屋で久しぶりに飲んでいたときのこと。彼の結婚生活について話が及んだ。 その友人は日本人。奥さんは東ヨーロッパの女性で、彼女はかれこれ20年近く前に日本へやってきた。二人は仕事の関係で知り合って、数年前にご縁があって結婚に至り、そのまま一緒に日本に住んでいる。 奥さんは金髪碧眼で肌の色は透けるように白い。いわゆる「白人」と聞いてイメージする容姿。 お二人が新婚のころに一度会ったことがあった。天然ボケ系の友人と、しっかりした奥さん、というコンビ

          国際結婚した奥さんとの食事事情について教えてくれた

          メルヘンの世界

          僕のnoteアカウントのトップページに載せているヘッダー画像は、ドイツに住んでいたときに同僚たちと家族で登山へ行って撮った写真。下の写真が画像の全体。 この場所では、世界の要人たちによる国際会議も開かれる。その理由を想像するに、風光明媚なことが一つ。もう一つの理由は、警備が容易だからと思う。 なぜなら、このエリアは高い山に囲まれており、車が入ってこられる舗装道はわずかに1本だけ。その道路さえ警備すれば、車の動きはコントロールできる。 それ以外は基本的に山道。 ちなみに

          ドイツ人の間食風景

          人類であれば、だれしも食事をするもの。そして世の中にはいろんな国のレストランや食材が溢れ、世界中の料理が身近で食べることができるようになった現代。 だからこそ、他国の食事文化も自分たちとそんなに違わないだろう、と思ってしまう。僕も、まぎれもなくそう信じ込んでいた。 なんだけれど、これまでドイツ人の食生活について何度か記事を書いてきたように、実は体質的な違いや採れる作物の違いなどによって、世界の食生活はかくも異なっている。「ドイツ人の食べる能力」「ドイツ人の日常の食事風景」

          ドイツ人の間食風景

          ドイツのオクトーバーフェストの全体像

          「酒が出たぞ!」(O'Zapft is!) いまちょうどこの瞬間に、この掛け声とともにドイツのオクトーバーフェストが始まった。 会場であるミュンヘンの市長が、ビア樽に木槌で栓を打ち込んで開会を宣言するときに発声する決まり文句。今日の現地時間で12時、日本時間だと19時に開会が宣言される。 今回の投稿はドイツのオクトーバーフェストの全体像はどんなものか?についての記事。3年前に投稿した記事に手を加えて、充実させた内容で投稿してみる。 オクトーバーフェストの起源このお祭り

          ドイツのオクトーバーフェストの全体像

          魚サンドという食文化

          日本はやっぱり魚がおいしいねえ。まだまだ暑い日が続くけれど、そろそろ秋の魚の季節が近づいている。 焼きたての焼き魚を食べながら、一緒にアツアツのご飯を食べる。もしくは刺身であっても、やはりアツアツのご飯を。僕は魚の食べ方としては、鼻腔をくすぐる炊き立てのお米と一緒に食べるのが好きなのです。 日本は島国で海に囲まれている。なので魚が豊富。日本は魚の国やね。 ドイツで魚を食べてみようさて、ここから話は今日の舞台、ドイツへと飛ぶ。僕が住んでいたドイツの2つの地域では、魚はあま

          魚サンドという食文化

          ドイツ人たちに移民・難民問題について聞いてみた

          ドイツ人同僚 「私の家の近くに難民キャンプができることになったの。うちは親戚がむかしから移民・難民に対するボランティア活動をしていて、私もなにか力になれないかなって思って。だから自分の服や夫の靴を寄付するために、いま選り分けているところ。あの小さな街に難民が600人も入ってくるから、街の雰囲気は間違いなく変わるわねー。でも地元では前向きに考えている人が多いと思う」 さて、みなさんはドイツでの移民・難民問題について、現地の人々が実際にどのように考えているのか、聞いたことはある

          ドイツ人たちに移民・難民問題について聞いてみた

          ドイツの夏休み文化

          ドイツ人 「メールで仕事をする時代になるとさぁ。夏休みっていっても2週間くらいしか取れないんだよね、悲しいことに。むかしは夏休みっていったら、3週間が標準的とされていたのに」 僕がむかしドイツで働いていた時。同僚とお昼ご飯を食べに歩きながら、同い年の彼がいまいましい顔をしながら教えてくれた。 時期は何年か前の夏。昨今の夏休み事情について話が及んだ。 3週間の夏休みというのは、学生の場合を言っているのではない。会社員の夏休みが、ドイツでは3週間が標準とされていた。 3週

          ドイツの夏休み文化

          バングラデシュ人が自国について語ってくれた

          バングラデシュではここ数ヶ月にわたって反政府デモが起こり、デモに対して警察が発砲するなどして数百人の死者が出ていることがニュースになっていた。その結果、15年の長期政権に就いていたハシナ首相がついに先日辞任して、国外へ脱出。政治的な転機を迎えた。 今回のデモのきっかけは、1971年のパキスタンからの独立戦争に参加した兵士の家族などが有していた、公務員採用の優遇枠の是非に関すること。ここではその背景や経緯は省くけれども、もともと国民の間でハシナ首相に対する不満が溜まっていたこ

          バングラデシュ人が自国について語ってくれた

          全てを手に入れた人はイタリアで夏を楽しむものらしい

          今回の投稿はイタリアの夏の過ごし方について。 これは僕にとっては、ちょっと背伸びしたテーマ。なぜなら、僕はイタリアは旅行で度々行ったことがあるけれど、残念ながら住んだ経験はない。今回書く内容は、いちおうイタリア人から話を聞いたり、自分の経験に基づいているものの、イタリア在住の人などからみて何か間違いがあれば教えていただければありがたいです。 さて、まず最初はヨーロッパでよく聞く国民性ジョークから始めてみる。 「ドイツ人は11ヶ月にわたって勤勉に働いて、そこで稼いだお金を

          全てを手に入れた人はイタリアで夏を楽しむものらしい

          ブレグジットの経緯を聞いて太平洋戦争に思いを馳せた

          今年もやってきた「この季節」。8月の上旬から中旬にかけて、日本では太平洋戦争および終戦にまつわるニュースやドキュメンタリーが増える。 僕自身は特段の政治的・民族的な主義主張はないんだけれど、太平洋戦争に関わるドキュメンタリーをときどき見るようにしている。戦争について頭だけで考えず、現実に何が起こるのかを定期的に心に沁み込ませることって必要だと思って。 で、ずっと昔にNHKのとあるドキュメンタリー番組をみたんだけど、その話は以前イギリス人同僚からブレグジットの経緯について聞

          ブレグジットの経緯を聞いて太平洋戦争に思いを馳せた

          もしもヨーロッパを2つに分類するならば

          いまフランス・パリでオリンピックが開催されている。 そんなフランスは、ヨーロッパの国々の中でどのような特徴があるのか?いや、そもそもヨーロッパの国々って、一つひとつの国が全然違う特徴をもっているのか?それとも共通の傾向によって分類できるのか? 今回は、かな~り乱暴にヨーロッパを2つにグルーピングしてみて、ヨーロッパの国々の共通点と違いを浮かび上がらせることにトライしてみる。 多様性の中での共通点僕がドイツに住んでいた時の経験から、ヨーロッパは驚くほど多様性に満ちた文化や

          もしもヨーロッパを2つに分類するならば