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日本CTO協会 MVP制度「Contributor Award 2023」を受賞 | スカイマティクス 取締役CTO 倉本さんへのインタビュー!

皆様こんにちは。日本CTO協会 コンテンツチームです。
今回は、2022年より毎年冬に開催している日本CTO協会 会員向け大型イベント「#ThanksGivingDay2023」の一部レポートと、日本CTO協会内ワーキンググループでの活動で最も貢献した会員の贈られる「Contributor Award(コントリビューター アワード)」受賞者のインタビューをお届けします。


#ThanksGivingDayイベントとは

#ThanksGivingDay イベントとは、毎年冬に行われる日本CTO協会 会員のみが参加できる大型イベントです。
2023年は11月に開催し、100名限定で実施をいたしました。

クローズドな場だからこそのセッションと協会オリジナルのワークショップで盛り上がり、懇親会でも少し早い忘年会としてお楽しみいただきました。

イベント限定オリジナルのグッズも制作しました。

日本CTO協会 コントリビューター アワードについて

「Contributor Award(コントリビューター アワード)」とは、一般社団法人 日本CTO協会内の活動として、最も貢献した会員に贈られるMVP制度です。

2023年は、株式会社スカイマティクス 取締役CTOの倉本泰隆さんが受賞しました。
ここからは倉本さんのことや活動・受賞の話を深掘りして聞いていきたいと思います。

左... 日本CTO協会 幹事 / 株式会社ハマヤ 代表取締役CTO 若井氏
中央...日本CTO協会 コントリビューター / 株式会社スカイマティクス 取締役CTO 倉本氏
右...日本CTO協会 理事 / GMOペパボ株式会社 取締役CTO 栗林氏

三菱商事と日立製作所のJVから独立スタートアップへ

— それでは、今回は日本CTO協会 #ThanksGivingDay2023 (※2022年参加レポートはこちら) における「Contributor Award 2023」の受賞についてのインタビュー、よろしくお願いいたします!

倉本氏:
はい、よろしくお願いします。

— まず初めに、倉本さん自身のご経歴について教えていただいてもよろしいでしょうか?

倉本氏:
現在は株式会社スカイマティクスで共同創業者兼取締役CTOとして活動しています。スカイマティクスは元々三菱商事と日立製作所の合弁会社でしたが、2019年にMBOを実施し、独立スタートアップになりました。

以前は代表の渡邉が三菱商事から、私が日立製作所から出向しながら経営をしていました。前職では人工衛星の地上システムを作る仕事をしておりました。衛星画像の解析を得意としていたことから、ドローン画像の解析を行う今の事業ができた経緯があります。

— 当時はソフトウェアとハードウェアの両方に携わっていたということですか?

倉本氏:
ハードは全て海外ベンダーから調達していました。ですので上流設計までを自分達で行い、実際の開発はファブレスで進めていくようなイメージでした。

— ハードウェアというよりソフトウェアをメインでされていたのですね。エンジニアリングは学生時代からされていたのですか?

倉本氏:
大学院時代から衛星画像の解析を行っており、その延長線上で行っておりました。

— 人工衛星関連の研究からエンジニアリングへのステップを踏んだイメージなんですね、その時からそのような仕事は自分にあっていると実感していましたか?

倉本氏:
そうですね、学生時代から人工衛星の画像処理が好きだったのもあり、就職も衛星関連のエンジニアリングに関われる会社を探していました。

ソフトウェアエンジニアからCTOへ

— エンジニアとしてではなく、CTOとしてはいかがでしょうか?経営よりの仕事も増えるので、そちらは自分にあっていると実感していますか?

倉本氏:
元々ジェネラリストよりの仕事の方が得意だったので、そういう意味だとCTOの職務は自分に向いていると思います。
当社での役割はCTOというより何でもやる経営者というイメージの方が強いかもしれません。営業数字が足りてなければ自分でも営業はしますし、経営的にこぼれた仕事はなんでも拾いまくっています笑

— 初期のフェーズのCTOは何でも屋で、COOでもあり、No.2/No.3でもあり、みたいなことも多いですもんね。経営自体は好きですか?

倉本氏:
好きかどうかはわかりませんが、成功するのも失敗するのも全てが自分の責任という状況は、緊張感もありますがやり甲斐のある仕事だと思います。
とても有難いことに仕事に恵まれていて、前職の頃から全ての仕事は常に楽しかったです。ただ、前職はとても大きな会社だったので、正直自分がしっかりやろうがやらまいが、会社はつぶれないし、何をやろうが会社が揺らぐこともそんなにないとも感じていました。
一方で、今は自分の動きが会社の動きに直結して、仕事とプライベートの切れ目がなくなるくらいのやりがいがありますね。
そういう意味では、さぼれないっていうのも、一ついいことかもしれませんね。

— スタートアップの経営層になっていくのは、やはり楽しいですかね?

倉本氏:
自分で意思決定できることはもちろんのこと、資産形成など、従業員のときでは考えられない可能性を秘めているなと思いますし、大企業だと意思決定の速さが違ったりするので、そこをスピーディーに進められる、スタートアップならではの楽しさを感じますよね。

— 安定した大企業からスタートアップCTOになられた一歩目はどのように踏み出したのでしょうか?

倉本氏:
楽観的といいますか、楽しい方がいいかくらいの感じですよね笑

— そのあたりのお考えが、日本CTO協会活動からわずか1年で 「Contributor Award 2023」受賞にいたった理由のように思えておりまして、ここからは日本CTO協会活動についても質問させてください。

日本CTO協会へ入会 活動までの経緯

— 日本CTO協会の入会の経緯を教えてください。

倉本氏:
日本CTO協会には、当時顧問だった方から教えてもらったことをきっかけに、2019年にCTOになってから入会しました。CTO同士のネットワーキングや意見交換を目的にしておりました。
入った当初は、活動のイメージが湧かなく、すぐ幽霊部員化しました笑

— 一度は幽霊部員化されたのにもかかわらず、積極的な活動をされ始めたのでしょうか?

倉本氏:
当時ThanksGivingDay2022の案内がきまして、入会当時の思いを思い出して、まずは参加してみました。

— そこでどのように感じられて活動参加を決められたのですか?

倉本氏:
その際に協会活動への参加案内があり、入会当初の想いを思い出して、参加を決意しました。

— まず参加したWG(ワーキンググループ)やチームなどを教えてもらえますか

倉本氏:
最初はコミュニティWGからですね。
一番最初に定例に参加したときは、全容が全く見えないので、本当にただ参加しただけという状態でした。
ただ活動すると決めたからにはしっかりやっていきたいと思い、様々な分科会や別WGのMVVチームなどに参加し始めました。
その中でプロジェクト参加で手をあげたり積極的にタスクも拾いにいくことで全容が見えるようになり、日本CTO協会での活動がどんどん楽しくなっていきました。

— 本業があるなかでのWG活動リソースと考えると中々手を挙げられないという質問もよくあるのですが、そのあたり倉本さんのお考えを聞かせてください。

倉本氏:
そもそも色んな考え方の人たちと触れられたり、学びも多いので、大変かもしれませんが絶対にやる価値があると思います!
仕事との両立は大変かもしれないですが、別に忙しくても死にはしないじゃないですか笑
また、コミュニティメンバーも協力しあってやっているところもあり、何かあっても助けを求められる状況はあったのでそれはやりやすかったですね。

— 活動の上でのメリットなど聞かせてもらえますか?

倉本氏:
具体的なエピソードはいきなりは言えないですが、賢い人と接すると身が引き締まる思いになりますよね。
頭がいい人が近くにいる環境は意図的に作ったほうがいいなと思っています。
例えば、日本CTO協会理事とのMTGでは、やはり凄さを感じますよね。

— CTOは社内での立場が上の方になり、社内にいていると刺激をうけることが減るので、そのような環境を作っていくのは大事ですよね。
ちなみに日本CTO協会を選んでいる理由などをお伺いしてもよろしいですか?

倉本氏:
協会の思想自体が自分の価値観と合っていることと、何よりも本当に色々なタイプのCTOが所属しているので沢山刺激を受けることができるからです。

— 元々日本CTO協会がCTO会という草の根の飲み会活動から始まったこともあり、(企業などの)色がついていないのはいいところですよね。
現在倉本さんはコミュニティワーキンググループの統括PMをされていますが、要職につかれた理由を教えてください。

倉本氏:
理事や様々な方に関われる機会が増えるなどありますし、また、MVVチームに関わりながら感じている課題点も見えているので、そちらを通してどうにかしていければとも思ったところも理由にはあります。

— 似たような考え方といいますか、協会での活動をふみとどまっている方へお伝えする言葉などはありますか?

倉本氏:
まずは活動してみないとわからないところも多いので、興味のある範囲で活動してみるのが良さそうですよね。

日本CTO協会のメリットや面白みについて

— 活動していくとおもしろみがわかっていきますよね。

倉本氏:
日本CTO協会自体は特殊な組織で、皆様本業があるなかでコミュニティ活動をしているので、ほとんどボランティアで進んでいるような、なかなか難しい組織だと思ってまして、そういう組織を回せると勉強になるというか、
お金を支払って上下関係のある会社の組織を回す方が簡単に思えるくらいの経験ができるなと思っています。
そのような難易度の高い課題に挑戦できるのは、面白みがありますよね笑

— コミュニティWGで取り入れている、OKRやオンボーディングなどもそうですが、難易度が高い組織とかで挑戦できるのはいいですよね。

倉本氏:
日本CTO協会の良いところでもあるのですが、様々な業界やフェーズのCTOが所属しているので、多様な経験を聞けたり、コラボレーションさせることができるのが良いですよね。

— 900名の会員を抱える組織でもあり、またCTOの性質上、業界を選ばないので、特色の強いお話を聞けるのも大きな一つですよね。
最後に倉本さんから日本CTO協会活動を今から始める、もしくは踏みとどまっている方に対して、なにか一言お願いします。

倉本氏:
踏みとどまっている理由については、「時間がない」もしくは、「自分が役に立てるかわからない」のだいたい2つかなと思ってます。

1つ目の時間については、CTOは経営者なんだから時間の工面ぐらいなんとかさせることができると思います。また、日本CTO協会の活動に割ける時間が少なかったとしても、少ない時間の中でもできることはあると思いますので、時間で踏みとどまるのはもったいないように感じます。

2つ目の役に立てるかについては、間違いなく役に立ちます。私は、色々な業界、色々なフェーズ、色々な考え方をもったCTOが大勢所属していることこそがCTO協会の価値だと考えてます。色んな人の意見をもとにCTOの協会の活動も動いていることもありますので、あなたならではの意見こそが重要です。まずは気軽に日本CTO協会の活動にご参加いただければと思います。

— 本日はありがとうございました。あらためまして、「Contributor Award 2023」の受賞、誠におめでとうございました。

一般社団法人 日本CTO協会の入会について

日本CTO協会では個人 / 法人会員の入会を受け付けております。
CTO同士の繋がりにご興味のある方はぜひご検討ください。
https://cto-a.org/membership


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