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SaaSのCS限界成功率に対する考察

限界成功率という言葉はおそらくないが、
カスタマーサクセス を極限まで成功率を高めようと思った際にどの要素がネックとなるかの考察をする。

SaaSでは、テクノロジーとベストプラクティスを通じて、カスタマーサクセス を目指すのが一般的な考えである。

私の想定する限界を決める要素は以下の3点である。

Potential/People/Process

1.Potential

正直この点は一つのキーワードで幅広い。その企業の業種や成熟度、カルチャーなどによって、そもそもSaaSの導入によって成功率というのはある程度決まっている。
Potentialはほぼ変動しない要素な気がする。

変わる要素としては、外的要因によって急激に成長して仕組み化が急務になる状態  (私の経験でも教育業界や医療業界などが政策に応じて顧客からの引き合いが急に増えるなどあった) などが想定される。

また、近年では、DXの一つの形として自社ビジネスのシステム化を通じて、ITベンダーとして提供を開始するなど業態の変化も見える。このような形の場合は、Potentialという観点の変動はあるかもしれない。


Potentialというものがある程度決まっている上で、さらに人の面と業務プロセスの点が成功を阻む存在となる。

2.People

このあたりの要因の解消がまずできると、カスタマーサクセスの成功率を徐々に高めていくことができると思う。

結局、仕組み  (テクノロジー) を活かすかどうかは使い手側の意識に左右される。

目的と手段を明確にして、必要なコミュニケーションを取ることが不可欠である。

その際に、「どういった流れでプロジェクトを実施するのか」、「目的と手段の明確化とは?」、「どのようなコミュニケーションが必要?」などといったベストプラクティスを伝えて、かつワークシートやワークショップなどを通じて実行してもらう部分にカスタマーサクセスメンバーの介在すべきポイントがある。

この点は、過去に「オーナーシップ」と「実行力」という内容でまとめている。



3.Process

最後はプロセス。この点については、自社の業務プロセスをまず理解してどこに課題があるかを見る必要がある。

よく感じるのは、AsIs、ToBeというものがあったときに、後者は意外と他社をみることなどで情報はわかる (深さは別として) 、その一方で、まず自社がどのような状態であるかを知る前者がかけていることが多い。

この点は、現場と推進者・意思決定者など複数の役割を巻き込む必要があるが、おそらくまずこの巻き込みながら自社でコミュニケーションを取っていくことが課題な気がする。

この点もカスタマーサクセスメンバーとして、必要なメンバーを一箇所にあつめまずは情報のやりとりをするところから支援する必要がある。

ここで、問題点が判明したら改めてToBeを検討できるため、あとはどのようなソリューションを当てはめるかによって、成功確率は高まっていくと感じる。

SaaS提供者の観点からは①業務プロセスの可視化、②ベストプラクティスとの照らし合わせをしながらToBeの検討、③継続的な効果検証と改善を適切に落とし込むことによって、成功率の限界をより伸ばしていくことができる。


最後に

Potential/People/Processとして今回記述したうち、とくにPeopleとProcessの失敗要因を減らして、着実に取り組むことができるような仕組みを整えることによって少しずつ成功率が伸ばせると感じる。

ぜひこの点をテーマにして今後もカスタマーサクセスの役割をまっとうしていきたい。



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