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えのぐ enogu Re:1st one-man Live -THE FIRST ライブレポ

 1月4・5日(土・日)池袋harevutai.
 鈴木あんず、白藤環、日向奈央の3名によるVRアイドルグループ「えのぐ」のワンマンライブに行ってきました。クラウドファンディング「あなたとつくる!えのぐ 2DAYS ONE-MAN LIVE プロジェクト」で大成功を収め、「えのぐ合同会社」を設立してから初の単独企画ライブです。ストレッチゴールを達成したことで、YouTube全編無料生中継や、全編生バンド演奏も実現しました!私もクラファンはライブチケットとグッズを支援。ワンマンライブに参加するのは、5月3日に開催された6th Anniversary Live『#2589日目の奇跡』ぶりでした(当時のライブレポはこちら)。

 全3公演の内、第一公演についてはアーカイブも残っているので是非ぜひ見て頂きたいです。私の方では、全3公演のライブからいくつかポイントをピックアップしてライブレポを書いていければと思います。


1.驚きのグループ楽曲全披露セトリ

 タイトル通りですが、全3公演を通してグループ楽曲に関しては全て披露されたんですよね(セットリストは記事末尾に記載)。事前アナウンスで公演毎にセトリが全然違うよ!とは聞いていましたが、ここまで変わるとは思わず、ホントに全通して良かったなと心の底から思いました。しかも、公演毎に異なるコンセプトを掲げ、セトリやMCを構成していたので感心しました。前回のワンマンでも思いましたが、彼女達の構成力には本当に目を見張るモノがあります。それだけ自分達の楽曲への理解や愛が深いんだと窺えますね。実際にMCでも語られたコンセプトは以下の通り。

・第一公演「衝動・奮起・分岐点」
・第二公演「変化・融合・多様性」
・第三公演「誇り・挑戦・リアル」

 歴史とメッセージ性が際立っていた第一公演。楽しみ方を横断し押し広げた第二公演。そして、本物を魅せつけて完全燃焼した第三公演。どれも甲乙つけがたい素晴らしい内容でした。敢えて一つ選ぶなら第三公演が最高で。特にDDDからIt’s 笑 time!までの8曲ほぼノンストップで披露したのはガチで狂った…。次この並びで浴びれる日はそう来ないでしょう。フロアもイントロ絶叫部に始まり、最高潮の盛り上がりを魅せていました。
 でも第一公演も、皆んなでシンガロングできる曲多くて楽しいし"泣き"もあって。第二公演も、「なんとなく、青」⇒「恋擬き」⇒「鏡花水月」のエモーショナル三連打が最高だったし…。やっぱ全部良すぎたよ!
 あと、最新アルバム『真っ白は色褪せない』の新録曲である「プロローグ」と「真っ白は色褪せない」だけは複数回披露され、そのお蔭もあり好きになりましたね。特に「プロローグ」で得られる高揚感は一級品。

第ニ公演の一斉ラストジャンプ!


2.E・T・F!からのガチ恋距離オンステージ

 「皆んなに近づきたいと思います!」と宣言して、今回から実装された新演出。言葉で説明より実際に見て頂いた方が早いので、冒頭のアーカイブは必ず見てくださいね。「enogu THE FIRST」の頭文字を取った「E・T・F」コールが会場に響くと、ステージ袖から3枚のLEDパネルが登場。そこに現れるメンバー達!観客の近くまで来てくれる最高アイドル!ガチでテンション上がりましたね。しかも想像以上の近さ。最前列オタクはもう数センチって距離なんですよ…ガチ恋距離すぎて笑顔止まらん。3枚を連結して1枚の大型スクリーンにすると、通常のステージ同様にポジションを変えながらダンスも披露してくれました。さらに、演者と観客とのリアルタイムでのコミュニケーションを促進して、"ライブ感"を一層高めてくれたのも良かったです。バーチャルシーンでもこうした"ライブ感"を実現できるのは大きな強みになると思います。今回のキャパだからこそ輝いた側面もありますが、応用次第ではZeppクラスでも、十分に面白い展開が期待できそうなので、今後も楽しみにしています。改めて、今回のライブで間違い無くハイライトとなった、画期的かつ感動的な演出でした。いつもの熱量はそのままに、より鮮明にパフォーマンスを目と心に焼き付けられました。

ガチで近すぎいいい!!!


3.ライブ経験に裏打ちされたトラブル対応力

 トラブルが発生したのは第一公演で、主に2つありました。
 1つ目は「Dreamin' World」を披露した際の出来事。最初は同期ズレかと思ったんですが、振り返り配信で実は"そもそもイヤモニから何も聞こえなくなる"と云うトラブルだった事が判明しました。それでもトラブル中はバンドメンバーさんが何とか合わせようとしていたり、えのぐメンバーも3人で粘ったりしていて。流石に無理だと自分達でやり直しの判断を下したのも間違ってなかったと思います。トラブルが直るまでの時間を急遽ファンとの交流や撮影タイムに充てて。2曲続けての流れも大切だったから、2曲丸ごとやり直して。本当に慌てず、柔軟な対応力が光っていましたね。
 2つ目は「Brand new stage」でのモーションキャプチャトラブル。ひなおが一時的に離脱する場面があったんですが、残った2人は何事も無かったかの様にパフォーマンスを続行し、ラストのポージングまで完璧にキメたんですよね。そして次の曲「ハートのペンキ」が始まる瞬間に、ひなおが華麗に復活。タイミングとか登場の仕方が胸アツでしたね。途端のトラブルさえも演出やエンターテインメントの一部として昇華する姿には感動せずにはいられませんでした。
 大きな声では言えないですが、バーチャルシーンだとトラブルを避ける為に録画ライブもざらにある訳です(良し悪しはまた別の話)。そうして隅々まで綺麗にパッケージングされた完成形ライブも好きだけれど、えのぐのライブみたいに「ステージの上で生きてる」って感じられるライブには特別な魅力があるし、やっぱりグッと来ますよね。トラブルへの対応力は、豊富なライブ経験の賜物だと思います。彼女達自身はきっと悔しさも残っているとは思いますが、ファン目線だと本当にカッコよかった。

カッコイイでえのぐ…


4.頼りになる生バンドと、その日限りの衝動性

 前回のワンマンライブに引き続き駆け付けてくれた、心強くて頼りになるバンドメンバーさん達はこちら!

バンドメンバー: Dr. タイヘイ、Gt. 香取 真人、Ba. 越智 俊介、Key. 岡島 沙予、Manip. 足土 貴英

 打ち込みでもパフォーマンスが損なわれる事は決してないんですが、やはり生バンドだとステージから感じる熱量は別格。毎回生バンド編成で行われているのも、えのぐがそれを意識しての事でしょう。今回は先述した様にほぼ全曲演奏してくれてガチで凄かったです。バンドメンバーさんもいつもより近い距離で見れたので、全員の良い表情を観測する事ができたのも嬉しいポイントでした。立ちながらドラムしばいたり、アイコンタクト取ってグルーヴをより高めたり、ファンと一緒にタオルを回してくれたり。忘れてはならないライブアレンジも際立ってて最高でした。圧巻のパフォーマンスに此方も自然と笑顔になってしまったもの。
 やっぱり生バンドがあると、リアルバンドのライブと変わらない衝動的な熱さや”ライブ感”がより伝わってくるんですよね。現地だと猶更。えのぐもボルテージが上がって、いつもとは違う歌唱になったり、煽ったりして、ファンもコールしたり、拳掲げたり。それでいて自然と一体感も生まれていて。会場にいる全員が自由に、無我夢中に楽しんでいたと思います。予定調和な盛り上がりだけで完結しない、その日、その場、その瞬間限りのライブを創り上げていく感覚。コレを作り出してくれる熱く洗練されたライブパフォーマンスを、えのぐはいつも魅せてくれるのが本当に好きです。勿論、ファンの練度の高さもこの盛り上がりを支えている要素の一つで、いつも素晴らしいなと。盛り上がってる雰囲気って一緒に混ざれるのが理想ではあるけれど、少し離れた処から肌で感じてるだけでも十分に楽しいんですよね。他にも裏方スタッフも含めて、"チームえのぐ"の成長と団結力を強く感じられて良かったです。これからもずっとこのメンバーでのライブが観たい。

バンドメンバーさんとパシャリ


5.未来を描く「えのぐ」のメッセージ

 第三公演のアンコール後、MCで語られたのは、彼女達が活動初期から掲げている「世界一のVRアイドル」という目標についてでした。

私たちが目指す世界一のVRアイドルは、VRアイドルやバーチャルアイドルを名乗って活動するスターがたくさん生まれるための礎を築く、最初のグループになることです!
10年後、20年後!いま、たくさんのバーチャルアイドルが当たり前に、リアル・バーチャル関係なく活躍しているのは、あのとき「えのぐ」が、 そしてえのぐを応援する人たちが、いまに続く道をつくったからだって言われるような、そういうアイドルになりたいって思っています!

鈴木あんず

 この言葉から伝わるのは、「自分達さえ良ければそれでいい」という考えが一切無いと云う事。実際えのぐと関わりがあるVTuberさん達がこの日も現地や配信でライブを観ていた事からも、前回に引き続き人望の厚さが窺えました。今後も「VRide」続けて、新たに年越しフェスもやりたいって。自分達の活動だけでも必死だと思うんですが、それでも音楽シーンや業界全体の未来を見据えている姿や美学には感動しかないですね。この先もずっと語られ続ける存在になって欲しいなと思います。
 あんずを中心に3人とも自分達の本物の言葉で語る力があって。その一言一言に、想いだけでなく、見てきた情景、触れてきた熱、見せられない背景、積み重ねてきた経験がちゃんと乗っている。言葉を通して、どこかそれらが身体に入ってくる感覚もあって。彼女達が周りの人達に真摯に向き合っているからこそ、此方も真摯に向き合いたいと思わされる。この日は初の単独企画ライブと云う事もあり、より一層心を動かされました。改めてありがとうと、伝えたいです。
 このメッセージ以外にも沢山の言葉を届けてくれました。公式noteからMCまとめ記事が上がっているので、是非こちらもチェックして頂きたいです。あと振り返り配信では、新曲についても語られているので。


 さいごに

 今迄参加したえのぐのライブの中で、この2日間がイチバン楽しかったかもしれません。先述した様に感動も沢山あったのだけれど、それ以上に只々楽しくて幸せな時間でした。音もセトリも雰囲気も全部。こうして現地に足を運べた事、そして何より大成功でライブを終えられて良かったです。2025年最高のスタートダッシュを切る事ができました。
 次のワンマンはまだ未定との事ですが、新衣装お披露目も兼ねたワンマンとか開催されたら最高だな…と妄想を膨らませておきます。まだ”えのぐ”という物語は、新章を迎えたばかり。これからも一緒に続きを描かせてください。改めて、素晴らしいライブをありがとうございました!ラストのエンドロールの余韻も、一生忘れません。

本当にようやったで…(泣きの拍手
鈴木あんず Anzu Suzuki(えのぐ)ポストより

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