2022年 新作鑑賞全作品フェイバリットランキング
はじめに
今年開設した映画ポッドキャスト『Crush on Cinema』、おかげさまでこれまでに16本のエピソードを公開し、予想を遥かに上回る多数のリスナーの方に聴いていただくことができました。聴いてくださった皆さま、本当にありがとうございました🙇♂️💕🎉
特にニンパイさんと共に『花束みたいな恋をした』について語ったエピソードなどはApple Podcastsのカテゴリランキングで1位になるなど、本当に夢にも思っていなかったようなことになっており、「映画について語る」ことの楽しさからまた新しい何かが始まっていくような、そんなエキサイティングな感覚に慄きつつもわくわくしているわけですが、そんな中、新たに始まる2023年、ポッドキャストをさらに楽しみながら続けていくためのもう一つの基盤として、noteを開設することにしました📓✏️
これまでも『Crush on Cinema』はTwitterアカウントの方でテキストベースで「映画について語る」ということをやってきているわけですが、今後はそちらとも連携しつつ、声で語りつつ、文字でも語りながら、映画の楽しみを皆さんと共有していきたいと思います。
(ちなみにApple Podcastsで1位になったエピソードはこちらです。『花束みたいな恋をした』をご覧になったことのある方にぜひお勧めしたいエピソードです。)
2023年を迎える前に
ということでそのnoteの最初のエントリーなのですが、2023年を迎える前に2022年の総まとめ、ということで、この一年間でわたしが鑑賞してきた新作(※基本的に2022年公開作、一部2021年末公開作を含む)合計100本を、「自分が楽しんだ順」に並べたリストを公開してみます。
実はこの全作品の「好きな順」リストは毎年やっているのですが、自分内のルールとして、「作品の出来の良し悪し」「興行成績」「世間での評判」などはすべて度外視して、自分が「その作品を観た時にどれだけ楽しんだか」ということを軸にして順位づけをしています。
なので当然、異論や反論、疑問などもあるかと思いますが、大丈夫です。リストを作ったわたし本人も、見直す度に、「いや、これおかしくないか」と毎回思います。むしろその反応を取っ掛かりにして何か新しい観点が出てきたり、自分の中で確定していた何かが一層深まったり、というトリガー的なものとしてご笑覧いただければ幸いです😁
(なお括弧内は字幕担当者様です)
2022年鑑賞新作全作品ランキング
トップガン:マーヴェリック (戸田奈津子)
カモン カモン (松浦美奈)
ハケンアニメ!
タミー・フェイの瞳 (西田有里)
ギレルモ・デル・トロのピノッキオ (チオキ真理)
ボイリング・ポイント/沸騰 (石田泰子)
林檎とポラロイド (高内朝子)
NOPE/ノープ (種市譲二)
アンビュランス (林完治)
エルヴィス (石田泰子)
スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム (林完治)
グリーン・ナイト (松浦美奈)
レイモンド&レイ (西田有里)
HiGH&LOW THE WORST X
ドライブ・マイ・カー
愛すべき夫妻の秘密 (吉田貴代子)
ナイブズ・アウト:グラス・オニオン (風間綾平)
アネット (石田泰子)
ロスト・ドーター (チオキ真理)
スティルウォーター (松浦美奈)
コーダ あいのうた (古田由紀子)
西部戦線異状なし (本郷みなみ)
ソー:ラブ&サンダー (林完治)
パワー・オブ・ザ・ドッグ (牧野琴子)
ボクたちはみんな大人になれなかった
LAMB/ラム (北村広子)
ハウス・オブ・グッチ (松浦美奈)
その道の向こうに (伊藤美和子)
ブラックアダム (アンゼたかし)
チック、チック…ブーン! (片田暁)
窓辺にて
すずめの戸締まり
RRR (藤井美佳)
THE BATMAN -ザ・バットマン- (アンゼたかし)
アルピニスト (久保田愛)
ブラックパンサー:ワカンダフォーエバー (小寺陽子)
ヘルドッグス
ナイトメア・アリー (松浦美奈)
ザリガニの鳴くところ (杉山緑)
ザ・メニュー (伊原奈津子)
ブレット・トレイン (松浦美奈)
ONE PIECE FILM RED
ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ (岩辺いずみ)
MEN 同じ顔の男たち (松浦美奈)
L.A.コールドケース (種市譲二)
バッドガイズ (種市譲二)
沈黙のパレード
アンチャーテッド (栗原とみ子)
ザ・ロストシティ (栗林とみ子)
グレイマン (天笠利枝子)
わたしは最悪。 (吉川美奈子)
リコリス・ピザ (松浦美奈)
バズ・ライトイヤー (石田泰子)
ブルー・バイユー (栗原とみ子)
ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス (林完治)
恋は光
ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密 (岸田恵子)
ベルファスト (牧野琴子)
ストレンジ・ワールド/もうひとつの世界 (チオキ真理)
アダム&アダム (天野優未)
アムステルダム (松崎広幸)
ゴーストバスターズ/アフターライフ (アンゼたかし)
SING/シング:ネクストステージ (石田泰子)
ミッチェル家とマシンの反乱 (菊池花奈美)
フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊 (石田泰子)
ウェスト・サイド・ストーリー (石田泰子)
かがみの孤城
女神の継承
呪詛 (黄穎)
ドラえもん 2021 のび太の宇宙小戦争
THE FIRST SLAM DUNK
355 (チオキ真里)
ナイル殺人事件 (松浦美奈)
Hand of God -神の手が触れた日- (野城尚子)
マクベス (平田綾子)
ちょっと思い出しただけ
クライ・マッチョ (松浦美奈)
ドラゴンボール超 スーパーヒーロー
ブラック・フォン (種市譲二)
ガンパウダー・ミルクシェイク (佐藤恵子)
アポロ10号1/2 宇宙時代のアドベンチャー (天野優未)
モービウス (松崎広幸)
マイ・ブロークン・マリコ
家をめぐる3つの物語 (野城尚子)
X エックス (佐藤恵子)
スペンサー ダイアナの決意 (川嶋加奈子)
ブロンド (稲田嵯裕里)
ガガーリン (手束紀子)
ザ・ハーダー・ゼイ・フォール:報復の荒野 (柏野文映)
ただ悪より救いたまえ (根本理恵)
メタモルフォーゼの縁側
ドリームプラン (松浦美奈)
哭悲 THE SADNESS
この子は邪悪
炎の少女チャーリー (風間綾平)
きさらぎ駅
シャドウ・イン・クラウド (額賀深雪)
ドント・ルック・アップ (稲田嵯裕里)
劇場版 呪術廻戦 0
シン・ウルトラマン
作品雑感 ランキング 1〜10位
いつもはランキングだけ貼って終わりにしているのですが、せっかくnoteの記事にするので今回は少しコメントもつけてみようと思います。
1〜10位については、やはり1位の『トップガン:マーヴェリック』に尽きる、という部分はあるのですが、ポッドキャストのこちらのEp.でけっこう語っているのであえて他の作品についていくつか。
このグループの作品は本当に自分的にど真ん中🎯の作品が多くてどれかピックアップして、というのも難しいのですが、とりあえず『林檎とポラロイド』は隠れた名作という感があるのでちょっと推しておきたい作品ですね。ポスターなどでは「あのケイト・ブランシェットが激賞」みたいな売り文句だったのですが、さすがケイト・ブランシェット、見る目は確かです。人が生きるということ、生きていく中での「記憶」というもの、そういう非常にプリミティブなテーマにそっと、しかし確かに寄り添うような作品で、たまたま劇場で観逃してしまっていたのを今年最後の作品としてApple TV+のレンタルで拾ったのですが、まさに年末、その年の最後に観る作品として最適な感じの一作でした。
あと9位の『アンビュランス』はマイケル・ベイがギレンホールとともに現代のLAを舞台にかなりガチの西部劇をやらかした、という感じで刺さる人には刺さりまくる作品なのでオススメです。
作品雑感 ランキング 11〜20位
ここもどれか一つだけ拾うのは難しいのですが、『スティルウォーター』も、おそらくこの先、埋もれていく作品ではないかと思うので推しておきたいところです。マット・デイモンとアビゲイル・ブレスリンが演じる「人生も親子関係もうまくやれなかった父娘」が「うまくやれなかったこと」と「やらかしてしまったこと」に向き合い、結局それを「どうにもできない」ままにして生きていく、何ともいえない作品なのですが、この「何も解決しない」感をマット・デイモンがやっているのが何ともいえず良い味わいになっています。人生、うまくいかないよね。
作品雑感 ランキング 21〜30位
このグループではとりあえず『西部戦線異状なし』の「第一次世界大戦という地獄」感と『LAMB/ラム』の「いやお前こんな映画だったの?!」感が印象に残っています。前者については「一次大戦」ものは他にも多々あるのですが、大量殺戮兵器としての毒ガス、対歩兵制圧兵器としての戦車と戦闘機と言ったものが大規模戦闘に本格的に導入されて、戦場というものの地獄度が再定義された第一次世界大戦というものを真正面から描く作品として結構凄まじいものがあります。心に余裕がある時にお勧めです。
作品雑感 ランキング 31〜40位
ここはさすがに『RRR』に触れないわけにはいかないグループですね。どれもいい作品ばかりなんですが、この『RRR』については、わたしが普段、映画というものに接する時に使っている物差しに合わないんですよね、まったく。劇中に「ナートゥをご存知か?」というセリフがあって(「ナートゥ」というのはインドの伝統舞踊なんですが)、並いるイギリス人たちの鼻面にそのセリフを決闘の手袋よろしく叩きつけてから始まる痛快極まりないシーケンスが、まさにこの映画をメタなレベルで象徴しているんですよね。もうコテンパンにされる感じで。未見の方も、ぜひ、機会を見つけてコテンパンにされてください。
作品雑感 ランキング 41〜50位
この辺りからコメントがまさに雑感という感じになってきそうな気がするのですが、とりあえず『MEN 同じ顔の男たち』は「そうか、これがアレックス・ガーランド監督の作家性の全体像か!」みたいな納得感が凄かったです。『エクス・マキナ』の時に何となく予感のようにうなじの辺りでピリピリしていた感覚がついに形を得た、というか。ついでにジェシー・バックリーも形を得た感があります。この作品は結構真面目に語りたい部分があるので、ちょっとどこか別のところで再訪してみるかもしれません。
作品雑感 ランキング 51〜60位
『ベルファスト』こんなところに置いておいていいんだっけ、というのがまず最初に来るグループですが、『リコリス・ピザ』とか『わたしは最悪。』とか『ブルー・バイユー』とかがこの辺りに固まってくる辺りはむしろ自分らしいとさえ感じてしまいますね。『恋は光』は素直に良かったです。
作品雑感 ランキング 61〜70位
ここはやはり『かがみの孤城』ですね。原作が本当に最高だった、という記憶を持って臨んだんですが、あの原作の素晴らしさから、映画化されることでさらに良くなった部分というのが残念ながら見当たらず。思い入れのある作品だったがためにかえってマイナス印象になってしまった感はあります。逆に原作を知らないで映画から観ている方は結構高評価されているケースが多い感じなので、そういうことなんだろうな、と自分を納得させている次第です。
作品雑感 ランキング 71〜80位
『ナイル殺人事件』は結構好きなんですが、前作の『オリエント急行殺人事件』が良すぎて割を食ってしまった感が否めません。まぁ前作はジュディ・デンチ出てるもんなぁ。
作品雑感 ランキング 81〜90位
このランキングは映画を新しく観るたびに、リストのどこに差し込むか、という形で作ってきているものなので、『スペンサー ダイアナの決意』と『ブロンド』が並んでしまう、みたいなケースは実は結構あります。引きずられてしまうんですよね。まぁ、その程度のいいかげんなランキングなのだ、ということを、見ている方にも改めて確認していただいて、次の91〜100位に移っていきましょう。
作品雑感 ランキング 91〜100位
えーと、ノーコメントで。
おわりに
最後、逃げてしまった感はありますが、実際にはこの91〜100位の辺りの作品というのは、めちゃめちゃ一杯語りたいところだったりするんですよね。あえて言い訳めいたことを書いておくと、別に悪い作品だ、とか貶す意図があるわけではなくて、自分が楽しんだ順に並べたらこうなってるだけで、その下の方にいる作品も、嫌いじゃない、というケースは結構あるんですよね。
で、楽しめなかった作品というのは、楽しめた作品と同じくらい、得るものがあるんですよね。なぜ楽しめなかったのかを突き詰めていくと、自分が何を求めているのか、ということが明確になってくるので。そこには意外と、映画鑑賞という世界における、自分の核心みたいなものがあったりして。
なので、もしご興味などありましたら、Twitterなどでも適当に捕まえていただいて、あの作品は順位は何なんだ、という問いを直接ぶつけていただければ、無闇に濃い話が聞けるかもしれません。お気軽にお試しください😁
ということで、明日から始まる2023年、またいろんな作品に出会っていきたいと思います。みなさまも素敵な映画との出会いがありますように!👋