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なぜ暖房便座は座ってから暖まり始めるのか?

はじめに 便座の罠

私は超疑問に思うことがある。それは、あったかい便座が、あったかくなる機能があるにも拘らず座った時に冷たいことだ。

冬場に冷たい便座が嫌じゃなくなるよう、便座を電気で温めることができるようになっている。

ところがそうした暖房便座は、座ってから初めて温まるものが少なからずある。もちろん、初めからいくばくか暖かい便座も多い。ところが、エネルギーの節減などの理由により、座ってから暖かくなる便座もまた多いのだ。

本末転倒ではないか。

便座ってのは座る瞬間が一番冷たいのだ。夜明け前が一番暗いのとおんなじだ。なぜそこを人類の尻熱で温めてから、機械がそれに反応して追従する形を取るのか。

こんな代物、あとから温めない方がまだいいとすら思えてしまう。人類を舐めている。というか、機械が人類の暮らしを豊かにしてきたのに、この便座は逆で人類が尻熱で便座を豊かに温めてから機械が温めている。この種の便座は機械であるアイデンティティを失っている。

初めから温めておけという話だ。

羽柴秀吉が信長の草履をあたためていた故事

ほんとかどうか全然わからんのだが、秀吉は寒い日に信長の草履を懐で温めていたという。

便座もこれをしておけという話だ。お前は秀吉に遠く及ばないな。信長が草履履いてから温め始めるようなもんだぞ。

ところで、この事前に上司信長の草履を人肌で温めておくことに男同士のエロスを見出した論者がいる。

確かに衆道的ニュアンスを見出してもいいだろう。例えば寒い日に仲の良い女子高生の靴下を懐で温めておいたら、ちょっとやばい。こうして例えてみると、確かにここにはなんかエロい感じがある。でも、秀吉の故事では信長はこの行為を殊勝に感じて秀吉を取り立てたというのだから、合意というか感心するものであるならば(そうした信頼関係がある、もしくは生まれうるならば)女子高生の靴下を温めてもいいのかも知れない。

とにかくここには、相手を思う情念がある。

便座をどうするべきか

信長や女子高生の靴下を温める例と対比した時、座ってから初めて温め始めるタイプの便座はだいぶおもてなしの精神に欠ける。イッチバン寒い時に尻熱を頼って、後からのんびりやってくるわけだ。お前は公務員か!

本章ではこうしたタイプの便座が今後どのように振る舞っていくべきか皆さんと一緒に考えてみたい。

AIを搭載し、1日で便座が使用される時間帯や頻度を割り出し、時間を決めて温め始める

1番の解決策はこれだ。AIで、便座が使われている時間帯を日々記録していく。簡単なことである。我々の尻が便座についていることを何らかのセンサーで感知し、それをAIに読み込ませるのだ。そして、その時間帯や頻度のパターンを析出する。

尻のビッグデータを得た後は、それに応じてあらかじめ便座を温めておくべき時間帯を割り出すことができるだろう。人間、うんちしたくなる時間帯は結構決まっているので、センサーからそのパターンを割り出すことで、便座が冷たくてガッカリするということをかなりの頻度で避けられるのではなかろうか、

ドアを開けた瞬間に急速加熱する

もう少し簡単な機序でもいいかもしれない。絶対にドアを開けてから、私たち日本人はうんちする。そのため、ドアを開けた時点で一気に便座を温めて、後は保温くらいの感じにする。うんちの後はまた便座は冷やしておいていい。

トイレの扉に手がかかった時点でティファールみたいに一気にあっためるのだ! ティファールみたいに!!

単純な作戦でいいと思うが、電気代という環境負荷の課題があるのは付言しておかねばなるまい。

おわりに

あらためて書くが、私はお尻をつけてから温め始める便座を機械として全く信用していない。あれはおかしい。機械としての順番が守られていない。先に便座を(秀吉みたいに)温めておくべきで、人間様の尻で温めてから暖まり始めるのはおかしいということだ。

何回も書いて申し訳ないのだが、これについては、かなりおかしいと私は思っている。

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