戸愚呂チームの誰と一番戦いたくないか? 私が鴉と戦いたくないたった一つの理由
私が鴉と戦いたくない理由
皆さんは、もし「戸愚呂チーム」の誰かと戦わなければならない場合、誰と対戦するかという、絶望的な問い立てをしたことがあるだろうか。
もちろん、相手は強敵中の強敵だらけで、そもそも誰とも戦いたくない。それはそうなのだが、私は一人だけ、特に戦いたくない男がいる。
それが鴉だ。
今日はその理由について考察を加える。
私が鴉と戦いたくない理由
それは端的に言えば、私が蔵馬みたいな美少年じゃないからだ。
俺はおっさんだし、格好が良くない。そのため、鴉と蔵馬が繰り広げた試合前や試合中の耽美なやりとりが成立しない。
美しく悩ましげな妖怪である鴉は、儚くも美しい人間である蔵馬にかなりの執心を見せる。これは蔵馬がかなり良い感じの美少年だからだ。
蔵馬はいい。特に、敵にやられてズタボロになりながら辛勝する姿は男の私でもグッと来るし、女性ファンもグッと来るだろうし、作中では鴉もグッときていたのだろう。
それが私の場合は全く成立しない。
私の霊力が鴉や他の戸愚呂チームと遜色ない可能性はまだ想像できる。私は霊力という漫画で見られる表現について、想像を膨らませることは、まだできる。修行だってやってみせる。
ところが、美しさや儚さのようなものは、現実に存在するものだ。美しさや儚さに対しては、想像を膨らませることはできない。毎日歯を磨く時に見る、私の厳然たる外見というものがある。
鴉と物理的には戦うことは可能だ。ところが、私は蔵馬のような美少年じゃないので、試合前や試合中に著しく盛り上がりが欠ける可能性が高い。
私が鴉と戦いたくない理由
私が鴉と戦うことを想像すると、皆様に大変申し訳ない気になる。
さっきから何回も書いている通り、私は全然鴉と戦うことはできる。ただし、鴉と蔵馬みたいな絡みをすることは不可能だ。
鴉と私が対戦することになったとする。鴉VS蔵馬! ではなく、鴉VS石黒抱魔というわけだ。
この字面を見た時、私は申し訳ない気持ちになる。
何に対して申し訳ないかと深く考えてみたところ、私は世間様に対して鴉と戦うことに対して大変な申し訳なさを感じるということだ。本当に世間様に対して申し訳ない。
蔵馬だったら……美少年の蔵馬だったら……。まず鴉の食いつきが違ってくる。
私相手だと、鴉はもちろん戦いには挑むだろう。
ところが、蔵馬に対して見せたモチベーションの高さを、私に対しては絶対に持たないであろうことを容易に想像できるのだ。
そうであゆが故、蔵馬に対して「トリートメントをしているか?」と弩級の妖怪セクハラをし、髪フェチと指フェチの心の扉を開け、美しい男同士の絡みを愉しむ心の扉を同時に開け、まるで力有る者がゾルディック家の門扉を一気に開くような読書経験が、私VS鴉では実現が不可能なのだ。
私は世間様に対して、それについて本当に申し訳ないと思う。